春合宿で行ったTRPG「シノビガミ」セッションの報告ブログです。
使用したシナリオは、公式シナリオ集「忍秘伝・改」より、「楽園」です。
シナリオの根幹に関わるネタバレが多分に含まれるため、閲覧の際はご注意ください。
PC紹介
PC1(トクPさん) 無窮なる黒雷(訳:山田風香)
中二病の男の子。シノビガミでは、便宜上PC1などの区別があっても特に主人公的な立ち位置とは限らないのですが、今回は明確に主人公でしたね。
戦闘では【怪段】で相手のファンブルを狙う。GMにこうかはばつぐんだ!
PC2(ナケミンさん)物部真理亜
廃仏毀釈をモットーとする第二の人格を持つ女の子。【闇神楽】で情報戦に強い。おこぼれに預かろうと感情を結んできた相手を【操り人形】で操る構成。
プロット5の判定を素で成功するのは絶許。
PC3(赤)霧切響子
探偵の女の子。ダンガンロンパからの使者。いち早くシナリオ構成に感づきプライズを手にした。
やたらめったら愛情を取得する。デレデレである。こらそこ、オタサーの姫とか言わない。
いつもは謎解き(解く方)担当、今回は謎解き(作る方)担当
PC4(ぐれそ)オルガ・イツカ
団長!?何やってんだよ!?団長!!シノビガミにおいてサイコロを振るのは弱行動だと教えてくれる常時完全成功構成。
今回は秘密配布はダイスで決めたのですが、非常に似合っていた。後述。
本編
シーン???
とある建物の一室。暗闇に蠢く5つの影。そう、それは忍と呼ばれる者たちである。何もここが戦国時代の武将の城という訳ではない。
忍というものは、歴史の表舞台を陰から左右するというその在り方を指す。そういった営みは、文明の生まれた頃から常に人の世の傍らにあった。
故に、忍装束でなくとも、得物が苦無や手裏剣でなくとも、表の世界の者には見えぬ動きと異能の力で世を操る彼らは、まごうことなき現代の忍なのであった。
前に立つ1人、4人のボスらしき男が、おもむろに口を開く。
???「よいか。心して聞け。……我らに伝わる究極の忍法の秘伝書『時檻』が盗み出された。
相手は『月読』の名で知られる忍。我らの護衛、手練れ数十名を倒し未だ雲隠れしておる。
……お前たち、わかっていような?如何なる手段を持っても、必ずや『時檻』の秘伝書を取り戻すのだ……!
相手は上忍ときておる。ゆめ油断するでないぞ。」
男の話が終わると、影たちは音もなく散ってゆく。暗闇には静寂のみが残された。
シーン0
ここは清陵学園。PCたちの通う高校である。県内一の進学校に属する学校であり、生徒たちは日夜厳しい勉学に励んでいる。
そんな生徒たちも、今朝は幾分リラックスしたムードであり、学友たちとの会話も弾んでいるようだ。
というのも、明日、10月1日は清陵学園が毎年大々的に行っている文化祭……「清陵祭」の開催日なのだ。
その前日である9月30日、つまり今日は全ての授業が休みとなり、生徒たちは準備に専念するのである。
今日は朝早くから校内のあちこちで、模造紙、段ボール、絵の具などが飛び交い、あるいはギターだのクラリネットだのが鳴り響き、てんやわんやの賑わいを見せている。
もちろん、PCたちの部活でも、この清陵祭にあたって催し物を行うこととなった。
……そう。あなたたちはこの高校で同じ部活に所属する仲間である。
登校したあなたたちは、真っ先に部室へと向かう。ドアを開けると、青い髪の女の子がPCたちを迎え入れる。
水波カオル「みんな、おはよ!
昨日はよく眠れた?……えへへ、私ね、今日が楽しみで楽しみで、全然眠れなかったんだ~。
へ?大丈夫大丈夫。こんな年に一度のお祭りに休むなんて、ありえないって!」
ポニーテールを揺らしながら朗らかに話すカオルに続いて部室にはいると、茶髪の眠そうな男の子と目が合った。
諸星真琴「……面倒くさい。帰りたい。」
彼もこの部活のメンバーである。尤も、彼はこの文化祭というものを煩わしく思っているようではあるが。
ということで、今回は特殊シナリオでした。まず、PCたちは所属する部活動を協議します。
今回は順当にボードゲームサークルに所属する6人ということになりました。
その後、PCたちには秘密の書かれたハンドアウトと、空欄の記してあるハンドアウトが配られます。
これが特殊要素、ペルソナ【告白】です。PCたちはこの6人の中から意中の人を選び、記入することとなります。
ペルソナに記した人と両思いになると、ボーナスとしてプライズ【文化祭の思い出】が手に入るというルールです。
また、NPCであるカオル、真琴にもそれぞれ手番があるほか、彼らも【告白】を持っています。
したがって、PC、NPCの秘密が6つ、ペルソナが6つと、文化祭の思い出で初期の時点でも計13の情報があるというシナリオです。
サイクル1
シーン1は真琴。
真琴「あーもー、準備なんて嫌になるよな。退屈だし大変だし。
そーだ、物部。お前、好きな人がいるんだって?暇つぶしに恋話でもしよーぜ」
などと供述しつつ情報判定、物部真理亜のペルソナが判明。
意中の人は無窮なる黒雷であった。ペルソナは拡散情報であるため、物部の片思いは即座に部員へと知れ渡ることとなった。
続いて、霧切響子と無窮なる黒雷が、次々にトイレにいるオルガ・イツカへと襲い掛かる。
オルガ「そこは止まれよ……」
それぞれ、ファブリーズを撒く≪香術≫、中二的ワードの羅列を意味の通ったやり取りに変換する≪暗号術≫といった忍法を駆使し、
オルガと感情を結び合った。これぞ現代の忍術である。
余談であるが、このような秘密が多くてサイクルも多そうなシナリオでは、感情を初期に結んでおくのはいい判断である。
というのも、感情を結んでいる相手が手にした情報は、自分も確認できるからである。なお今回のサイクル数は非公開。
シーン4はカオルの行動。今回はNPCの行動順は最初と真ん中で固定されている。
屋上から校庭を眺めるカオルと無窮なる黒雷。
カオル「いやー、文化祭って感じだねー。
……あのね。私、今とっても幸せなんだ。皆と一緒に何かを作って、今しかできないことをして。
こういうの、昔から憧れてたんだ。
なんて、ね。
さあ、午後からもうひと頑張りだよーっ!」
カオルが思いを語りつつ無窮なる黒雷と感情を結ぶ。
シーン5、オルガ・イツカの行動
校庭に弟のミカを呼びつけたオルガ。彼を暗躍させ、無窮なる黒雷の秘密を狙う。
オルガ「奥義【完全成功】!『止まるんじゃねぇぞ……』」
このオルガは全ての判定において完全成功を用いることができる構成である。
ドラマシーンでは抜群の安定感を誇る。当然、ミカは難なく任務を果たした。
【無窮なる黒雷 秘密】
実はあなたは水波カオルの幼馴染だ。幼い頃、ふざけて結婚の約束をしており、『ずっといっしょだよ』と言ってプロポーズして欲しいと言われた。
最後は物部真理亜の行動。
オルガ・イツカを体育館に呼び出し、バスケを挑む物部。
準備はいいのかまあボドサーの準備やし別にええやろ。なお他の体育館の出し物。
スポーツで親交を深めつつ、時折見せる女性らしい仕草でオルガのハートを狙う感情判定。
これで、オルガは1サイクル目にして全てのPCからの感情を得た。
シーン7
夕暮れに染まる校舎。ふとあたりを見ると、他の部活やクラスも、そろそろ引き上げの時間である。
そんな折、校庭の隅に二人の影が映る。真琴とカオルのようだ。
真琴はいつになく真剣なトーンで切り出す。はたから見ても、はっきりと苛立ちを感じる。
真琴「なあ、カオル。こんなことは終わりにしないか。俺を『帰して』くれよ。」
一方、カオルは困惑した表情を浮かべる。
カオル「……真琴くん?どうしたの?私、全然わかんなくて……」
真琴「そうか、ならもういい。」
苛立ちは、殺気へと変化していた。
突如、真琴はナイフを取り出し、構える。
「待て!!!」
様子を窺っていた無窮なる黒雷が高速機動で飛び出す。
一方真琴も、常人には見えぬ速さでカオルへと突っ込む。
一瞬の交錯。
そして。少女は常人であった。
カオル「え…………?」
彼女の胸が真紅に染まる。
カオルは力なくバタリとその場に倒れた。
時が止まったかのような校庭に、突如轟音が響く。
……下校のチャイムだ。
どこか不気味なその音と同時に、あなたたちの脳裏に鋭い痛みが走る。
やがてあなたたちは、意識を失った。
シーン0
ここは清陵学園。PCたちの通う高校である。県内一の進学校に属する学校であり、生徒たちは日夜厳しい勉学に励んでいる。
そんな生徒たちも、今朝は幾分リラックスしたムードであり、学友たちとの会話も弾んでいるようだ。
というのも、明日、10月1日は清陵学園が毎年大々的に行っている文化祭……「清陵祭」の開催日なのだ。
その前日である9月30日、つまり今日は全ての授業が休みとなり、生徒たちは準備に専念するのである。
今日は朝早くから校内のあちこちで、模造紙、段ボール、絵の具などが飛び交い、あるいはギターだのクラリネットだのが鳴り響き、てんやわんやの賑わいを見せている。
もちろん、PCたちの部活でも、この清陵祭にあたって催し物を行うこととなった。
……そう、何かがおかしい。「今日」はもう終わったはずだ。しかし、世界はまた「今日」を迎えた。
登校してみると、カオルはいつも通りの笑顔で待ち構えていた。……真琴は、頭を抱えているようだ。普段に増して機嫌が悪そうに見えるのは、気のせいだろうか?
※エニグマ【清陵学園】【文化祭の小道具】が出現した。※
サイクル2
シーン1
ここも真琴の行動から。オルガを呼び出す真琴。
真琴「おう、オルガ。お前も3年かー。最後の文化祭、悔いのないようにしろよな。……何のことかって?とぼけるなって。」
どこか青ざめた顔で、普段と変わらぬ風を装って情報収集。
オルガは物部真理亜に片思いしていることが判明。
シーン2
怪しげな動きを見せた真琴に当たりをつけたオルガ。
ここも奥義【止まるんじゃねぇぞ……!】を用いるが、さしもの完全成功もペルソナか秘密のランダム獲得は左右できず。
真琴の好きな人は水波カオルであることがわかって終わる。
間髪を入れず物部のシーンも真琴の調査を行う。
実は廃仏毀釈を信条とする過激派人格を隠し持っていた物部!前世からの呪いの力を借りて真琴の秘密を獲得する。
【諸星真琴 秘密】
あなたの本当の名前は「契兎」である。あなたは、水波カオルが「月読」だと知っている。
ここからが比良坂の本領発揮。闇神楽で2回目の情報判定、カオルの思い人が無窮なる黒雷だと突き止めた。
シーン4は水波カオル。
理科室に忍び込んだカオルと霧切。
霧切「私、薬品の扱いには自信あるの。……あっ」
突如爆発を起こす薬品。……辛うじて二人とも無事であったようだ。
カオル「あはは!霧切ちゃんって面白い子だね。今まで全然知らなかったよ。」
イタズラを通して絆を深めた二人は感情を獲得した。
続いて霧切のシーン。
エニグマ【清陵学園】を調査。ボスがファンブルした時、逆凪を無効にするものと判明。
GMはシゲヨシ。一同の解除モチベーションが自然と上がる。
ちなみにこのエニグマは計画判定というタイプに属し、解除にも手番が必要なのだ。
最後は無窮なる黒雷。
自分に思いを寄せる水波カオルの秘密を調査する。
【水波カオル 秘密】
実はあなたはラノベや漫画が大好きであり、その幸せそうな主人公たちに憧れている。
自分でもそんな楽しい時間を過ごそうと思い、仲間を集め同好会を作った。
シーン7
夕暮れの校庭。カオルは真琴に呼び出される。
カオル「真琴くん……?」
真琴「いい加減にしろよ……!お前、何をした!?」
真琴がナイフを構える。
「待った!」
カオルと感情を持つ無窮なる黒雷、そして霧切が戦闘に乱入する。
しかし……
真琴「邪魔を……するな!!」
無窮なる黒雷らの攻撃には目もくれず、真琴はカオルに突進する。
そして
カオルは無窮なる黒雷らの目の前で倒れた。
「再び」チャイムの音が頭に鳴り響く。
PCたちは鈍い痛みと共に意識を手放した。
(この間戦闘の処理によって、霧切のペルソナ、オルガ・イツカへの片思いが判明。
また、これによって【告白】が成立したため、霧切響子は【文化祭の思い出】を獲得しました。)
【文化祭の思い出 秘密】
現在、君たちは忍法『時檻』によって閉じた時間の中に封じ込められ、「楽しい学校生活を送る学生たち」という偽の記憶を刷り込まれている。時間を先に進めるには『時檻』を解除しなければならない。4サイクル目が終了するまでに、術者の設定した『合言葉』を術者に向かって伝えると、『時檻』に綻びが生まれる。(クライマックスフェイズになる。)ただし、5サイクル目になってしまうと、『時檻』は解除できなくなる。最終的に、このプライズの持ち主になった者は、『時檻』を解除することができ、一つだけ自分の望みを叶えることができる。
霧切「これは……誰かに伝えなければ。」
シーン0
ここは清陵学園。PCたちの通う高校である。県内一の進学校に属する学校であり、生徒たちは日夜厳しい勉学に励んでいる。
そんな生徒たちも、今朝は幾分リラックスしたムードであり、学友たちとの会話も弾んでいるようだ。
というのも、明日、10月1日は清陵学園が毎年大々的に行っている文化祭……「清陵祭」の開催日なのだ。
その前日である9月30日、つまり今日は全ての授業が休みとなり、生徒たちは準備に専念するのである。
今日は朝早くから校内のあちこちで、模造紙、段ボール、絵の具などが飛び交い、あるいはギターだのクラリネットだのが鳴り響き、てんやわんやの賑わいを見せている。
もちろん、PCたちの部活でも、この清陵祭にあたって催し物を行うこととなった。
……再び、「今日」は繰り返される。永遠の時の檻の中で。
サイクル3
シーン1。密かに無窮なる黒雷の秘密を探る真琴。
真琴「…………チッ」
シーン2。霧切が動く。謎解きゲーム作りつつ。
霧切「こんなところに文化祭の小道具のアグリコラが……?」
エニグマ【文化祭の小道具】を調査
ボスへの攻撃後にカウンター攻撃が発生するエニグマ。こちらも解除は計画判定。
霧切「そうそう、無窮なる黒雷君。これを渡しておくわ。後はわかるわね?」
ついでにプライズ【文化祭の思い出】を無窮なる黒雷に手渡した。
続いてオルガ。もはやお馴染み『止まるんじゃねぇぞ……』
で物部真理亜の秘密を獲得する。
【物部真理亜 秘密】
実はあなたは忍者である。とある忍務を受け、3人の忍者と共にこの学園にやって来た。あなたたちの忍務とは「月読」「契兎」という二人の忍者を倒すことであり、あなたの本当の仲間は共にやって来た3人である。
カオルのシーン。オルガと感情を結ぶ。
カオル「オルガ君、今年で卒業なんだよね。寂しくなるなあ。ずっと一緒に居られたらいいのにね。」
物部のシーン。
今日も今日とてトイレに籠るオルガ。そんなオルガに物部から無窮なる黒雷の秘密の差し入れが。こいつらいっつも男子トイレ入って来るな。
そして、霧切の弱点を刺激する≪火術≫で秘密を獲得
【霧切響子 秘密】
あなたはよく夢を見る。それは「月読」と呼ばれる人物の夢だ。夢の中のあなたは「月読」への殺意に溢れている。あなたの本当の使命は「月読」を倒すことである。
続いて闇神楽で二度目の判定。Twitterでオルガの情報を探る、青い鳥を操る≪鳥獣術≫で秘密を獲得。
【オルガ・イツカ 秘密】
実はあなたは死んでいる。今あなたは生きているが、死ぬ前のことがあまり記憶に残っていない。ただ、「月読」と呼ばれる人物に殺されたことだけは覚えている。あなたの本当の使命は「月読」が誰かを捜すことである。
最後は無窮なる黒雷の行動。エニグマ【清陵学園】を解除する。
無窮なる黒雷「我が左腕に封印されし龍の力、見せてやる!」
かくしてボスのファンブルは有効となった。そんな中、日は傾きだす。
シーン7
校庭に夕暮れが訪れる。校庭の隅には真琴とカオル。
真琴は話を切り出す。
真琴「お前、どういうつもりだ…… 無理にでも聞かせてもらおうか。」
カオル「わ、私何か悪いことしちゃった?」
真琴「ほざけ!」
真琴がナイフを構える
それを知っていたかのように、無窮なる黒雷たちが現れ、立ちふさがる。
しかし、届かない。
……やはりカオルは、忍の速度には追いつけない。
カオルに突き立てられた刃をみて、そう感じる。
この惨劇にすら、もう慣れてしまったのだろうか。
そしてまた、世界は廻りだす。
シーン0
ここは清陵学園。PCたちの通う高校である。県内一の進学校に属する学校であり、生徒たちは日夜厳しい勉学に励んでいる。
そんな生徒たちも、今朝は幾分リラックスしたムードであり、学友たちとの会話も弾んでいるようだ。
というのも、明日、10月1日は清陵学園が毎年大々的に行っている文化祭……「清陵祭」の開催日なのだ。
その前日である9月30日、つまり今日は全ての授業が休みとなり、生徒たちは準備に専念するのである。
今日は朝早くから校内のあちこちで、模造紙、段ボール、絵の具などが飛び交い、あるいはギターだのクラリネットだのが鳴り響き、てんやわんやの賑わいを見せている。
もちろん、PCたちの部活でも、この清陵祭にあたって催し物を行うこととなった。
いつもの文化祭。いつもの光景。いつもの準備。
けれどその日、もしもこの日々を観測できた人がいたなら、彼の顔つきは、いつもとは違って見えたのかもしれない。
サイクル4(ここからメモ残ってないので記憶と憶測です。)
シーン1。例によって真琴。
霧切の秘密を探る。
真琴「……めんどくせー」
シーン2。無窮なる黒雷。
無窮なる黒雷「我が左腕に封印されし(ry」
もう一個のペルソナも破壊。これでボスと対等に戦える状況は整った。
続いてシーン3。霧切の行動。
物部とカップラーメンを食べる女子会などをして感情判定。
結果はまたしても愛情。愛多き女(ひと)である。
シーン4はカオル。いつもの枠その2。
物部と一緒に学食に行く。……行ったっけ?いや、行ったな(確信)
感情判定。何故か布教(とアンチ仏教)されつつ狂信の感情を抱いた。やはりプロパガンダは強い。
シーン5、6でオルガ、物部の行動。
この二人、PCへの感情は埋まっており、実はもうそんなにやることがない。
(物部の【闇神楽】のおかげでだいぶ手番に余裕があるのだ。)
最後の決戦に備え、真琴にマイナスの感情を結びに来る。
真琴もマイナスの感情を取得するが、結局は数で上回るPC側が有利になるという寸法だ。
シーン7
真っ赤な西日が、清陵学園の校舎を染める。
下校の時刻も近づき、校門の辺りは四方山話に興じながら帰途に就く集団がもうポツポツと現れ始めている。
そんな中、水波カオルは諸星真琴に呼び出された。
人気も疎らになった校庭に、2人が残っていた。
真琴「おい、どうなってるか説明してくれるんだろうな?」
カオル「えぇ?ゴメン、何の話か説明してもらっても……」
真琴「うるさい!」
真琴がポケットに忍ばせたナイフを構えようとした、その時。
無窮なる黒雷「待て!」
真琴「ああ、お前か。今更出てきて、何の用だ?」
彼はそれには答えず、カオルの方に向き直る。
無窮なる黒雷「水波……」
カオル「な、何?」
無窮なる黒雷「……『ずっといっしょだよ』。」
瞬間、視界にヒビが入る。
校舎が、学校が、壊れ、粉々になり、光の粒と化していく。
まばゆい閃光の中、あなたたちの意識は薄れていった。
クライマックス
ふと気が付くと、あなたたちは深い森の中にいた。
目の前には水波カオル、いや、「月読」が立っていた。
月読「あーあ。無窮なる黒雷くんにバレちゃったぁ……
苦労して秘伝書まで盗んだのになぁ……
ねぇ、みんな。もうこんなこと、たくさんだと思わない?
私たち忍者は、敵を殺して、心を殺して、使命と戦いに一生をささげるのよ。
ならばいっそ。
永久の時の中で、幸せな夢に包まれて生きる方が、幸福ってもんじゃないかな?」
霧切「それは違うわ!希望は前に進むのよ!」
オルガ・イツカ「俺たちが立ち止まらない限り、その先に道は続く。だからよ……止まるんじゃねぇぞ……!」
月読「……残念、だよ。
契兎!不甲斐ない姿を見せて悪かったわ。さあ、今度こそこれで終わりにしましょう。……永遠に。」
戦闘開始
第一ラウンド。月読、物部はプロット5.他はプロット4に集まる。
月読は流星群を放つ……ファンブル!
ここでエニグマ潰しが功を奏し、絶好の状態で手番はプロット4。
月読が多少ボコられるものの、まだ生命力には4の余裕を残して契兎の行動へ。
契兎は自らの生命力を削るものの、プロット値と同値のダメージを与える忍法「天狗」を持つ。
……その時、事件は起こった。
物部「操り人形使います」
説明しよう!操り人形とは!自らが感情を結んでいる敵の行動を操れる忍法である!
物部「天狗を月読に!……*1」
このボス戦は、月読への攻撃を契兎が【絶対防御】でかばうという構成になっている。
故に、月読はノーガードで攻撃に専念できる。
しかし、今は当の契兎が攻撃を仕掛けているのである……
そして月読はと言えば、ファンブルによって一切の回避行動が封じられている状態にあった。
契兎「……神通丸使います。」
契兎に残された手段は、もはや成功した自分の攻撃のダイスを振り直し、36分の6の確率で失敗することを祈るのみであった。
がっ・・・ダメっ・・・!
GM「………………………月読倒れました。」
この後のことは多くは語るまい。ただ、プレイヤー同士で功績点狙いの争いが始まったと書けば、契兎の行く末は想像に難くはないであろう。
*1:長時間セッションで、GM含め皆疲れていたのであろうが、天狗の間合いは0である。プロット5の月読には本来届かない。が、指摘すべきGMは、回避方法が全く存在しないというインパクトから、間合いのことなど完っ全に頭から外れていたのである。合宿最終日ゆえの悲劇であった。
トクPさん(無窮なる黒雷)「これって、(カオルの)秘密は事実ってこと?」
シゲヨシ(GM)「はい。カオルは、忍者としても、そういう忍者でした。
つまり、漫画やラノベの幸せな生活に憧れる忍者であったということです。」
無窮なる黒雷「よし。俺の願いはーーーー」
シーン8
ここは清陵学園。県内一の進学校に属する学校であり、生徒たちは日夜厳しい勉学に励んでいる。
そんな学園も、今日ばかりは学生のみならず多くの人々で賑わっている。
というのも、今日、10月1日は清陵学園が毎年大々的に行っている文化祭……「清陵祭」の開催日なのだ。
ソースの香りが立ち込め、あちらこちらでモクモクと煙が立ち昇る校庭。
元気で溌剌とした売り子の声や、吹奏楽の楽器の音が学園中に木霊する。
窓には横断幕、廊下には段ボールのカンバンと、校内はどこを歩いても模擬店の宣伝が目に飛び込んでくる。
そんな校舎の一角に、ひっそりと佇む教室があった。
手作りの看板には「ボードゲームサークル」と書かれており、中からは時折楽しげな声が漏れ聞こえてくる。
「いらっしゃいませ!ウチはゲームの体験会をやってるの。楽しんでいってね。」
薄紫色の髪の少女が教室へ入ると、青い髪の学生が迎え入れる。
「ゲームは色々あるんだけど、どんなものに興味があるかなぁ。」
「そうね。ならこの謎解きをやってみようかしら。」
「あぁ。それは難しいよ?ウチの部員の自信作でさ。えっと…………」
「……?」
「あれ、おかしいな……?なんか、誰が作ったのか、思い出せなくて。
すっごく楽しい子だったってのは覚えてるんだけど……」
「……そう。」
少女は、まるで答えが見えているかのようにスラスラと謎を解いていく。
「できた。」
「えっ。もう!?」
「とても素晴らしかったわ。」
「あ、えーと、うん。ありがと。」
そう答えた学生は、何か考え事をしている風であったが、少女の様子を眺めながら切り出す。
「……あのさ、君、一年生?」
「そうだけれど?」
少し躊躇いながら。しかし、意を決すると、笑顔で語り始めた。
「ふふふ。なら、期待してるといいよ。
高校ってのは、楽しくて、人生で一度の特別なもの。
皆と一緒に何かを作って、今しかできないことをして。
そういうの、昔から憧れてたんだ。
だから、君にもきっと、今までで一番幸せで、素敵な生活が待ってるよ。
私だってそうだったから。
……なんでかな。この言葉を、誰かに伝えたくって。」
秋の穏やかな風が吹く清陵学園。
その屋上に、一つの人影があった。
「…………これで良かったんだよな。カオル。」
呟いたその男は、幼馴染の姿をいつまでも見守っていた。
楽園、完。
このシナリオのいいところは、シナリオ集に載っていながら、ストーリー展開の上でかなりの部分をPCの演出や選択に委ねている点でして、違う人と遊ぶことで、流れは共通でも全く違ったストーリーになるお話だと思いました。
そういう点から考えると、GMの反省点としてはもうちょい演出を詰めてくればよかったなあと。どうせ1ラウンド2回NPC行動があるのはわかっていたのだし。とまあそんな感じなので、この記事の演出も捏造入れつつ見栄えする感じにフォトショしてあります。
楽しんで頂けたなら幸いでございます。
他にも変則シノビガミはいくつか開催されていたので、楽しく参加させて頂きました。
最後になりましたが、こんなに長い記事を読んでいただいてありがとうございました。おつかれさまでした。