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World made from WILL 第三話その1 By安綱

2008年06月27日 23時31分00秒 | TRPG関連
NW2NDキャンペーン第三話です。

成長方法の変更(二話終了時に申告したものから)
PC2 伝家の術式対象変更 リヴァイブ→リフレクトブースター
PC3 レンジドカバー2のかわりにレンジドカバー1 ワイドカバー1
PC5 経験点5消費で闘気の才習得

CFと所持金と今更振ってみた性格決定チャート
PC1 7-11 469000 素直じゃないふりをして実はすけべ
PC2 7-3  205000 同姓にはおこりっぽいが異性にはおこりっぽい
PC3 7-3  410000 かつては絶対無敵だったが今はばるばる
PC4 7-12 315000 かつては毒電波だったが今は人がいい
PC5 5-11 200000 同姓には高慢だが異性にはおこりんぼう

のドラゴン変化チェック。
1D6で1なら進行するが、4だったのでセーフ。

・・・それはそれとして。

今回予告
さまざまな物の力を借りて、広大な裏界に足を踏み出すことになった一行。
しかしその道のりは平坦ではない。
ファージアースがそうであるように、この裏界もまた様々な存在の思惑や意志が渦のようにぶつかりあいつかのまの均衡を保っている。
しかし、その均衡は夢のように脆く、儚いものだ。
一行の行く先は裏界全土を巻き込む意志のぶつかりあいの渦中。
それを切り開けるのは、はたしていかなる力か。

ナイトウィザード2NDキャンペーン 「World made from WILL」
第三話 「渦巻く渦の中」

「アビスの力を知れ!」

きょうじゅのスーパーウルトラデラックスファイナルロマンシングドラゴンマシーン(以下マシーンと表記)が完成するまでの間、
おのおのはきょうじゅのやかたに泊まり思い思いの時を過ごしていた。ちなみに男は雑魚寝、女は個室である。

恭介
ジルベルトとの戦いが終わった次の日状況が落ちついたころ、恭介美森の部屋を訪ねていった。
美森「ああ、恭介、何か用事?」
恭介「うん、どうしても美森ちゃんに話したい事があるんだ。」
そういって、自分が普通の人間ではないウィザードという類の人間であること、
ここが地球ではなく、自分たちにもよく分からない危険な異世界である事などを打ち明けた。
話している恭介の顔は、美森が見た事も無いような、冷徹な観察者、計算で全てを為そうとする者、錬金術師の目となっていた。
美森「イヤだよ、恭介。そんな目で見ちゃ・・・」
そんな美森の言葉も聞こえた風も無く、恭介は言を続ける。
恭介 「この先これまでみたいな魔物とは比べ物にならないくらい恐ろしい敵が沢山出てくる。
そうなったら僕は美森ちゃんを100%守り切れる自信はどこにもないんだ。
ひょっとしたら死ぬよりはるかに辛い目に合わされるかもしれない。・・・だから、美森ちゃんに決めてほしい。」
美森 「・・・決めるって、何を?」
恭介 「このままどんな強さかもどれだけいるのかも分からない敵に立ち向かっていくか、それとも。
・・・僕が美森ちゃんを殺される前に楽にしてあげるか。もちろんすぐにとは言わない。考える時間は用意するよ。」
美森 「あはははは、恭介。そんな大げさな・・・ ・・・・・・・きょうすけ、本気で、言ってるの?」
恭介 「・・・・・・」
その沈黙に美森は強い意志を感じ取る。それだからこそ、美森はこうする事が出来た。

パン!

美森恭介の頬を張り飛ばしたのだ。
美森「何言ってるのよ。そんな言葉、恭介らしくないよ。」
声を荒らげはしなかったが、美森はこれまでのどんなことよりも強く恭介に対して怒っている。そう、恭介は感じた。
美森 「私の知ってる恭介はそんな事言わない。はじめっからあきらめちゃうような、そんな人じゃない。」
恭介 「それは買い被りだよ。僕は・・」
美森 「そんな事ない! 今の恭介はやりもしないのに諦めてる。できるはずないって、そう思ってる。だからそんな事言っちゃうんだよ!!」
恭介 「けど、昨日の魔物は明らかに僕たちを狙ってきてた。これまでは大丈夫でもこれからも大丈夫な保障はないんだ。それなら・・・」

パン!

再び恭介の頬が張り飛ばされる。
美森 「どうして、どうしてそんな事が言えるのよ!! ・・・私、怖かった。ずっと怖かったんだよ。昨日のバケモノが私を睨んできたときも。
私、こんな何も知らないところにいきなり連れて来られて! お父さんも死んじゃって誰も、誰も頼れる人がいなくて!
今私が頼れるのは恭介だけなんだよ!! その恭介がそんなこと言わないでよ!!! ・・・ね、恭介。帰ろうよ、いっしょに。」
恭介は、美森の嗚咽交じりの叫びが胸の奥まで染み込んで来るような、そんな感触を憶えた。だけど、それでも。
恭介 「・・・考えておいて。」
そう言い残すと、恭介は逃げるように部屋を立ち去っていったのだった・・・

隼人穂酒
二人は連れ立って、ランスの市場に買出しに出かけていた。
隼人の探していたポーションはあっさり見つかったものの、穂酒が探す、見慣れた料理の食材は皆無であった。
どうしたものかと悩む穂酒にきょうじゅが助け舟を出す。自分の発明した『物質転送マッスィーン』によって食材を入手するのだと。
不思議な発明により食材は確保された。(実際はこの装置は、ファージアースの部下への命令伝達機能と魂の無い物質の転送における受信機能の二つしか持っていないんだが)
原理を聞いた隼人、若干あきれる。
また、隼人はこのときうっかりきょうじゅの年齢に触れてしまい、記憶を消される。
(GM 「えーと、抵抗33してくださいな。」
隼人 「だめ、30しかない。」
GM 「じゃあ君は自分が言った事を忘れる。しかもきょうじゅの年齢の話を考えただけで恐ろしい恐怖がよぎるよw」)
買い物から帰ってくると、きょうじゅに恭介が交渉を持ちかける。恭介の錬金兵装を見せるかわりにきょうじゅの研究機材と物資を貸して欲しいとこう頼んだのだ。きょうじゅはあっさりこれに乗った。
きょうじゅの館の地下で、恭介はその身体に次々と機械を埋め込んでいく。恭介の人体練成の過程をまたもや覗き見た隼人はこう語る。
隼人 「・・・壮絶な光景でしたね。なにしろもう改造自体は終わってる様子だったのに、部屋一面真っ赤で、しかも辺りには白やピンクの肉片が落ちてたんですから。」
一部始終を見て言葉の無い隼人恭介はこう語ったという。
恭介 「美森ちゃんを守るためには僕はこうするしかないから。ここにいるみんなのなかで、一般人、何の力もないのは僕だけだから。正直な話、こう見えて僕は嫉妬しているんだよ。」
隼人はしばし彼の去った後を見送りながらこうつぶやいた。
隼人 「案外、そんないいものでもないんですけどね・・・」


彼女は一人自分の部屋で、自分の身体を眺めていた。その身体には消えようも無い竜の鱗が生えている。それこそ自分が魔王と“契約”して得た力の証。そして自分を蝕む強き毒。彼女は分かっていた。鱗が少しづつ広がっていっている事も、自分の思考が少しづつ竜に近づいている事も。今はまだ肉に目がなくなっている程度でしかないが、時間が経つにつれ、竜の本能が自分を食らい尽くしてしまうという事も。
けれど、それでも彼女は笑う。それは復讐のためか、はたまたまったく別の意志(WILL)か。
 「クツクツクツ、俺が出来る事は、しばらくは様子見しかないということか。」

/そしてその日の晩、美森は決意を固める。
美森「やっぱり、このままじゃだめだよね・・・」
窓から入る蒼い月の光が、彼女を照らし出し、美森を応援するかのように綺麗にまたたいていた。


・そして、数日たってマシ-ンは完成した。見た目はただの紅い巨大な変なスポーツカーだが、その本質は、きょうじゅの作り出した月匣をそのまま道に走らせるというとんでもない事をしているマシンなのであった。
そのためか、中は6部屋以上の個室や台所、研究施設まで完備した、まさに『走る一大研究所』とでもいうべき代物であった。早速台所でライスコロッケを作成しはじめる穂酒(特殊能力「調理」使用)
きょうじゅの発明した自動運転の安全性に関して、ひとしきり騒いだ後、マシーンは正常に発進し、一路港町「バンガード」を目指す事にした。
 その途中で、7LVエネミーであるアークデーモンが、外を歩いているだけで混沌に飲まれるという恐ろしい様を目の当たりにした一行は、歩いていかないでよかったと胸をなでおろすのだった。


そして、美森恭介の自分を避けるような態度にもめげず、恭介をのぞくみんながマシーン内のホールに集まったときに、ある提案を行った。
美森 「えーとさ、やっぱりこのままじゃいけないと思うな。せっかくいっしょにいるんだから、やっぱり、そのみんなのご神木を深めるべきだと思う!」(誤字にあらず)
隼人 「えーと、親睦の字が違うような気がするのは気のせいでしょうか?」
美森 「・・・それはともかく。みんなで『人中良くしようよパーティー』をしたいなと思うんだけど、どうかな?」(誤字にあらず)
穂酒 「私は賛成だ(即答) 君は何か異存があるのか?」
 「いや、別に。特に問題は無いが。パーティならば料理が必要だろう、俺も手伝うとしようか。」
美森 「あ、じゃあおね・・」
隼人ヨハン 「それはだめだ!!」
手にしたワンオブサウザンドで鍋を打ち抜くヨハン
なぜか隼人のぐるくるで転ばされる美森
 「な、何をするんだうわー」
かくしてヨハンの、第一次破滅料理戦争が勃発した。なお、この戦いの結果は、不毛な監禁合戦の末ダブルノックアウトに終わった事だけを付け加えておく。(隼人は途中で抜けました。)
それを見た美森は後にこう語った。
美森 「あの二人、思ったより人仲がいいのかな?」

またその間に穂酒恭介の自室を訪ね、恭介の態度は全く気にせず、美森の好きな食べ物などを聞いて帰った。
(GM 「美森の好き嫌いはそっちで設定してねー。」
恭介PL 「じゃあ、にんじんが子供の頃苦手だったという事で。」)
その間に美森は料理を作成しているのだが、なにぶん美森は器用ではないため、どんどん味付けが豪快になってしまう。それを見たほさか、もとい穂酒は、美森の失敗を『カバーリング』しますなどと宣言。そして綺麗にカヴァーしきることに成功した。

やがて料理も出来て、ヨハンと隼人はげっそりしながら、元気な穂酒と美森の勢いに押され苦笑している恭介、離れながらもそこにたたずむを見ながら美森の音頭で乾杯して、あとは普通にパーティー形式になった。そしてきょうじゅが出してきたお酒をみんな飲んでしまったものだからさあ大変。たちまち大混乱になってしまった。
は、昔のパーティーメンバーである勇者を思い出し、女として憎き竜に殺される前に告白して欲しかったと言う事を酔った勢いで愚痴り始め、ヨハンは自分の武勇伝を語りだし、穂酒は前世の自分についてとうとうと語り始めた挙句なぜか別の話と混同して脱線しまくり、隼人は半ば現実逃避できょうじゅにいろいろ質問を浴びせて、サロウォンの鍵についてや、魔王が領土を得る事の意義などについて貴重な情報を得る。
きょうじゅ「・・・というわけで、サロウォンの悪魔に該当する魔王なら、あなたがたの変身は見破れますわ。私はただのきょうじゅですけどね。ホホホホ。」
隼人 「(てことはきょうじゅもサロウォンの悪魔なのか?)・・・まあ、あえて名前は問いませんが。」
きょうじゅ 「私マリーと申しますの。(あっさり)」
隼人PL 「台無しだ(笑)」

その間恭介は、酔っ払ってしまった美森の愚痴につき合わされていた。
美森 「だぁからねぇ、わたしとってもこわかったんだからぁね。」
恭介 「・・・うん、そうだね美森ちゃん。」
美森 「だぁからさ、きょうすけぇ」
恭介 「うん、なんだい美森ちゃん?」
美森 「あんな怖いやつ、恭介がやっつけちゃってよ。」
その言葉だけは、恭介の耳にはまるで酔ってない本気の姿で言っている言葉のように、恭介には感じられた。
美森 「わぁたしをまもってよ・・・・・・・ZZZ」
酔いつぶれて寝てしまった美森を寝室まで送り届けた恭介は、去り際に、こう呟いた。
恭介 「これが、美森ちゃんの選択なんだね。わかった。」

しばらくして、騒がしさに辟易したは外の空気を吸いながら飲もうと外の見える展望部屋にやってきて、ふと外を見ると、突如全身に衝撃が走った。身を襲うのは、竜の力のざわめき。遠くに見ゆるのは、黒い異形の竜の姿。竜はこちらに気付くことなく北の山に向かって飛んでいってしまった。
見たものをきょうじゅに話そうとするが、結局やめる。

そうこうしているうちに、パーティの夜は更けて行くのだった・・・。

次の日起きると、マシーンは「海」沿いの道を走っていた。
本来「海」はフォルネウスが管理しているはずだが、海は荒れ放題であり、遠くを見れば、洒落にならない大きさの蒼い巨魚が荒れ狂っているのが見えた。

そしてどこからかぎつけたのかヨハンを追ってやってきた、インナーポール所属の魔王ゼニーガの襲撃を粘着手榴弾であっさりいなしつつ、ついに港町「バンガード」にたどり着いた一行だった。

しかし、「バンガード」は今まさに魔海から現れた魔物たちに襲撃されているところであり、こういう理由も無く襲われているというシチュエーションを見過ごせない穂酒が突っ込んでいってしまった為、一同も戦いまっただなかの「バンガード」に足を踏み入れるのだった・・・

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