湘南ライナー日記 SHONAN LINER NOTES

会社帰りの湘南ライナーの中で書いていた日記を継続中

速くてゆっくりな日

2009-04-30 21:47:17 | お休み日和


横須賀の続きをということで、今日は横須賀駅の次の衣笠駅からスタート。
次の駅といっても、線路はいったん海岸線を離れるので、自転車を組み立てた後、内陸部から海へ向かう感じだ。



馬堀海岸や走水など、若い頃によく車で走った道が懐かしい。観音崎京急ホテルにも何度か泊まった。プールサイドでブレバタのライブを観たのを潮風と共に思い出す。




灯台には違う相手と何度か上った。その度に初めてのようなふりをして(笑)。すれ違う若いカップルを見ると、何だか照れ臭くなってくる。









それにしても、クルマではあっという間に走りすぎて気づかない景色も、ポタリングだと目にとまるものが多い。若い時は、いろんなことやものを見逃していたんだなと実感する。



かつてはクルマを迂回させた浦賀湾を、今日は渡し船で横断した。わずか数分、乗客一人と自転車の船旅が、この上なく楽しい。ちょっと揺れると、歓声をあげたくなる(笑)。



僕を降ろすと、船は瞬く間に桟橋を離れ、向きを変えて行ってしまった。



最終目的地の久里浜港では『黒船食堂』に腰を下ろし、遅いお昼。昭和4年にこの名前で開店し、40年に建て替えて今に至るという。



アジフライ定食を待ちながら窓の外を見る。東京湾フェリーのしらはま丸がゆっくりと離岸し、そしてゆっくりと方向転換するところ。子供の頃から、毎夏この船に乗って父親の実家の房総半島へ行った。その頃は、しらはま丸は最大で最新型だったのだが、現在は最古参である。思い出はゆっくりよみがえって、ゆっくり遠ざかっていった。