今日は日直で病院に出ている。声がかすれて、微熱がある。咽頭喉頭炎型の風邪を引いたようだ。なるべくしゃべらないのが、一番の治療なので極力しゃべらないようにはしていたが、実際はそうもいかない。最後には完全に声が出なくなるかもしれないと思ったが、なんとかもっている。
今日は内科入院が3名。86歳男性は昨日尿路感染症が治って退院したばかりだった。意識障害と左片麻痺で救急搬入された。頭部CTで右中大脳動脈領域に脳梗塞を認めた。この方は16年くらい泌尿器科で前立腺癌の治療を受けていて、有効な治療がなくなっている。1週間過ぎてみないとわからないが、食事をとれるようにはならないと予想される。ふだんから歩行はできない状態だった。
80歳男性は一過性に意識が低下して倒れた。すぐに気が付いたが、言葉が出なかった。麻痺はなかった。救急隊到着時も言葉が出なくて、混乱した状態だったらしい(救急隊は不穏と表現した)。救急車内で言葉が出るようになって、当院搬入時は特に症状がなかった。構語障害というよりは失語のようだ。頭部CTでは異常なかった(1時間半なのであっても出ないが)。頭部MRIは50年前に足の外傷で金属が入っているので断念した。ご本人は帰ると言っていたが、家族に説得されて入院して数日経過をみることになった。左中大脳動脈領域の一過性脳虚血発作なのだろうか。
54最男性は脳性麻痺で施設に入所していた。胃瘻による経管栄養を受けていて、寝たきり状態だった。昨夜から高熱があって受診した。心陰影の背側に浸潤影が疑われ、胸部CTで確認した。酸素飽和度は正常域だったが、施設職員はぜひとも入院をと希望された。経過栄養を一時的に止めて、抗菌薬と点滴で数日治療して経過をみる。