デモンパラサイト小坂シリーズ第159話(…のはず(汗
『沈黙の潜行』
3月下旬のこの話のupが大幅に遅れたのはGMがよりにもよって新歓祭当日から肺炎で入院してたからですよ。皆さん風邪には気をつけましょう…それと本当にすいませんorz
今回予告
男は満足げに笑いつつ、椅子に腰かけた。自分はこんなにも青い人間だったろうか?男は自問する。いや、あの娘の意気に毒されたのだろう
「よもや、目的が手段と化すとはな」
男の口元が自嘲に歪む。もう、本部もあの男もどうでもいい。あれから、もう一年以上も経った。これは、とうに遅い、レクイエムだ
男は無言で立ち上がり、椅子に掛けてあった白衣を羽織った。
というわけでマスター・アイアンのシナリオなわけですが…今回は彼はお休みです(いや、裏では動いているんですけどね(苦笑
今回、兵器と戯れる面子(ぉぃ
ちょこ(ショーテル/八束天音)
いつの間にか6LVになっていた謎多き佐藤唯の飼い猫
開始5分でGMの思惑を吹き飛ばしてくれました
紅 麗美(ファランクス・カラドボルグ/ゴンタ)
威厳に関わる事に関しては執念深さに定評のある紅家当主
戦闘開始10秒でGMの思惑を吹き飛ばしてくれました
刃字忌(バルディッシュ・バルディッシュ/ミドリ)
運の悪さに定評のある文楽座家の一員
GMの思惑より時間がかかった為に言わないお約束故に戦闘中に離脱
ミドリさんすいません
寿虎千代(ドラグーン/GHETTA)
ある意味、日森並みに不幸でまともなシナリオが回されない事に定評のある学生
移動の速さにGMの思惑が崩れ去りました
東郷 征斗(ドラグーン/東 京)
的にされた際の耐久力に定評のあるギャングリーダー→会社重役
唯一のGMの思惑通りの動き担当
NPC
佐藤唯(アルバレスト)
ちょこの飼い主にして謎多き探偵。今回も裏でこそこそ動いていた模様。そろそろ消されるんじゃないかとかPL担当のGMも思っていたり
鈴木恵理(ブリガンダイン)
小坂警察捜査9課のエース。昇進したものの、例によって碌な事はなかった模様
下岬せい(ヴァンブレイズLV2)
恵理の相棒。今回は変装して情報収集…あれ、珍しくまともに仕事してr(タァン
御堂ありさ
東郷バイオテック第3ラボの警備員
マスターシーン
七甲山中 東郷バイオテック第3ラボ
「くそっ、どこに行った!?」
「そう遠くには行っていないはずだ!逃がすなよ」
銃を手にした黒服の男達が方々に散っていく。女は小さく息を吐く、左の脇腹は血で染まっているが、出血は既に止まっているようだ
気配を感じた女は背後に銃を向ける
「ひ……」
その先にいた女性警備員はよろよろと背中を壁に打ちつけ気を失ってしまう
「やれやれ…誰が採用したのやら。悪いけど…貴女の姿、借りさせてもらうわね」
黒服たちがIDカードを奪われ、手足を拘束されて猿轡をかまされた彼女を発見したのは“彼女”が無断早退した後であった
シーン登場PCはちょこのみ
同日夜 佐藤探偵事務所
いつものように行き先も告げずに出かけていた唯をちょこは出迎える。もっとも、ちょこの好物であるスモークチーズを買い置きする量で大体の帰宅の予定はちょこにも分かるのだが
やや疲れた様子の唯はじゃれついてくるちょこを軽くあしらいつつ、左手に下げていたコンビニ袋からスモークチーズもといスモチを出す。珍しい事に、煙草やビールも買ってきている。彼女は煙草は吸わないし、酒もめったに飲まないのだが(…下戸です(苦笑))
※下戸云々についてはとあるシナリオで情報収集中に飲み比べでファンブルして振り直したという経歴があr(タァン
…小坂には10km先から狙撃してくる人が結構居ます。注意しましょう(ぇ
かばんからはYシャツの入ったビニール袋を出してそのままゴミ箱へ
※変身解除後、アルバレストは全身ぐしょ濡れになるので別に珍しい事でもない。そもそもスモチにかぶりつきだったちょこはそれ以上興味を払わず
GM思惑、開始5分で粉砕。ちなみに知覚目標値は8でした。問答無用で成功と言いたかったのだけど、ちょこの性格を考慮してPLに振らせたのが裏目に出たようです(苦笑
唯は椅子に座ると、いつもは机の上に伏せられている写真立を立て、その前にビール缶と煙草を置いた。ちょこはいつものように定位置の唯の膝の上に移って丸くなる
「もう少しだよ…」
写真には警官の制服に身を包んだ二人、誇らしげな顔の壮年の男とをはにかんだ表情の唯、そして控え目な微笑みを浮かべる女性が映っていた。
ブラインドが音をたてて揺れ、唯の上体がぐらりと傾き、そのまま床に彼女は倒れ込む。慌てて飛び退いたちょこが見たのはブラインドに空いた穴と身動きしない唯…。そして発砲音が遅れてやってきた…
翌日 セラフィム小坂支部事務所
急遽PC達(ちょこ除く)は呼び出され、待っていたのはいつもの事務所の面々と恵理だった。
ジョーさん「ここのところ、また連絡が途絶えがちだった唯くんなんだが…」
恵理「昨夜未明、何者かによって狙撃されたようです」
動揺。銃器犯罪は日本では非常に少ない。…銃器以上に危険な存在が起こす事件はここ小坂では多いのだが…
ジョーさん「普通の人間だったら即死していたところだったよ。意識はまだ戻っていないけれど、命に別条はない」
恵理「鑑識待ちですが、恐らく使用された弾丸に…」
その場にちょこがいたのなら、ブラインドの揺れる音に何かを感じただろう。何かを言いかけた恵理は倒れ込む。東郷と虎千代は机を窓に向けて立て、麗美と刃字忌は狙撃手を発見するべく外に飛び出したが、銃を固定した痕を見つけるだけで犯人を捕捉する事はできなかった。
唯の入院先である千早病院から駆けつけたちょこを加えた面々は捜査9課に移動する。一佐は苦々しい表情で彼らを出迎えた。
一佐「鑑識からの報告だと、佐藤唯の狙撃に使用された弾丸にIADの亜種が入っていたようだ。まだ詳細は不明だが暴走を抑える効能があるらしい」
彼は恵理を狙撃したのに使用された弾丸も同様の物だろうなと呟いた。
一佐「恵理君は知っての通りうちのエースでね。今彼女が抱えている案件の数を考えると頭が痛い。そこで…非常に頼みにくいんだが…調査に協力して欲しい。下岬にも捜査はさせるが…なにぶんいざという時に9課では戦力が足らないのだ」
高LVの悪魔憑きである唯、恵理が撃たれているのに、ヴァンブレイズLV2でしかない下岬が大丈夫なのかというPCの疑問を一佐は一笑に付した。
一佐「下岬は心配無い。彼女の変装術は、凄いからな」
意味ありげに笑う彼の視線を追ったPC達は面々を案内した女性警官がにこにこしながら敬礼しているのに気付いた…
かくして情報収集に入ります。今回鍵を握っているのは東郷。何しろIADの開発には東郷バイオテックが深く関わっています
彼は東郷派幹部から第3ラボでIADの数が合わなくなるというミスが唯の事件の前日にあったという話を聞かされます。第3ラボの所長は空谷エリカ。反東郷派の有力幹部です
一方、麗美は狙撃手の線を洗うべく傭兵としての経歴のある紅家のメイド、十五夜さんのコネから、唯の事件の前日、“疾風”エドと呼ばれる狙撃の名手が入国している事を掴みます。彼は現在、民間軍事会社「流星」に所属しているようです。同社は以前のアイアン絡みの事件で捜査線上に浮かびあった事のある会社です
刃字忌は東郷の頼みで第3ラボに潜入しますが、そもそも何を探したらいいのか指針がありません。とりあえず、警備員達が侵入者があった日に無断早退して自宅謹慎中の同僚の話をしているのを聞けたのみです。どうやらその女性警備員は臆病な性格で、そんな事をするタイプの人間ではないようです
東郷は社長を訪ね、唯の事件の前日、第3ラボのIADの入った倉庫のある区画の担当警備員の名簿を見せてもらいます。盗難当日の担当者は御堂ありさという女性警備員でした
東郷はその日のうちにありさの住むアパートを訪問しますが、返事が無く<生物感知>しても彼女らしき反応はありませんでした。ベランダ側に回ってみると窓にカーテンが挟まっており、どうやら二階から逃げられてしまったようです(東郷は知覚に失敗した為に音に気付けませんでした。不意打ちの狙撃じゃなくてよかったね(笑
ちょこは唯の病室でにょろ~ん。隣のベットには恵理。恵理と唯、実はセッション中に一度も意識がある状態で会った事が無かったりします。恵理はNPCでよく出すのになぁ…(山神様騒動の時に意識がある状態で会いそうになりましたが、恵理がシーン外に移動してしまっています
虎千代は…なんだろう?どこかで他の不良でもシメてたんじゃないでしょうか(ぉぃ
翌日、情報を集めた彼らは反東郷派の第3ラボ所長、空谷から話を聞くよりは楽だろうと御堂ありさに事情を聞く事にします
が、例によって呼び鈴を鳴らしても返事がありません。が、今度は面々がそろっているのもあって知覚に成功。凄い勢いで逃げていく女性の後ろ姿を彼らは見つけます。どのくらい凄いかって?えーと、ターン開始に60メートルもといLV6以上のファランクスの<超疾走>くらいに(ぉぃ
東郷の止める声も聞かず、人通りが無い事をいい事に背後から同じく<超疾走>で追いついた麗美に、悪魔化していなかった為に<残像>も虚しく一撃で倒れる御堂ありさ…って君、履歴書を見ていた東郷しか彼女の顔を知らないのに別人だったらどうするんだ。その上、彼女は背中を見せて逃げてたんだぞ(笑
エナジーマイナス二桁につき素人の彼らには応急手当も成功の目が無い為、血みどろの彼女を部屋に連れ戻して(鍵は開いてなかったので…窓から入ったんだろう…)待つ事20分。…どう見ても傷害、家屋不法侵入その他諸々の立派な犯罪者です。ジョーさんが後に報告を聞いてどのように一佐に説明したかは謎。誰か止めようよ…って…
ちょこ→猫だししょうがない
刃字忌→刃字忌だししょうがない(ぇ
虎千代→喧嘩や血の気の多い不良に今更
東郷→警察のブラックリストに載るギャングリーダー
…だめじゃん…誰だよこんな奴らに頼むって言った奴は!?
※答え “一佐”(警官)
……小坂がダメだからしょうがない(ぇ
ちなみにありさは戦闘力の無い事で定評のあるファランクス下ルート。<無音歩行>とか<透明化>とかは東郷の時は使用していましたが、突然大勢の訪問に臆病な彼女はすたこらさっさと逃げ出そうとして…相手が悪魔憑きでないか、良識ある市民なら痛い目に遭わずに済んだのでしょう。えぇ
がくがくぶるぶるという擬態語が見えそうな様子で震える彼女を宥めすかして事情を聞くPC達。おい誰だ<尋問>してもいいかとか言ったのは(笑
当初はIAD盗難当日の急に眠くなり、何も覚えておらず、無断欠勤についても理由を話そうとしないありさですが、説得の末に社命で口止めされているとこぼします(つまり、IADの盗難を寝ていた為に許したという事と無断欠勤したという事が嘘であるという意味です
そして東郷は慌てて上着を羽織った為に開いたままのクローゼットの中の第3ラボのものではない警備員服に流星の社章がつけられているのに気付きます。東郷が聞くとありさはあっさりと流星からの派遣社員である事を認めます
何にせよ、ありさは何かを知っていて、今回の事件の関係者であるに違いありません。彼女が消される事を懸念したPC達は警察に保護してもらおうとありさを連れ出す事にしました。が、ヘリのローター音が異常なほどに近い事にPC達は気付きます
数人の武装した男達がヘリからラぺリング降下し、去って行くヘリ。後にPC達はフライトプランを洗いますが、該当するものはありませんでした
が、降下した男達は戦闘開始十秒で麗美の範囲攻撃で全滅…データ的には劣化機械化兵士だったのですが…後の事を考えるともっと強めでよかったと思ったGMは「の」の字を書いていたとか
が、男達は全員自爆。爆発の後には人が存在したという痕跡すら残りませんでした
ありさを無事守り切ったPC達は9課に戻ります。ありさを見た下岬が僅かに表情を変えたものの、PCは気付く事ができませんでした
IADの亜種の盗難を隠蔽していた事が確実視される以上、同薬品が軍事分野にも関わる重要な物である事を鑑みて9課は第3ラボへの強制捜査を決定(どうやら、警察も同薬品の導入を検討していたから、という理由もあったようです
襲撃を懸念し、捜査に向かう7LVの悪魔憑きである9課の巡査部長率いる下岬ら警官隊に同行する面々。案の定ヘリ4機が警察車両を囲むように接近してくる事に彼らは気付きます。何人か徒歩でもやってくるようで、彼らには警官隊が応戦します
最終戦闘です
敵はPC達から50メートル離れ、四方から包囲しています。アルバレストが搭乗している為に<射撃防御>を使用する8LVと、6LVのエネミー三機で、今回は高度による攻撃の制限は無しとしました※ただし、接触するためには通常または攻撃行動を使用
GM思惑。実は4機のヘリは全機エネミー能力の「エスケープ」を所持しており、戦闘からの離脱、特に狙撃の名手である“疾風”エドが搭乗する8LVの機体の逃走が主目的です(舞台裏:そもそも彼らはPC達に敵わない事が分かっており、依頼を受けた為に義理を果たしに来ただけなのです
最初のターンは行動値27+飛行1D6を誇るエド機の範囲掃射で少なからぬ被害を受けつつ始まります。実は残りの3機も18+飛行1D6+「イニシアティブアップ」1D6とかなりの快速部隊です。麗美はエド機にとりつき、刃字忌の一撃で1機が傾く(というのも、この機体、エナジーは僅か47です)のを見て彼らは逃げ腰に入ります
その後、エド機はターン開始に<超疾走>し、全速で逃走を図ります。が、麗美を振り落とすのに失敗し、更に<不可視>を使われ、とりついた事にすら気付けなくなってしまいます。更にヘリ一機を片付けた為、虎千代が快足を生かしてエド機の追撃に入ります。途中、警官隊の苦戦を見て刃字忌はそちらに回ります(中の人などおりません
エド機は誰も居なくなった(と見えて麗美がしがみついている)ところで「エスケイプ」を使用して逃走しようとしますが惜しいところで肉体判定で麗美の意地(ぇ)に負けてしまいます(エネミーではありますが、扱い上はマイトの為、振り直しも使用しているのですが…)失敗しても凄い勢い(毎ターン200メートル近く)で逃げて行くヘリ。それを後から追いかけて何故か距離を詰めてくる虎千代。麗美も虎千代もGM予想外だったのよね…(苦笑
一方、残る二機のうち一機は逃走に成功。が、撃墜された二機はどちらも凄まじい爆発を起こして木っ端微塵になってしまいます。後からやって来た下岬曰く、何もでないでしょうね、との事
…ちなみに東郷は大ダメージを受けておいて撃墜ゼロだったりします。まぁ、情報収集で大活躍したんだからいいじゃないか。今回は相手が悪い(苦笑
そして虎千代も追いついて集中砲火を受けるエド機。<射撃防御>でひたすら耐えつつ、尚も逃げつつ馬鹿の一つ覚えのように「エスケイプ」。が、麗美の意地はあと一歩のところで逃走を許しません。いらついたのかキャビンに居る男が罵声を吐きます
“疾風”エドらしき男「畜生、いったいどうなってやがんだ。ちょっとちょっかいかけて逃げるだけの作戦だってのに!」
尚、能力で調べてみたところ彼はただの4LVアルバレスト。小坂の世界を知っている十五夜さんが名手と言うには実力不足。おそらく替え玉か騙りではないかとPC達は疑います
いよいよ<不可視>の切れるターンになり、ヘリのエナジーもジリ貧になりつつある時、エド機「エスケイプ」クリティカル。麗美も暴走しながらの振り直しで対抗します。そうそう都合よくクリティカルなんて出るもんじゃないですよ。えぇ
…都合よく出やがった(笑)GM悶絶
が、PC達の執念もここまで。このターンの攻撃をエド機は凌ぎ、麗美、虎千代を振り切って「エスケイプ」
かくしてエド機の逃走で戦闘は終了。もちろん、これらのヘリのフライトプランは提出されておらず、その行方も分からず、襲撃者も生け捕りにする事が出来なかった為、彼らが何者であるかの証拠を手に入れることはできませんでした。
警察による強制捜査は東郷バイオテックが大企業であるという事もあり、大きな成果を出せずに終了し、捜査自体が秘密裏のものであった事もあってか、警察からの同社への非公式な厳重注意、背後に見え隠れしていた流星は証拠不十分で手が出せず、公安十三課による監視強化という形で事件は幕を閉じる事となります
マスターシーン 小坂某所
男 「いやもう大変でしたよ。しつこい奴らで」
女性「そいつは済まなかったね。まぁ、これも仕事だよ」
男 「そうですね。でもできるだけ楽な仕事をしたいもんですよ」
女性「ふ…この稼業で今更楽な仕事なんてないさ」
女性は小さくため息をついた。
女性「やれやれ…私はいつの間に狙撃の名手になったんだかねぇ?逃げ脚だけが取り柄だから、“疾風”だったというのにさ」
男 「姐さんがそう仕向けたんでしょうが、俺を使ってさ」
女性「…楽な仕事がしたいもんだよ…自分の手でできる、ね…」
『沈黙の潜行』
3月下旬のこの話のupが大幅に遅れたのはGMがよりにもよって新歓祭当日から肺炎で入院してたからですよ。皆さん風邪には気をつけましょう…それと本当にすいませんorz
今回予告
男は満足げに笑いつつ、椅子に腰かけた。自分はこんなにも青い人間だったろうか?男は自問する。いや、あの娘の意気に毒されたのだろう
「よもや、目的が手段と化すとはな」
男の口元が自嘲に歪む。もう、本部もあの男もどうでもいい。あれから、もう一年以上も経った。これは、とうに遅い、レクイエムだ
男は無言で立ち上がり、椅子に掛けてあった白衣を羽織った。
というわけでマスター・アイアンのシナリオなわけですが…今回は彼はお休みです(いや、裏では動いているんですけどね(苦笑
今回、兵器と戯れる面子(ぉぃ
ちょこ(ショーテル/八束天音)
いつの間にか6LVになっていた謎多き佐藤唯の飼い猫
開始5分でGMの思惑を吹き飛ばしてくれました
紅 麗美(ファランクス・カラドボルグ/ゴンタ)
威厳に関わる事に関しては執念深さに定評のある紅家当主
戦闘開始10秒でGMの思惑を吹き飛ばしてくれました
刃字忌(バルディッシュ・バルディッシュ/ミドリ)
運の悪さに定評のある文楽座家の一員
GMの思惑より時間がかかった為に言わないお約束故に戦闘中に離脱
ミドリさんすいません
寿虎千代(ドラグーン/GHETTA)
ある意味、日森並みに不幸でまともなシナリオが回されない事に定評のある学生
移動の速さにGMの思惑が崩れ去りました
東郷 征斗(ドラグーン/東 京)
的にされた際の耐久力に定評のあるギャングリーダー→会社重役
唯一のGMの思惑通りの動き担当
NPC
佐藤唯(アルバレスト)
ちょこの飼い主にして謎多き探偵。今回も裏でこそこそ動いていた模様。そろそろ消されるんじゃないかとかPL担当のGMも思っていたり
鈴木恵理(ブリガンダイン)
小坂警察捜査9課のエース。昇進したものの、例によって碌な事はなかった模様
下岬せい(ヴァンブレイズLV2)
恵理の相棒。今回は変装して情報収集…あれ、珍しくまともに仕事してr(タァン
御堂ありさ
東郷バイオテック第3ラボの警備員
マスターシーン
七甲山中 東郷バイオテック第3ラボ
「くそっ、どこに行った!?」
「そう遠くには行っていないはずだ!逃がすなよ」
銃を手にした黒服の男達が方々に散っていく。女は小さく息を吐く、左の脇腹は血で染まっているが、出血は既に止まっているようだ
気配を感じた女は背後に銃を向ける
「ひ……」
その先にいた女性警備員はよろよろと背中を壁に打ちつけ気を失ってしまう
「やれやれ…誰が採用したのやら。悪いけど…貴女の姿、借りさせてもらうわね」
黒服たちがIDカードを奪われ、手足を拘束されて猿轡をかまされた彼女を発見したのは“彼女”が無断早退した後であった
シーン登場PCはちょこのみ
同日夜 佐藤探偵事務所
いつものように行き先も告げずに出かけていた唯をちょこは出迎える。もっとも、ちょこの好物であるスモークチーズを買い置きする量で大体の帰宅の予定はちょこにも分かるのだが
やや疲れた様子の唯はじゃれついてくるちょこを軽くあしらいつつ、左手に下げていたコンビニ袋からスモークチーズもといスモチを出す。珍しい事に、煙草やビールも買ってきている。彼女は煙草は吸わないし、酒もめったに飲まないのだが(…下戸です(苦笑))
※下戸云々についてはとあるシナリオで情報収集中に飲み比べでファンブルして振り直したという経歴があr(タァン
…小坂には10km先から狙撃してくる人が結構居ます。注意しましょう(ぇ
かばんからはYシャツの入ったビニール袋を出してそのままゴミ箱へ
※変身解除後、アルバレストは全身ぐしょ濡れになるので別に珍しい事でもない。そもそもスモチにかぶりつきだったちょこはそれ以上興味を払わず
GM思惑、開始5分で粉砕。ちなみに知覚目標値は8でした。問答無用で成功と言いたかったのだけど、ちょこの性格を考慮してPLに振らせたのが裏目に出たようです(苦笑
唯は椅子に座ると、いつもは机の上に伏せられている写真立を立て、その前にビール缶と煙草を置いた。ちょこはいつものように定位置の唯の膝の上に移って丸くなる
「もう少しだよ…」
写真には警官の制服に身を包んだ二人、誇らしげな顔の壮年の男とをはにかんだ表情の唯、そして控え目な微笑みを浮かべる女性が映っていた。
ブラインドが音をたてて揺れ、唯の上体がぐらりと傾き、そのまま床に彼女は倒れ込む。慌てて飛び退いたちょこが見たのはブラインドに空いた穴と身動きしない唯…。そして発砲音が遅れてやってきた…
翌日 セラフィム小坂支部事務所
急遽PC達(ちょこ除く)は呼び出され、待っていたのはいつもの事務所の面々と恵理だった。
ジョーさん「ここのところ、また連絡が途絶えがちだった唯くんなんだが…」
恵理「昨夜未明、何者かによって狙撃されたようです」
動揺。銃器犯罪は日本では非常に少ない。…銃器以上に危険な存在が起こす事件はここ小坂では多いのだが…
ジョーさん「普通の人間だったら即死していたところだったよ。意識はまだ戻っていないけれど、命に別条はない」
恵理「鑑識待ちですが、恐らく使用された弾丸に…」
その場にちょこがいたのなら、ブラインドの揺れる音に何かを感じただろう。何かを言いかけた恵理は倒れ込む。東郷と虎千代は机を窓に向けて立て、麗美と刃字忌は狙撃手を発見するべく外に飛び出したが、銃を固定した痕を見つけるだけで犯人を捕捉する事はできなかった。
唯の入院先である千早病院から駆けつけたちょこを加えた面々は捜査9課に移動する。一佐は苦々しい表情で彼らを出迎えた。
一佐「鑑識からの報告だと、佐藤唯の狙撃に使用された弾丸にIADの亜種が入っていたようだ。まだ詳細は不明だが暴走を抑える効能があるらしい」
彼は恵理を狙撃したのに使用された弾丸も同様の物だろうなと呟いた。
一佐「恵理君は知っての通りうちのエースでね。今彼女が抱えている案件の数を考えると頭が痛い。そこで…非常に頼みにくいんだが…調査に協力して欲しい。下岬にも捜査はさせるが…なにぶんいざという時に9課では戦力が足らないのだ」
高LVの悪魔憑きである唯、恵理が撃たれているのに、ヴァンブレイズLV2でしかない下岬が大丈夫なのかというPCの疑問を一佐は一笑に付した。
一佐「下岬は心配無い。彼女の変装術は、凄いからな」
意味ありげに笑う彼の視線を追ったPC達は面々を案内した女性警官がにこにこしながら敬礼しているのに気付いた…
かくして情報収集に入ります。今回鍵を握っているのは東郷。何しろIADの開発には東郷バイオテックが深く関わっています
彼は東郷派幹部から第3ラボでIADの数が合わなくなるというミスが唯の事件の前日にあったという話を聞かされます。第3ラボの所長は空谷エリカ。反東郷派の有力幹部です
一方、麗美は狙撃手の線を洗うべく傭兵としての経歴のある紅家のメイド、十五夜さんのコネから、唯の事件の前日、“疾風”エドと呼ばれる狙撃の名手が入国している事を掴みます。彼は現在、民間軍事会社「流星」に所属しているようです。同社は以前のアイアン絡みの事件で捜査線上に浮かびあった事のある会社です
刃字忌は東郷の頼みで第3ラボに潜入しますが、そもそも何を探したらいいのか指針がありません。とりあえず、警備員達が侵入者があった日に無断早退して自宅謹慎中の同僚の話をしているのを聞けたのみです。どうやらその女性警備員は臆病な性格で、そんな事をするタイプの人間ではないようです
東郷は社長を訪ね、唯の事件の前日、第3ラボのIADの入った倉庫のある区画の担当警備員の名簿を見せてもらいます。盗難当日の担当者は御堂ありさという女性警備員でした
東郷はその日のうちにありさの住むアパートを訪問しますが、返事が無く<生物感知>しても彼女らしき反応はありませんでした。ベランダ側に回ってみると窓にカーテンが挟まっており、どうやら二階から逃げられてしまったようです(東郷は知覚に失敗した為に音に気付けませんでした。不意打ちの狙撃じゃなくてよかったね(笑
ちょこは唯の病室でにょろ~ん。隣のベットには恵理。恵理と唯、実はセッション中に一度も意識がある状態で会った事が無かったりします。恵理はNPCでよく出すのになぁ…(山神様騒動の時に意識がある状態で会いそうになりましたが、恵理がシーン外に移動してしまっています
虎千代は…なんだろう?どこかで他の不良でもシメてたんじゃないでしょうか(ぉぃ
翌日、情報を集めた彼らは反東郷派の第3ラボ所長、空谷から話を聞くよりは楽だろうと御堂ありさに事情を聞く事にします
が、例によって呼び鈴を鳴らしても返事がありません。が、今度は面々がそろっているのもあって知覚に成功。凄い勢いで逃げていく女性の後ろ姿を彼らは見つけます。どのくらい凄いかって?えーと、ターン開始に60メートルもといLV6以上のファランクスの<超疾走>くらいに(ぉぃ
東郷の止める声も聞かず、人通りが無い事をいい事に背後から同じく<超疾走>で追いついた麗美に、悪魔化していなかった為に<残像>も虚しく一撃で倒れる御堂ありさ…って君、履歴書を見ていた東郷しか彼女の顔を知らないのに別人だったらどうするんだ。その上、彼女は背中を見せて逃げてたんだぞ(笑
エナジーマイナス二桁につき素人の彼らには応急手当も成功の目が無い為、血みどろの彼女を部屋に連れ戻して(鍵は開いてなかったので…窓から入ったんだろう…)待つ事20分。…どう見ても傷害、家屋不法侵入その他諸々の立派な犯罪者です。ジョーさんが後に報告を聞いてどのように一佐に説明したかは謎。誰か止めようよ…って…
ちょこ→猫だししょうがない
刃字忌→刃字忌だししょうがない(ぇ
虎千代→喧嘩や血の気の多い不良に今更
東郷→警察のブラックリストに載るギャングリーダー
…だめじゃん…誰だよこんな奴らに頼むって言った奴は!?
※答え “一佐”(警官)
……小坂がダメだからしょうがない(ぇ
ちなみにありさは戦闘力の無い事で定評のあるファランクス下ルート。<無音歩行>とか<透明化>とかは東郷の時は使用していましたが、突然大勢の訪問に臆病な彼女はすたこらさっさと逃げ出そうとして…相手が悪魔憑きでないか、良識ある市民なら痛い目に遭わずに済んだのでしょう。えぇ
がくがくぶるぶるという擬態語が見えそうな様子で震える彼女を宥めすかして事情を聞くPC達。おい誰だ<尋問>してもいいかとか言ったのは(笑
当初はIAD盗難当日の急に眠くなり、何も覚えておらず、無断欠勤についても理由を話そうとしないありさですが、説得の末に社命で口止めされているとこぼします(つまり、IADの盗難を寝ていた為に許したという事と無断欠勤したという事が嘘であるという意味です
そして東郷は慌てて上着を羽織った為に開いたままのクローゼットの中の第3ラボのものではない警備員服に流星の社章がつけられているのに気付きます。東郷が聞くとありさはあっさりと流星からの派遣社員である事を認めます
何にせよ、ありさは何かを知っていて、今回の事件の関係者であるに違いありません。彼女が消される事を懸念したPC達は警察に保護してもらおうとありさを連れ出す事にしました。が、ヘリのローター音が異常なほどに近い事にPC達は気付きます
数人の武装した男達がヘリからラぺリング降下し、去って行くヘリ。後にPC達はフライトプランを洗いますが、該当するものはありませんでした
が、降下した男達は戦闘開始十秒で麗美の範囲攻撃で全滅…データ的には劣化機械化兵士だったのですが…後の事を考えるともっと強めでよかったと思ったGMは「の」の字を書いていたとか
が、男達は全員自爆。爆発の後には人が存在したという痕跡すら残りませんでした
ありさを無事守り切ったPC達は9課に戻ります。ありさを見た下岬が僅かに表情を変えたものの、PCは気付く事ができませんでした
IADの亜種の盗難を隠蔽していた事が確実視される以上、同薬品が軍事分野にも関わる重要な物である事を鑑みて9課は第3ラボへの強制捜査を決定(どうやら、警察も同薬品の導入を検討していたから、という理由もあったようです
襲撃を懸念し、捜査に向かう7LVの悪魔憑きである9課の巡査部長率いる下岬ら警官隊に同行する面々。案の定ヘリ4機が警察車両を囲むように接近してくる事に彼らは気付きます。何人か徒歩でもやってくるようで、彼らには警官隊が応戦します
最終戦闘です
敵はPC達から50メートル離れ、四方から包囲しています。アルバレストが搭乗している為に<射撃防御>を使用する8LVと、6LVのエネミー三機で、今回は高度による攻撃の制限は無しとしました※ただし、接触するためには通常または攻撃行動を使用
GM思惑。実は4機のヘリは全機エネミー能力の「エスケープ」を所持しており、戦闘からの離脱、特に狙撃の名手である“疾風”エドが搭乗する8LVの機体の逃走が主目的です(舞台裏:そもそも彼らはPC達に敵わない事が分かっており、依頼を受けた為に義理を果たしに来ただけなのです
最初のターンは行動値27+飛行1D6を誇るエド機の範囲掃射で少なからぬ被害を受けつつ始まります。実は残りの3機も18+飛行1D6+「イニシアティブアップ」1D6とかなりの快速部隊です。麗美はエド機にとりつき、刃字忌の一撃で1機が傾く(というのも、この機体、エナジーは僅か47です)のを見て彼らは逃げ腰に入ります
その後、エド機はターン開始に<超疾走>し、全速で逃走を図ります。が、麗美を振り落とすのに失敗し、更に<不可視>を使われ、とりついた事にすら気付けなくなってしまいます。更にヘリ一機を片付けた為、虎千代が快足を生かしてエド機の追撃に入ります。途中、警官隊の苦戦を見て刃字忌はそちらに回ります(中の人などおりません
エド機は誰も居なくなった(と見えて麗美がしがみついている)ところで「エスケイプ」を使用して逃走しようとしますが惜しいところで肉体判定で麗美の意地(ぇ)に負けてしまいます(エネミーではありますが、扱い上はマイトの為、振り直しも使用しているのですが…)失敗しても凄い勢い(毎ターン200メートル近く)で逃げて行くヘリ。それを後から追いかけて何故か距離を詰めてくる虎千代。麗美も虎千代もGM予想外だったのよね…(苦笑
一方、残る二機のうち一機は逃走に成功。が、撃墜された二機はどちらも凄まじい爆発を起こして木っ端微塵になってしまいます。後からやって来た下岬曰く、何もでないでしょうね、との事
…ちなみに東郷は大ダメージを受けておいて撃墜ゼロだったりします。まぁ、情報収集で大活躍したんだからいいじゃないか。今回は相手が悪い(苦笑
そして虎千代も追いついて集中砲火を受けるエド機。<射撃防御>でひたすら耐えつつ、尚も逃げつつ馬鹿の一つ覚えのように「エスケイプ」。が、麗美の意地はあと一歩のところで逃走を許しません。いらついたのかキャビンに居る男が罵声を吐きます
“疾風”エドらしき男「畜生、いったいどうなってやがんだ。ちょっとちょっかいかけて逃げるだけの作戦だってのに!」
尚、能力で調べてみたところ彼はただの4LVアルバレスト。小坂の世界を知っている十五夜さんが名手と言うには実力不足。おそらく替え玉か騙りではないかとPC達は疑います
いよいよ<不可視>の切れるターンになり、ヘリのエナジーもジリ貧になりつつある時、エド機「エスケイプ」クリティカル。麗美も暴走しながらの振り直しで対抗します。そうそう都合よくクリティカルなんて出るもんじゃないですよ。えぇ
…都合よく出やがった(笑)GM悶絶
が、PC達の執念もここまで。このターンの攻撃をエド機は凌ぎ、麗美、虎千代を振り切って「エスケイプ」
かくしてエド機の逃走で戦闘は終了。もちろん、これらのヘリのフライトプランは提出されておらず、その行方も分からず、襲撃者も生け捕りにする事が出来なかった為、彼らが何者であるかの証拠を手に入れることはできませんでした。
警察による強制捜査は東郷バイオテックが大企業であるという事もあり、大きな成果を出せずに終了し、捜査自体が秘密裏のものであった事もあってか、警察からの同社への非公式な厳重注意、背後に見え隠れしていた流星は証拠不十分で手が出せず、公安十三課による監視強化という形で事件は幕を閉じる事となります
マスターシーン 小坂某所
男 「いやもう大変でしたよ。しつこい奴らで」
女性「そいつは済まなかったね。まぁ、これも仕事だよ」
男 「そうですね。でもできるだけ楽な仕事をしたいもんですよ」
女性「ふ…この稼業で今更楽な仕事なんてないさ」
女性は小さくため息をついた。
女性「やれやれ…私はいつの間に狙撃の名手になったんだかねぇ?逃げ脚だけが取り柄だから、“疾風”だったというのにさ」
男 「姐さんがそう仕向けたんでしょうが、俺を使ってさ」
女性「…楽な仕事がしたいもんだよ…自分の手でできる、ね…」