「お腹が痛いのに、朝ごはんを食べたからね」
ドクターからウイルス性の胃腸炎と診断された。お腹の動きが鈍くなっているのに、さらに上から入れたので、ひどくなって当然とのこと。
「前に言わなかったっけ？」
そういえば、昨秋も同じ病気にかかり、回復するまでは水分以外とってはいけないと言われたのを思い出す。だって、まさか同じ病気だとは思わなかったからなあ。
少々ハラが痛くたって、朝飯ぐらいちゃんと食べていかないとと思って…
「人間、2～3日食わなくたって死にぁしませんよ（笑）」
おっしゃるとおり。
確かにお腹は痛かったけれど、食欲がなかったわけじゃないのだ。ん～、そんな気がするんだけど…。
なので、いつものように朝ごはんを食べて家を出た。
背筋を伸ばして姿勢よく歩けないのだが、まあ大した問題じゃあないよなと。
それが大した問題になってきたのは、電車に乗り座ってからだ。どうにもこの痛みが治まらない。激痛ではなく鈍痛なのだが、まったく途切れることがないのでツライのだ。シートの下から出ている熱風のせいなのか、カラダの異変のせいなのか、アブラ汗がじわじわ噴き出してきた。
辻堂駅で降りようか。でも、イケそうな気もする。
藤沢駅か、まだ大丈夫。
大船駅。頑張れば何とかなりそう。もうちょっと。
戸塚駅。ここまで来れば、イケるんじゃない？でも、でも…ツライ。東京駅までこの状態を続けることはムリ。そこからさらに２度乗り換えて会社に到達するイメージがまったくできなくなってきた。
ここで決断。ずいぶん遅くなっちゃったけど、遂に横浜駅で下車。
外の冷たい風に吹かれると、ちょっと落ち着いてきた。でも、無理をせず一休みしてから下りホームへ。
ちょうどやってきた電車のゆったりシートに着席できたのは不幸中の幸いだった。
そして、そのまま病院へ行くと、冒頭のドクターの一言である。
「今日は一日ゆっくり休んで、ゴロゴロしてればいいですよ」
なるほど、お腹がゴロゴロいうようになるまでですね（笑）
それにしても、半年で２回も同じウイルスが体内に侵入してくるとは！
ちょっとオマエ食いすぎだよと、神様が諌めていると思えば合点がいくが。
