午後3時20分。
富水駅で降りたのは、たったの7人。そのうち、小田原アリーナへ向かうのは僕一人だった。
しとしと降り続く雨の中、すれ違う人もいない。
このあいだ見つけた田んぼの中の駄菓子屋さんまで来ると、中に人影が見える。
がたぴしいわせて引き戸を開けると、子供たちが買ったばかりの駄菓子にむしゃぶりついているところだった。
いつも来てるのかと問えば、「そーでもないよ、時々ね」と答えた割には、慣れた様子でクジなどを引いている。おじさんが、流れるように複数のそれをさばいていく様が見事だ。「もう30年くらいやっている」というだけのことはある。
当時ここでたむろしていた子供たちは、みんなもういい大人になったんだろうなあ。
もちろんおじさんは、すでにすっかりおっさんになっている僕の相手も怠らず、懐かしそうな駄菓子を次々と引っ張りだしては説明してくれるのだ。つい、あれもこれもと渡された空き箱に入れたが、300円にも満たずにびっくり。どれも1個20円か30円だったのだ。
約3時間後フットサルの帰り道に通りかかると、ちょうど店じまいの途中。挨拶をしながら、ビンのコーラとHI-Cオレンジを購入。コンビニ仕様のスクリューキャップではなく、懐かしい王冠タイプだ。
「ウチはずっーとこれですから。あー、チェリオは2年前にペットボトルになってしまいましてね」
小田原アリーナの観戦時は、小田原駅近くのここで甘いものを買い、富水駅から向かう途中で駄菓子を買い、帰りはまた小田原駅ラスカでこれか、これを食べるか、駅の近くのこの店へ行きかというパターンが完成した(キックオフの時間により前後します)。
ただ、今シーズンはあと1試合なのが残念!
行きに小田原駅で途中下車して「すあま」や「きんつば」などを購入。今日は息子さんが店番でした。奥にチラッと見えたおばあちゃんはマスク姿でした。お大事に。
帰りには、当然ぼっかけです。今日は「とろたま」のせで。