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商店街にあるお茶屋さんの店先に、突然そのマシンが置かれたのは僕が小学校高学年の頃のことだ。
それは、直径1m弱、高さ130cmほどの円筒形をしていた。腰の高さまでが本体で、確かオレンジ色。そこから上は、透明のプラスチックになっていた。
ちょっと眺めてから、僕たちは一斉に声を上げた。
「わた菓子だ!」「わたアメだ!」
あっ、ちょっとズレた(笑)。
縁日で見かける綿菓子製造マシンだったのだ。
1回10円だったか。原料のザラメを中央の筒の中に放り込みスイッチを入れると、それがグルグル回り出す。スピードが増すと、そこから溶け出したザラメが糸状になって渦を巻く。そこに割り箸を立てると、それがまとわりついてきてだんだん綿菓子らしくなってくるのだ。
気分は、もう綿菓子屋さん!子供にとっては、夢のようなマシンの登場だった。
とはいっても、なかなかふんわりと大きく膨らまないので、何度も何度もチャレンジすることになる。毎日、放課後になると走って駆けつけた。甘すぎるから好きではないのに、一体いくつ食べただろう。どれだけ袖口や手をベトベトにしたことだろう。
ひたすらやり続けてハッキリしたのは、綿菓子というものは、食べるよりも製造する工程がメチャクチャ面白いということだった。
今じゃ、ゲーセンにあったり、イベント用レンタルがあるけどね。
写真は、日曜日の海老名本郷神社のお祭りで。