なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

慢性リンパ性白血病

2014年05月22日 | Weblog

 高血圧症・糖尿病で当院内科に通院している80歳女性は、4年前に慢性リンパ性白血病(CLL)と診断された。白血球数は15000前後でリンパ球が70~80%を占めていた。検査で異常があるが、自覚症状はなかった。慢性リンパ性白血病疑いで県立がんセンター血液科に紹介した。詳細な返事が返ってきて、CLLだが経過観察して治療の時期を決めるとあった。それから2か月に1回通院していた。患者さんは自覚症状がまったくなくて、受診しても検査だけで特に治療はしてないため、行くのを嫌がっていた。行くたびに病名を自覚せざるを得ないのがイヤなのだろう。病気になったことの愚痴をこぼしている、というのが正確なところだ。

 白血球数が3万、4万、5万となり、今月は約8万となった。抗がん剤治療を開始するかもしれないので、1か月おきの通院になったそうだ。抗がん剤を使われるなら家で死んだほうがいいとも言う。ここで治療を拒否すれば、4年間通院した意味がない。抗がん剤と言われて、感覚的に治療がイヤだと思うだけで、死にたくはないはずだ。治療する余地があると判断されているのだから、ちゃんと通院して治療が必要な時は受けた方がいいと伝えた。

 抗がん剤治療を自分で行ったことはほとんどない。前の病院にいた時、大学病院から本態性血小板血症の高齢女性が紹介されて、血小板数が100万を越えたらハイドロキシウレアと投与して下さいという指示で行っていたのを思い出した。

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