糖尿病外来に通院している56歳男性が嘔気嘔吐が続いて受診した。担当医(大学病院からの応援医師)から入院治療を依頼された。HbA1cは8%で、これは以前と変わりない。血糖が560と高値だった。左下肢痛で3日前に市販の鎮痛剤を飲んで、その後から?嘔気嘔吐が続いて、食べられなくなった。水分は少しとっていたらしい。食べないのでインスリン注射をやめていたという。
整形外科に紹介した。椎間板ヘルニアによる神経根障害疑いと診断され、あとは鎮痛剤(ロキソニン・リリカ内服とボルタレン坐薬)で経過をみるようにという返事だった。内服はできないので、坐薬の頓用でいくしなかい。点滴を比較的急速に開始して、インスリン(ヒューマリンR)皮下注を行った。ふだんはヒューマログとランラスを使用している。1型ではない。ヒューマログのカートリッジタイプを使っていて久しぶりにみた。何でもプレフィルド(使い捨て)タイプに変えたら、具合が悪くなって?カートリッジに戻したという。
点滴500mlが入って(インスリン皮下注の前)、血糖は490だった。明日まで点滴を継続して、どの程度良くなるか。腹部CTでみると、肝胆道系と膵臓に問題なしだった。胃もCT上だが特に異常はなさそうだ。鎮痛剤(市販のバファリン)は1回飲んだだけというので、その影響とも言い難い。高血糖による症状なのだろうか。