石川県新生活運動協議会・石川県生活学校連絡会~~~より良い未来へ、暮らしを見直す~~~

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講演会「変革期を迎えるミャンマーとインド~財務省財務総合政策研究所の取り組み」

2015-03-05 14:56:08 | 日記
平成27年3月5日(木)13:00~14:30 金沢新神田合同庁舎 8階大会議室

講師 財務省財務総合政策研究所長 門間(もんま)大吉氏


北陸財務局では、金融庁や財務局への理解を深める講演会を数回行っている。


財務総合政策研究所は、1985年5月に財政金融研究所として開所(2015年5月に創立30周年を迎える)
総務室、研究部、情報システム部、調査統計部、研修部、研修支所があり、研究部に国際交流室がある。

国際交流室は13名の職員・研究印で構成され、財政・税制・政策金融当の分野での支援のための研修員受け入れや専門家派遣
共同ワークショップ開催や我が国の財政・経済等を研究する研究者の受け入れ等を行っている



今回はミャンマー資本市場育成支援・中小企業支援とインド研究機関との研究交流を通じた現状と課題についての講演

ミャンマー連邦共和国とは

 日本の約1.8倍の工大な国土、人口5000万人
 仏教国で親日、おだやかな印象をもつ国だそうだ!
 言論の自由度は高い

 1円=10チャット 為替ルートが安定してきたものの、経常収支、財政収支は赤字!!

 ヤンゴン郵便局は外観は立派だが、電算化もされていない状態。郵便が60%も届かないという現状
 郵便局の信用は無し
 水力発電に頼っているため、乾季には停電も!(電力不足)
 インフラ整備も遅れている
 輸出品目は天然ガス、ひすい、縫製品、豆類が中心。
 輸入は一般輸送機器、石油製品が中心。内需拡大等に伴い貿易赤字拡大懸念も!

 金融制度や銀行への国民信用度が低い。
 企業の資金調達源は主に個人の貯蓄や借入。銀行融資には担保が必要であり、敷居が高い

 若い労働力人口が多く、賃金も安い。比較的高い識字率で温和で勤勉な国民性!
 物流拠点として地理的にも有用
 日本が開発を主導するティラワ工業団地等を中心にインフラ整備投資が進んでいる

 課題は政治情勢   民主化はだいぶ定着してきたのではと感じたと門間氏!
    インフラ整備 道路や公共交通脆弱な物流インフラ、電力不足、オフィス賃料の高騰
    
 ミャンマーはまさに現在「国造り」の過程にあり、法律・規制については頻繁に改正される可能性がある!

 我が国の対ミャンマー経済協力は500~600億円強。無償資金協力や技術協力では233億円に。
 金融制度改革支援:ミャンマーの国民貯蓄を経済発展に活用する仕組みづくり
 中小企業金融ワークショップ開催(ミャンマー政府職員対象)、ミャンマー経済銀行との意見交換、ネピドー支店視察
 
 パソコンもなく、朝おろしにいくと夕方までかかるという現状!!

 大手3銀行の支援や、財務総研は、ミャンマー初の証券取引所開設へ向けて取り組んでいる



インド共和国とは

  12億の人口、6.7%の成長率、1ルピー=1.914円
  
  製造業がGDP構成比18%・・・ありあまる若手がいるのに労働先がないという状況
  輸出品目は石油製品、農水産品、宝石・宝飾品
  輸入は原油・石油製品、金、電子機器   中国に対して大きな貿易赤字を抱える
  
  ITサービス輸出と海外移民(印僑)送金が牽引し、サービス収支及び経常移転収支は黒字を続ける一方で
  貿易赤字を賄いきれず、経常収支は恒常的に赤字!!

  ラグラム・らジャン氏により金利が落ち着いてきた
  モディ首相により「メイク・イン・インディア」のスローガンのもと、外資制製造業を積極的に誘致している

  日本のアジア諸国えの対外直接投資額ではタイ・中国インドネシア、マレーシア、インドとなっているが
  2008年時投資した企業が、「もうこりごりだ」と感想をいうことも影響している

  中長期的には有望事業展開先ではあるため、
  2014年9月、日印両首脳会談が行われい
  「日印特別戦略グローバル・パートナーシップのための東京宣言」共同声明に署名に至る
 
  税制が頻繁に改正されたりするため、「約束を守らない」ことも。
  金融・保険では規制が多い。所有者がわからない土地が多トラブルも懸念される
  インフラ不足や労務問題、物流プロセスの効率化も課題だ

  財務総研では、インドワークショップ(財務省内で研究会)を開催し、
  インド経済や制度に関する知見を獲得し、人脈形成を図っている
  「インド新政権の経済政策について」 みずほ総合研究所小林主任研究員
  「双日のインドにおける活動概況と課題」双日オートモーディブエンジニアリング川村代表取締役社長
   インド応用経済研究所のShekhar Shah 所長と共同研究する覚書

  インド現地シンクタンクとの研究交流を行う

  各州の県外が強いインドで、現場レベルの役人までいかに改革を浸透させていけるかが課題
  他方で、逆に各州の競争を促し、ベストプラクティスを他の州で実行していくという流れもある
  「コンペティティブ・フェデラリズム」ビジネス環境指数を作成し、州間競争を活発化させようとしている!!

  
 
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 財務局の講演会はいつも難しいのだが
 資料は見やすくわかりやすかった・・・と思う

 財務局の幅広い仕事が垣間見られた
 消費市場はあるものの、本当に投資先や企業の進出先になるのだろうか?
 少なくとも「約束を守らない」国とうまくやっていけるのか心配だ!!
 
 日本政府や企業がいかにアジア諸国に対し、金融並びに技術支援をしているかを知ることができ
 日本の果たす役割の大きさが感じられた

 難しい話の中にも、驚きの発見がたくさんつまった講演会だった!!

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消費者団体と北陸農政局との意見交換会~~~平成27年3月3日(火)金沢広坂合同庁舎

2015-03-05 11:08:07 | 日記
地域の農業を守り、安全な食を通じて農業の未来を拓く!をテーマに、今年度2回目が開催された。


先回出た意見より、今回は生産現場からの取り組みの報告がなされた。
生産者と消費者の交流の機会を得ることができた。

丸山恵史北陸農政局次長よりご挨拶があり、農政と現場を結ぶ活動を強化しているとのことでした。
具体的には、政策を伝える・意見を聞く・一緒に活動するだそうです。

生産現場からの取り組み
①北陸農政局消費・安全部消費生活課 山中消費生活課長報告
 
 「農薬使用における国内農産物の安全確保のための取り組み」
  農薬は農薬取締法により、登録された農薬のみが製造、輸入、販売使用が可能→安全性が確認されていない農薬は登録されない
                                      使用できない!!

  平成14年12月より農薬取締法改正が強化され、懲役や罰金が重くなった
  また、農薬使用者の責務として、使用者が守るべき基準(罰則を伴う)が決められた。
  農薬が正しく使われているかのチェックは、全国3950農家(毎年選定)を対象に点検を行っている。
  食品衛生法に基づき、「農薬」と「農産物」全ての組み合わせごとに残留基準値を設定(ポジティブリスト制度)
  残留基準値を超過した場合は、農産物の回収、破棄、摘み戻しの命令をだしている

  農薬については、公園の樹木も含まれるそうだ!!

②㈱おおさわファーム 大沢朗正氏

  河北潟で循環型農業に取り組む大沢さん。
  愛知県から、自主飼料でなんとか酪農ができないかと、20年前河北潟まできたそうだ。
  糞尿を堆肥還元し、牧草を作り、それを牛に食べさせ、乳をしぼる!!
  「手はかかるが、牛が喜んで食べてくれる」とにこやかに話された
  やっと良質な飼料が作れるようになったとのこと!
  乳の出荷には、牛1頭からとれた乳を調べ、合格したものだけが出すことができるそうだ。
  
  せっかく苦労して作っても、みな同じタンクに入りいろいろな製品になるそうだ!!
  幼稚園の春の遠足で牧場見学したり、牛のパンフを作り交流を図っている!

③中島アグリサービス 松田武氏

  45歳から脱サラして農作業受託開始した松田さん。
  60歳になるがようやく自分の思う農業ができるようになったと言う。
  「安全は当たり前、そうじゃないと売れない」ときっぱり!
  農薬使用については、規格が厳しいため(流通のため)必要最小限は必要と言う。
  一年中働くことができるように、水稲のあと中島菜の種をまく。自然と農薬はいらない。(冬は虫がいないため)
  規格外の中島菜をなんとかしようと、6次産業に踏み切った。
  子どもたちと中島菜の収穫をしたり、親子で田植えから収穫まで交流をおこなったりしている
  「カキ」と「中島菜」の学校給食にもいちやくかっている

  「うまいものを作るために努力する!」印象的だった。
  朝食を食べない若い人達が多いことを心配する松田さんからは、もっと朝ごはんを食べるよう教育してほしいとの要請も!

④JA石川県中央会 吉田諭氏
  
  昭和46年農薬取締法が改正され、安全使用基準の遵守の取り組みがはじまった
  安全防除運動スタート(農産物の安全、環境の安全、生産者の安全)
  栽培歴の作成を指導・進めてきた
  取り組みやすいように、モデル栽培歴の作成や、履歴作成マニュアルの整備を行ってきた。
  水稲ではほぼ100%履歴が行われている。
  直売所には、生産履歴の提出がなければ出荷できない。
  


意見交換会

 食の安全・安心の取り組みについて活発な意見交換が行われた(議事録は北陸農政局ホームページに掲載されるそうだ)


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 行政、生産者、消費者が共に考え、意見を交換する場の設定は必要だ!
 行政の資料は量も多いが、内容も堅く難しい。
 確かにホームページやチラシ、発刊物も多いが
 はたして消費者に伝わっているのかは疑問!!
 このような場が多く開催されることを望むと同時に、いかにわかりやすく伝えていけるのか!
 食の安全・安心は、人任せではいられない!!
 積極的に係る姿勢が大事だと強く感じた!
 精一杯頑張っている生産者を応援できるしくみもないものか!

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