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湘南ライナー日記 SHONAN LINER NOTES

会社帰りの湘南ライナーの中で書いていた日記を継続中

松本楼を教室で味わう

2007-11-13 00:32:29 | 本郷後楽園昼休み散歩


今日も『B食の道』あるいは『湘南三丁目食堂日記』です(先に言ってやった!)。

歩道を埋めつくす落ち葉を踏みながら歩みを進めると、歴史を感じさせる重厚な造りの建物が僕を迎えてくれた。
そのレストランの名は『松本楼』。
ただし、ここは日比谷公園ではない。
なんと、東大の校内なんですね。安田講堂に近い工学部2号館内、廊下を進んだ右手にある。かつては教室だったに違いない空間だ。
今日はここで、人気の「オムレツライスのハヤシソース」をいただいた。
卵がふんだんに使われていて嬉しいのだが、ハヤシソースもふんだんに盛られていて、一緒に食べなければならないところが悔しい(卵だけで食べたらウマかった)。
味は想像通りだったが、なんといっても雰囲気だろう。風格ある美しい内装、ピカピカに磨かれた黒いテーブル、そして白いカーテン越しに揺れる緑と木漏れ日…。
これらを含めての1080円(税別)は、決して高くはないかもしれない。
ただ学食という趣ではありませんね(何組か学生の姿もあったけど)、ここは。


校内には、他にも『SUBWAY』や『ドトール』なども点在しているが、どこもアカデミックな匂いがプンプンしているような気がするのは、思い込みが過ぎるだろうか。
それにしても東大は、昼休みの散チャリでは、まったく回りきれないほどの魅力にあふれている。そんな中を、学生のフリをしなくても堂々と歩けるのが、また嬉しい(フリをしてたのか)。
この美しい季節を味わい尽くしたい気にさせる。こんなものもやっているというし。


ここが工学部2号館入り口。ヨーロッパの古都を思わせる(行ったことないけど)。


ここを進んだ右手が教室…ではなく松本楼東大工学部2号館店


工学部2号館の階段。そこから裏を見下ろすと『SUBWAY』が。


屋外のような屋内のような造り。雨に濡れずに楽しめるのは確か。



せつないリニューアル

2007-11-05 23:30:38 | 本郷後楽園昼休み散歩


「いらっしゃいませ」
『ボンナ』は、迎えてくれたご夫婦に比べ、店内が新しい感じがして少し違和感がある(失礼!)。
東大正門前という場所柄、レトロな喫茶店、つまりこのお店あのお店そのお店などをイメージして行ったので、なおさらだ。
しかも、座ったカウンターの目の前の壁には『無線LAN無料』のステッカーが光っているではないか。
これは、大きな違和感!
後でこれを見たら、わざわざボックスシートを取っ払ってPCがやりやすいカウンター席にしたと書いてある。だから、入った時に違和感があったんですね。誰が入れ知恵したのかなあ。だいたいホームページがあるってのが、イメージじゃないよね。
それに、食べたかったナポリタンなどパスタ類がメニューから消えている(紙が貼られている)。まことにもって、残念。
仕方なく、喫茶店定番のエビピラフをお願いした。
背中の厨房で炒め音が響くと同時に、スプーンと小皿に入ったアーモンド3粒が運ばれてくる。これはちょっと嬉しい。一転して、期待が高まってきたぞ。
そして、いよいよピラフ登場。
えっ?
本日3度目の違和感である。量が少ない。学生街に不釣り合いな、なんとも小盛り、お上品な姿だ。
スライスした茹で卵とスライスチーズがまた、そのお上品さを際立たせている。
ただ、味は間違いなく若い頃に喫茶店で食べたピラフだった。ほんのり焦げめも、目と舌で楽しめる。おや、とろけてきたチーズも、結構うまいじゃないか。これで、量が5倍ぐらいあれば言うことないんだけどね。
コーヒーがセットで850円は安いんだか高いんだか。ただ、僕がいた間、他にお客は二組しかいなかったので、長時間静かに本を読んだり、それこそPCやるにはもってこいの環境だろう。
レトロなうちにお会いしたかったお店だ。ご夫妻の健闘を祈らずにはいられない。

ウインナと珈琲と名画と

2007-10-30 00:33:07 | 本郷後楽園昼休み散歩


白いご飯の上に、キャベツのソース炒め、目玉焼き、赤いウインナー、黄色いたくあんが乗っている。
それだけなのだ。
ただそれだけなのに、この『ウインナーライス』を食べたくて、また昼休みに『こころ』までやってきてしまった。
もちろん、家でだって同じものを作ることは簡単だ。特別な味付けなど一つもないからね。
それなのに無性に食べたくなってしまうのは、やっぱりこのレトロな空間があってこそといえるだろう。
今日は初めて2階に上がってみたが、これがまたいい雰囲気。
窓いっぱいに東大のレンガ塀と緑が満ち、その前を学生たちが往き来している。たぶん半世紀の間、この風景は止まっているに違いない。
それを、年季の入った椅子やテーブル、そして年季の入った(笑)お客さん越しに眺められる至福。これは、もう名画の世界ですね。ぜひ吉永小百合さんに、アクオスのCMで紹介していただきたいものだ。
『ウインナーライス』の後のコーヒー。これがまた、名画にベストマッチのおいしさでした。
ゆっくり観賞しながら浸っていたら、おっと昼休みもあとわずか!
さっきまで見ていた名画の中に飛び出した僕は、会社に向かってひたすらペダルをこぐのだった。



普通に注文する料理店

2007-10-22 23:27:55 | 本郷後楽園昼休み散歩


今日も、夢の「ソーセージライス」を食べたかったのだが、そこをグッとこらえながら通り過ぎる。
今日は、その先にあるレストラン『山猫軒』へ。
『山猫軒』といえば、宮沢賢治著『注文の多い料理店』の舞台と同名。ちょっと興味がわいて足をのばしてみたのだ。
幸いドアは一枚で、おかしな注文もなかった。その代わり、ちゃんとこちらから注文できるようだったので、今日のランチの中から「なすのカレー」を。
これが、なかなかどうして本格的な感じで美味。どこかほのかに酸味を漂わせながらも、しっかり辛い。でも、ナスがそれをやさしくしつつ、歯ごたえも楽しませてくれる。
で、後味がまたいい。専門家(評論家か?)ではないのでよくは分からないのだが、ココナッツのような独特の風味が残って嬉しい。気づいたら、例によりすっかり夢中で頬張ってしまっていた。
暑い。眉間あたりから大量の発汗あり。
「脱いだ上着はそこへ掛けてください」とか「財布はこの金庫へ入れてください」といった注文は書かれていなかったが、僕は上着を脱いで980円を払うことになったのである。


そういえば、平塚市美術館では『絵で読む宮沢賢治展 賢治と絵本原画の世界』が開催されている(半券で向かいのプラネタリウムで上映する全天周デジタル映像「銀河鉄道の夜」が鑑賞できる)。期間中に足を運ばねば。

心の散歩

2007-10-20 00:19:36 | 本郷後楽園昼休み散歩


感動の出会い。それは、不意にやってくる。
でも、それだって待っているだけでは、一生出会うことはなかったのだけれど。

先日僕のお気に入りリストに加わったカヤシマベーカリーでお昼を買うつもりで、自転車にまたがった。
東大正門あたりを走っていたら、ガイドブックでもよく見かける『こころ』という喫茶店を発見。表に貼ってあったメニューの「カレー」の文字に導かれて、迷うことなくドアを押してしまった(このあたりは、こんなお店あんなお店といったカレーが有名)。
その時の僕の脳内は100%「カレー」で埋め尽くされていたのに、手元のメニューを見た途端、一瞬にして今度はすべて「ウインナー」に占拠されてしまったのだ。
いや、品名はもっと魅力的ですよ。
「ウインナーライス」。
く~!なんというステキな響き。「ウインナー」と「ライス」という単語が合体するなんて、いったい誰が予想しただろう!
そして、遂に目の前に現れた夢の「ウインナーライス目玉焼き乗せ」を見て、アドレナリンが一気に大量分泌を開始した。


だって、ウインナーが赤かったんですよ。しかも、5本!
ソースで炒めたキャベツ、目玉焼き、向こうに金色の光を放っているのは…沢庵ではないか!
レイアウト、色彩的にもお見事としか言いようがない。
味ですか?これは予想通り。それ以上でも、それ以下でもない。そりゃそーだ。
ところが、ところがですよ、僕の大好物が白いご飯の上にズラリと並んでワンディッシュに集約されているという幸せが、極上の味に昇華させてくれているのである。これぞ『B食の道』だ。
もう、ひたすらカッ込みました。それにしても、かつてランチでこれだけの感動を味わったことがあっただろうか。僕は、今日という日を、この胸のときめきをシッカリこころに刻むのであった(なんと大げさな)。

六丁目五叉路三角地帯

2007-10-18 01:43:38 | 本郷後楽園昼休み散歩


本郷通り、東大正門の向かいの路地を入り少し進むと、急に視界が開ける。
五叉路が小さな三角地帯を作り出しているのだ。
その正面にカラフルだけどレトロな雰囲気を醸し出しているのが『カヤシマベーカリー』。
看板の立体文字も落ちたり、はげたりで、てっきりもうパンは焼いていないのではないかと、僕は勝手に勘違いしていた。
ところが先日、人の列が表まで伸びていてビックリ。のぞいてみたら、昔ながらのショーケースにパンが並び、お母さんが注文を聞いてはせっせと袋に詰めていたのだ。
さっそく並んだ。意外にハイカラなパンが多いのになぜかガッカリしたり(笑)。
でも、定番もシッカリおさえていて安心したり(笑)。
さっそく近くの小さな公園のベンチに腰を下ろしパクリ。
カレーパン(100円)のモチモチ度は、普通の5.3倍はあって嬉しい。しまいにはアゴが疲れてしまったほど。「ほうれん草じゃが」(120円)は、じゃがいもゴロゴロ、口を大きく開けないと入らない。


そして、コロッケパン(150円)だ。パンはもちろんのこと、たっぷりかかったソースに、たっぷりのキャベツの相性が抜群。これはもう病みつきだ。
またまたステキなお店を発見して、昼休みが楽しくなった。
え~、誰ですか、「また今日も食べ物ブログですね」なんて言っている人は。どう考えても、これは「本郷後楽園昼休み散歩」のカテゴリーですので。


そういえば、以前にも写真をアップしたことがありましたね。

お代わり自由どー

2007-10-15 23:52:19 | 本郷後楽園昼休み散歩


白い丼に山盛りのご飯。お皿におかずを盛りながら、「肉を多目にしといたからね!」と割烹着姿の元気なおばちゃんの声がとどろく。
そんな食堂を想像して出掛けたのだ。
だって、ここは柔道でおなじみの『講道館』地下1階にある食堂ですよ。
ところが、地下に向かう階段からしていきなり裏切られる。
南仏プロバンスのイメージなのだ(行ったことはないけれど)。
およそ「柔道」とは結び付かない(いや、フランスでは人気のスポーツか)。
でも、階段を下りると、なぜかホッとした。それほどアカ抜ケていなかったから(失礼!)。
建物自体も古いので、いくら洋風に仕立てても限界はあるんですね。中はといえば、市役所の食堂や学食といった域は出ておらず、落ち着いて飯が食えそうな雰囲気なのだ。
ただ、ウェイトレスさんたちが、割烹着じゃなくてシェフのようなユニフォームを着ているところがちょっと落ち着かないかな。
さて、パスタなども多いメニューの中、僕が頼んだのは、やっぱり『豚しょうが焼き定食』。
「ご飯のお代わり自由」は講堂館らしい計らいだが、その一杯目からして丼に大盛り!(まあ、これも講堂館らしいか)
こんなに食えるかよと思っていたが、すべての味付けが濃くて、結局バランスからすればご飯は逆に足りないくらい。
ご覧のようにキャベツ&レタスの山盛りは非常に嬉しいのだか、こってりの白ゴマだれがたっぷりかかっていた。
やっぱり激しい練習を重ねる柔道家たちだけに、過大なカロリー摂取は必要不可欠なのだろう…と結論づけようと考えながら見渡したが、店内には柔道家らしき屈強そうな人物はまったく見当たらない。というより、みんなごく普通のサラリーマン風ばかり。誰一人として、お代わりもしていないようだった。


地下への階段は、こんなカンジ。ここは空いていて穴場ですよ。ちなみに、お水はデキャンタで。

坂の怪談

2007-10-06 01:40:22 | 本郷後楽園昼休み散歩


疲れがたまっているのはわかっている。
わかってはいるのだけれど、1日中パソコンの前というのもどうかということで、昼休みは今日も散チャリ。
白山通りを南下してJRのガードをくぐり、少し先を左折。あのお店の前を通って進めば、正面には高台がそびえている。
そのお茶の水方面とを結ぶ階段がスゴイのだ(あんなもんじゃない)。
特に、明治高校の校舎の間の階段。
急な斜度や段数は確かにスゴイ。でも、もっと不思議なのは、どう見ても階段なのに、名前が『男坂』だってこと。坂ですよ。
この階段を男らしく一気に駆け上がって、上から町並みを見下ろしてみたいものだが、それでなくてもいま足に“きている”ので今日のところは自重した。
だったら、散チャリだってどーよ。
いえいえ、これは気分転換ですから!

昭和を記録する

2007-10-04 01:43:20 | 本郷後楽園昼休み散歩


「こんなの買う人がいるのかな」
「どんな人たちが買うんだろう」
ディアゴスティーニから創刊された『昭和タイムズ』のテレビCMを見ながら、そんな疑問を持った人も多いという(M博士家庭内調べ)。
「こんなものを、こんなオレが買いましたけど、何か?」
今さら振り返り、懐かしがってみたところでどうなるものではないけれど、それよりもだいたい買い続けるのかどうかすら分からないけれど、まあ試しに。
おっ、そのお試し用は恒例の破格(190円)じゃん。
しかも、25号まで継続購入すると、お一人様用卓袱台(ちゃぶだい)をもれなくプレゼントだそうだ(笑)。
ん~、ターゲットのハートを巧みにとらえたなかなかの企画だ。
感心している場合ではない。すっかりはめられているぞ、自分。

写真は、昼休みの本郷三丁目あたりで。明細地図に青いボールペンでマーキングしながら歩く先生と生徒風。きっと『昭和マップ』でも作っているに違いない(笑)。

白山で白昼夢

2007-09-29 02:39:40 | 本郷後楽園昼休み散歩


この日記を書き始めてから、行動量が38%ほどアップした(自分調べ)。
行ったことのない所へ出掛けたり、入ったことのない店でご飯を食べてみたり…
まあ、我ながら実にアクティブになったものだと思う。
それでも、中の様子が見づらい店には、さすがに入りづらい。
そんな店の一つが、白山の三業地と呼ばれる一角にある。前を通るたびに気になっている古い喫茶店なのだが、ガラスが反射して中の様子がうかがい知れないのだ。
今日も一旦自転車を停めて、のぞいてみた。
やはり見えない。一度行き過ぎて一回りした後、もう一度アプローチ。
自転車の速度を緩めたら、光の具合か、店内が一瞬だけ見えた。
壁際にウエイトレスらしい麗しき女性が三人、姿勢よく立っている。
そして、みんなが一斉にこちらを睨んだのだ。
ゾク~ッ!
背中の産毛が全部逆立った。
思わずペダルを踏み込んでスピードを上げ、逃げるように白山通りに出た。
はーっ、はーっ、汗ビッショリだ。
白昼夢か…
いやあ恐ろしかったけど、だけど覚悟を決めて、もう一度彼女たちを拝みに行きたい気もする。
だって、その店の名は『アイドル』!