感動の出会い。それは、不意にやってくる。
でも、それだって待っているだけでは、一生出会うことはなかったのだけれど。
先日僕のお気に入りリストに加わったカヤシマベーカリーでお昼を買うつもりで、自転車にまたがった。
東大正門あたりを走っていたら、ガイドブックでもよく見かける『こころ』という喫茶店を発見。表に貼ってあったメニューの「カレー」の文字に導かれて、迷うことなくドアを押してしまった(このあたりは、こんなお店やあんなお店といったカレーが有名)。
その時の僕の脳内は100%「カレー」で埋め尽くされていたのに、手元のメニューを見た途端、一瞬にして今度はすべて「ウインナー」に占拠されてしまったのだ。
いや、品名はもっと魅力的ですよ。
「ウインナーライス」。
く~!なんというステキな響き。「ウインナー」と「ライス」という単語が合体するなんて、いったい誰が予想しただろう!
そして、遂に目の前に現れた夢の「ウインナーライス目玉焼き乗せ」を見て、アドレナリンが一気に大量分泌を開始した。
だって、ウインナーが赤かったんですよ。しかも、5本!
ソースで炒めたキャベツ、目玉焼き、向こうに金色の光を放っているのは…沢庵ではないか!
レイアウト、色彩的にもお見事としか言いようがない。
味ですか?これは予想通り。それ以上でも、それ以下でもない。そりゃそーだ。
ところが、ところがですよ、僕の大好物が白いご飯の上にズラリと並んでワンディッシュに集約されているという幸せが、極上の味に昇華させてくれているのである。これぞ『B食の道』だ。
もう、ひたすらカッ込みました。それにしても、かつてランチでこれだけの感動を味わったことがあっただろうか。僕は、今日という日を、この胸のときめきをシッカリこころに刻むのであった(なんと大げさな)。