山手駅から伸びる大和商店街は、見事に真っ直ぐである。かつて居留した外国人たちのライフル射撃場の名残りで、クラブには西郷隆盛もやってきたらしい。
そんな一本道の途中に『やまて食堂』は、いい具合に枯れて佇んでいる。聞けば創業から44年という。
店内は『レストラン松山』がいかにも町の洋食屋然としていたのに比べ、こちらは甘味処のようにも思える。そういえば、表には「食事 喫茶」という看板が掲げられていた。
頼んだのは「ナポリタン」(580円)の大盛り(+150円)だ。
太めの麺に、具はハム、ピーマン、玉ねぎと、実に懐かしいビジュアル。ん~、いいねぇ。水分が多くてはねる系かと思いきや、あんがい飛ばない。安心してクルクルできる。味も普通で言うことないな。
おぉ、おっさん二人飯メンバーのもう一人が頼んだ「カレーライス」(500円)も、思いっきり黄色くて昭和が香っているぞ。カウンターに運ばれていった「オムライス」のイビツな形状も、松山とは違って、それはそれで魅力的に見える。
ここはお母さんと息子さんがやっているようで、これからも長く続くことは間違いなく嬉しい。ぜひ、建て替えずに頑張ってほしいものだ。