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08年春季TRPG会 第3回 参加募集

2008年02月29日 03時43分58秒 | TRPG会の連絡・報告
春のTRPG会第3回の参加募集を行います。

日時 : 2月29日(金) 9:00~
場所 : 三宮 青少年会館


参加希望者はPL、GMのどちらでの参加を希望するか、GM希望の場合は何のシステムで行うかをコメントの方にお願いします。

今回の締め切りは2月22日(金)までとします。

ご参加お待ちしております。



追記
急須屋です。
ただ今シナリオ作成中ですが、今のところ暫定のハンドアウト書いときます。
もう歴史ネタとか欧州が舞台だとか言うのは取っ払ってしまいます。

永遠。 それは存在し得ないもの。 この世の法則に逆らうもの。 あってはならないもの。
そう、世界はいつだって不安定で一瞬で消えてしまうようなもろい存在だ。
そして誰もそんな世界のもろさに気づかずに世界を傷つけ、壊し、滅ぼそうとする。
しかし知るだろう。 永遠ではないかもしれないが、この世で最も永遠に近いもの、それは・・・

「夜明けに向かう心~Against The Imperishable Twilight~」
・・・あれ? 何か真面目っぽい?
PCは最大4人までできます。 3人でも大丈夫だけど。

PC1
秘宝の探求者
君は世界中に眠る危険な秘宝を探し出し、それを悪用しようとするものの手に渡る前にそれを封印することを生業としている。 そして君はナチスがそういった秘宝を求め動き出したことを知る。
その場所は・・・極東の島国、日本!!
シナリオロイス 謎の秘宝(好奇心/不安)

PC2
元ドイツ兵
君はドイツを離れ、ナチスの陰謀を阻止するために闘う兵士だ。 君と境遇を共にする兵士がつかんだ情報によると、ナチスの超人兵士、フリーザリヒ=コルヴィッツ少佐が恐るべき陰謀を始めている。 その計画が成就するとナチスは最強の軍隊を手に入れ、世界の覇者となるかもしれない。 同じドイツの民がこれ以上過ちを犯さないためにも、君は日本へと渡るのだった。
シナリオロイス フリーザリヒ少佐(感服/脅威)

PC3
犯罪者
君は世界征服を目論む秘密結社の一員である。(名前は自由) そして自分達が支配するべき町を守るため、修復作業にいそしんでいる君は首領から呼び出される。 どうやら世界征服のライバルであるナチスが日本に渡り、陰謀をたくらんでいることを聞く。 このままでは我々の世界征服計画がやつらに先を越されてしまう。 そのため、しばらく前に日本出身の同僚、粕牙 響児が指令を受けて向かったのだが・・・
ムリムリ。 奴にそんなのできるわけないって。
シナリオロイス 粕牙 響児(同情/憐憫)
あ、これ早々タイタスになるかもしれないんで。
あと面倒ならこれはMI6の情報部員でも設定を変更できます。


PC4
ダークワン
君は深い闇に潜むもの、ダークワンだ。 今回は君が所属する派閥の長に呼ばれ、ナチスが自分達ですら禁忌として封じられてきた力に手を出そうとしていることを知らされる。 そして君はそれを止めるように言われた。
シナリオロイス 長(名前は後で決めます)(尊敬/恐怖)
このキャラは海外のキャラで日本に渡ってきた、または元から日本にいた、そのどちらでも可。

キャラ作成に関しては経験点5点まで使ってよし、Dロイスも許可します。

現段階ではこんな感じで。 注:本ハンドアウトは開発中の物です。

1月22日は何の日? byゴンタ

2008年02月27日 07時05分30秒 | TRPG会の連絡・報告
第二回TRPG会の報告ですよっと。今回は番長学園というシステムで遊びました。

世界観は日本に番長と呼ばれる超パワーをもった人々(人とは限らないけど)が出現し、PCたちはその番長による日本の完全支配を企む豪厳帝国(学生集団)と戦うという話です。基本的には。…そんな感じでいいよね?

で、システム的にはデータ的な拘束力はほとんどなく、むしろフレーバー・演出をどこまでできるかが勝利の鍵となっております。
例えば、このゲームでは番長力というのが大きな力を持ち、これを消費することで必殺技を放ったり、判定の達成値を上昇させることができます。
で、その番長力のため方なんですが、「かっこいい・面白い台詞を言う」、「演出をする」です。
必殺技・能力値の名前も自分で決めますし、戦闘以外の判定では自分の能力値を使ってできることかを、いかにこじつけるかが重要になる、ぶっちゃけ言った者勝ちのゲームです。すごいですね。

それでは本編を…

番長学園単発シナリオ

『恐怖!!112作戦!! 今日は何の日、フッフー』

参加番長

ファランクス番長(付輪段九):急須屋
「おい、お前。職業はなんだ?」
「うぉぉー、うぉぉー、うぉぉぉーー!!!」
そう答えるファランクス番長。冷静な思考に、迅速な行動。そして、よく訓練されたファランクス陣形。…なにより頼りになる残り299人の仲間によって自由を奪いに来る獣どもを粉砕する。
ちなみにカレーの付け合わせといえば…「獣どもの肉」

放浪の土方(熊谷大熊猫):GHETTA
中国地方出身の無口なパンダ。…たぶんパンダ。土方のパンダ、通称ドカパンである。
中国地方特有の肉弾攻撃も強力だが、彼の一番の武器は魂の篭った一喝である。
彼は今日もどこかで見事な工事を行っているのであろう…
カレーの付け合わせといえば…「ニンジン」

レッド番長(赤井紅太):00doll
赤いものが好きで好きでたまらない。そのため、自分が朱に染まるほどに強くなる。必殺技レッドフィストは自身の拳圧に絶えられず、自らの拳が壊れる自爆技。しかし、その血に染まった自身の拳を見て彼はさらに強くなる!!
「おれはせっかくだから豪厳帝国を倒すぜ!!」
カレーの付け合わせといえば…「赤いもの全般」

戦巫女片桐(片桐千夏):mono
木刀を片手に持った巫女ヒロイン。どうやら修行中らしく、その霊感はほとんどなく、自慢の木刀術も実はあんまり。
しかし、いざとなったら懐の巻物を読み解き、精霊たちとの対話によって奇跡の力を発揮する!!
カレーの付け合わせといえば…「福神漬け」

ヅカ番長(白馬玉子):K
人呼んで、「美しく華麗なる白馬様!」
天性の目立ちたがりであり、その性格が番長能力となったのか、彼女が何らかの行動を起こすと白い薔薇が舞い散る。
ちなみにカレーの付け合せを聞かれると…
「華麗なカレーなどに余計なものはいらない!ライスすらいらない!!」


今日、番長学園の学食はカレーフェアの日である。PCたちは同じ卓を囲み、カレーの付け合わせといえば何かという議論を戦わせているのであった…。
誰からというわけではないが、では他の人たちはどうなんだと周りを見渡してみると様子がおかしい。一般生徒の多くが「ゆで卵」を付け合わせとしており、彼ら自身はそこはかとなくファンキーなのである。

しかも、外から聞きなれない音楽と歌声が聞こえてくるので、そちらのほうに行ってみるとカレー色のマスクにいかしたスーツのの怪人が一般生徒とともに踊り狂っているのであった。

???「いよぉ!!番長学園の皆さん、俺は…ボム・キャリーィィ!! 元気にゆで卵食ってっか?」

どうやら、一般生徒はボム・キャリーの力によって操られてしまっているようである。そして、PCたちも近くで彼の歌と踊りを見たため、ゆで卵こそが究極の付け合せであると思いそうになってしまう。特にヅカ番長は直撃。
その後、操られた一般生徒たちを引き連れて退場しようとするボム・キャリー。それを止めようとするPCたちだが、番長としての格が違い軽く捻られてしまう。
彼の放つ爆弾ゆで卵の破壊力は凄まじく、また彼へと放たれた攻撃は漫画チックなリアクションで無効化されてしまう。
ただ、このとき、似たもの同士のヅカ番長がボム・キャリーと絡みに絡んでものすごい番長力を溜め込んでたのは秘密。

その三日後、PCたちは総番長に呼び出される。どうやら、ボム・キャリーについての情報が集まったようである。
彼は豪厳支配下の大塚学院という高校の生徒で、現在豪厳帝国では1000m超はあろうかという電波塔が建設されているようである。もし、彼の生歌がそこから全国に発信されてしまうと、全国の一般生徒たちは言いなりになり、番長たちも「ゆで卵」が大好きになってしまう。大塚学院は番長はボムを含めて二人しかいないようだが、番長工学が発達しており保有する番長戦車の数もかなりのものであるようだ。
強大な敵だ。…だが、戦わなければならない。

ファランクス「…かつて、ギリシャではスパルタの300人の戦士が何万ペルシア軍を相手に戦い抜いたという…。今回はこちらが5人の番長、向こうの番長、つまり戦士であるものはたったの二人だ。そして、敵はこちらの食の自由を奪おうとしてきている。この闘いを避ける意味がどこにある!! 行くぞ!!皆!!!!」

一同「うぉぉー!!うぉぉー!!うぉぉぉーーー!!!」

このゲームでは、目的がはっきりして「よし、皆行くぞ!!おお~!!」という感じに声を合わせれたら、番長力がもらえます(いろいろ使える力です)

さて、もう少しで大塚学院というところ。前方に悠に1kmを超えると言われる電波塔が見えてくる。そこで一行の行く手を阻む影!!

???「ンンー、エブリバディ。このロードをチョイスしたのは少し…ミステイクでしたねぇ。どうも、ルー大森です。 カレーの福神漬けポジションを奪うため、…ここでストップさせてもらいますよ。」

彼の名前はルー・大森。大塚学院のもう一人の番長である。ボム・キャリーの作戦が成功した暁には、カレーの福神漬けポジションを柴漬けにしてもらえると言われ、彼に協力しているようである。

ボムの手下となっているとはいえ、彼自身も強力な力を持った番長である。全員で戦っていて、時間がかかれば手遅れになってしまうかもしれない。
ファランクス番長と片桐は「ここは俺たちに任せろ」と皆を先に行かせるのであった。

ルーの独特の言い回しから放たれる言霊は強力であったが、自分の好きな付け合せを一番にするために他人に頼るような根性の持ち主では番長学園の生徒に勝てるわけもなく撃沈…
ファランクス番長+299人のスパルタ人による一糸乱れぬ連携攻撃に勝てるものはそうそういない。

ルー「ふふふ、しかし私を倒してもトゥレイトです。そう、イグザミネーション放送はもうすぐスタートです…。」

開始される、ボム・キャリー・オンステージの全国生放送!!
この危機を食い止められるのはもう彼らしかいない!!

電波塔の頂上にいるボムに向かっ長い長い螺旋階段を登る三人。しかし、その行く手には軽く100体を超える番長戦車が立ちふさがる!!
普通ならその圧倒的な数の暴力に屈してしまう。だが、彼らは番長!!この程度で屈するものではないのだ。

華麗かつ美しい動きで次々と番長戦車を破壊していくヅカ番長。

その上に圧し掛かってくる100体を超えるであろう戦車を一括と共に抱え上げ、投げ捨てる土方。

自らが傷つくことを厭わず、寧ろその血潮を力に換えて戦車を破壊していくレッド番長。

そして、物語はクライマックスへ。

頂上にて陽気に踊り歌うボム・キャリー。
ボム「フゥッ!!ここまで来るとは驚きだッゼ!!」

そして、冥途の土産とばかりに今回の計画の真の目的を語りだすボム。
彼の真の狙いは、全ての番長のカレーの付け合わせをゆで卵へと換えていった後、1月22日、皆がカレーを食べるカレーの日に、主だった番長のゆで卵を特性の爆弾ゆで卵にすり替え、大クーデターを起こそうとしているのであった!!
なんと恐ろしく、深遠なる作戦であろうか!!

圧倒されそうになるPCたちだが、そこにルーと戦ってはずの二人が登場。
ここに到るための階段は先の戦闘で破壊されているはずであったが、スパルタ人たちは連携して、肩車からそれぞれが一人ずつ仲間を上に放り投げ彼らの長であるファランクス番長を高みへと至らせたのである。

始まる最終決戦!!ボムの爆弾ゆで卵が炸裂し、赤き血潮が唸り、雄たけびが轟き、風が舞う、そして気高く美しく華麗なる白薔薇が舞う!!

ありったけの番長力を込めた一撃はボム・キャリーを貫き、闘いは終る。
そこにはひ弱そうな男と、カレー色の仮面が落ちている。そして、崩壊を始める電波塔。

塔の崩壊より早く、解体をしてしまえば問題ないと手際よく解体作業を始める土方。しかし、落下していくステージ。ここは上空1000m、このままではただではすまない。
だが、番長たちはあきらめない、各人自らの番長力をフルに発揮し、落下の衝撃を和らげる。最後はレッド番長がその身を犠牲にして下敷きになり、無事地上への帰還を果たす。

そして、エピローグ。

電波塔あとの解体が終ったのか、きれいになった現場にたたずむ土方。彼は次の現場へと去っていく。

ステージの残骸の一角が崩れ、そこから這い出すレッド番長。そして、瓦礫の中から新しい巻物を派遣する片桐。

闘いも終わり、たそがれるファランクス番長。そこに伝令が駆けてくる。そちらのほうを見る番長。彼はにやりと笑い、そして299人の戦士と共に雄たけびを上げる。

番長学園の演劇部による劇が行われいる。そこには当然ヅカ番長の姿が…。
彼女の役は…背景の…木。

08年 春季TRPG会 第2回参加募集

2008年02月22日 09時00分00秒 | TRPG会の連絡・報告
春のTRPG会第2回の参加募集を行います。

日時 : 2月22日(金) 9:00~
場所 : 三宮 青少年会館


参加希望者はPL、GMのどちらでの参加を希望するか、GM希望の場合は何のシステムで行うかをコメントの方にお願いします。

今回の締め切りは2月15日(金)までとします。

ご参加お待ちしております。

二つ名ってやっぱり重要  by k

2008年02月20日 16時19分14秒 | TRPG会の連絡・報告
春季TRPG会第一回の、ダブルクロス卓の方の報告です。

ダブルクロスはまだ二回目なので不安を抱えつつのスタートでしたが、ココロアタタカナPLの皆さんには多いにタスケラレマシタヨ…。


というわけで、ダブルクロス2nd Edition 単発シナリオ
『帰るべき場所』
…これは、ある北の街で起こった、不器用な2人のオーヴァードの悲しい物語。


今回はキャラメイクに関して、ダブルクロスのPCにとって重要な“二つ名”を「二つ名メーカー」で作ってみよう、という企画でした。最初に名前だけ決めてもらい、その名前から「二つ名メーカー」を使用して二つ名を決定。そこからキャラ像を膨らましていく、という方法でキャラメイクしてもらいました。
…皆さん二つ名とハンドアウトの板ばさみで苦しんでいましたよ。


≪登場人物≫
“青の六花(モノクロームワルツ)”三枝 明日碼 PL:朱雀
シンドローム:サラマンダー / ブラックドッグ
N市立第一高校に通う高校2年生。ガーデニング部所属。
人と接するのがあまり得意ではない様子だが、友達はそれなりに多い。しかし、あくまで表面上の付き合いで、深くは立ち入らせない。それはおそらく、常人には無い力を持った所為か、達観し物事を客観的に見る嫌いがあるからである。だから、それゆえに相手の気持ちを推し量ることは出来ても、踏み込めないのである。
8年前にレネゲイドウイルスが覚醒し、その時に双子の妹を失っている。しかし、まだ誰にもオーヴァードである事を明かしておらず、知る者はいない。
6枚の氷の花弁を自在に操って戦う。

“鏡面監獄(シンメトリープリズン)”熊谷 ゆかり PL:mono
シンドローム:ノイマン / ノイマン
UGNにイリーガルとして協力する若き傭兵の女性。
若いながらに深みを見せるのは、過去にいろいろな事を経験しているが故であろう。親とは死別しているが、妹が1人いる。職業柄会いには行けないようだが、普段の言動からかなり気にかけている事がわかる。
数いる傭兵の中でもその戦闘能力は非常に高く、正確無比な銃撃は相手に一歩も動く事を許さず完全制圧する。故に付いた二つ名が“鏡面監獄”。彼女に狙われたが最後、待っているのは冷たい監獄か冷たい死だけである。
だが、あくまで戦闘屋なので情報収集は不得手。その所為か後手後手に回らざるを得なくなる事もしばしば。
実は婚約者がいるらしい。

“幽閉中毒(ノイローゼプリズン)”黒宮 括里 PL:GHETTA
シンドローム:エグザイル / キュマイラ
UGNのN市支部に所属するUGNチルドレン。
前の任務の名残か、一応N市立第一高校に籍がある。が、今は行っていない様子。
ゴスロリ服を着用したチビ童顔無口無表情っ娘で、緊縛大好きっ娘。すぐ首を絞めたがる。口癖は上目使いでしばらく見つめた後の「縛るよ…?」と、冷たい視線での「…帰れ」。ジャンクフードが好物らしいが、ドナ○ドは嫌いらしい。商店街のファーストフード店(ウェン○ィーズ)に居る姿が目撃された。
あまり他人とコミュニケーションを取らないが、それは苦手なのではなく嫌いなだけ。必要な情報はしっかりと聞いており、大事な事は話す。普段の言動からはそうは見えないが、結構考えている子。



K市支部長に呼び出された熊谷ゆかりは任務を言い渡される。
なんでも、つい先週まで、N市でUGNとFHとの大規模な戦闘が行われていたらしい。事の発端は1ヶ月前。それは、「この市にFHの実験場があり、そこで強力なオーヴァードを作り出す為の実験が行われている」という情報がUGNに持ち込まれた事から始まった。UGNはすぐさま調査を開始したものの、もともと人員の多くない支部であるためかなり難航した。それでもエージェントをフル動員し、幾人ものイリーガルの手を借りてようやくFHの本拠地を割り出したのが丁度一週間程前。すぐさま襲撃をかけるべく本部に増援要請をしたものの、どこも手が足りていないらしく受理はされず、仕方なく、現行の人員でFHの支部を強襲したのである。
結果、支部の人員の大半を失いながらもFHの支部を壊滅状態に追い込めたものの、肝心の実験場は発見されず、捕らえたFHエージェントも知らぬ存ぜぬの一点張り。逆に、自ら陣頭指揮を執っていた支部長がFHエージェントに殺されてしまい、加えて、生き残ったエージェントもそのほとんどがかなりの傷を負ってしまってしばらく戦線に復帰できそうもない者ばかり。一応支部長の代理を立てたものの、その能力には不安が残る。というのが現状である。
という訳で、N市支部と協力してFHの実験場を壊滅させて欲しい、また、同事件中に目撃された強力なオーヴァード、通称“赤色(クリムゾン)”を討伐して欲しいと頼まれN市に向かうゆかり。

一方、葬儀会場。
三枝明日碼は幼馴染の少女、弐村千春の両親の葬儀に参列していた。彼女の両親は先週、事故で亡くなったのである。
家が近所の事もあり、明日碼と千春は幼少の頃は兄弟のように育ったものだが、性別の違いの所為か、歳を取るにつれてだんだんと疎遠になっていった。明日碼には男の友人も多く出来た。しかし、彼女はあまり多くの子とつるむ事は無かった様だ。明日碼はそんな千春が気にはかかっていたが、結局何もしなかったのは正直、年頃の少女との接し方がわからなかったからなのかもしれない。
葬儀後、弐村家の縁側で物思いにふけっている千春に話しかける明日碼。叔父が後見人になってくれるという事で今まで通りの生活が送れるらしい彼女だが、それを断って学校を辞めて働こうかと思っていると言う。
私の居場所はどこだろう、と呟く彼女に明日碼は何も言えなかった。

UGNのN市支部はおおわらわであった。
なにせこの支部には満足に動ける者は3人しかいなのである。1人目は真面目なのか不真面目なのか分かりにくいが、とにかくやる気は感じられない黒宮括里。2人目はいまいち頼りにならない枕木奏介。そして3人目は、事務員からいきなり支部長代理に担ぎ上げられてしまった可哀想な藤宮灯子である。
括里はある程度は戦えるが1人で場を制圧出来るほどの実力は無い、というかそもそも自分から動く気が無い。奏介は情報は集められるがそれ以上の事、つまりいざ襲撃をかけるときの戦力にはならない。灯子はそもそもオーヴァードですらない、というひどい状況である。
頼みの綱は、K市支部から派遣されてくるというイリーガルの人だけだった。

翌日から、明日碼は千春の事が気がかりで、彼女の学校生活等を注意して見るように。どうやら彼女も周りのクラスメイトから距離を置いているように見えた。
テスト期間なので早い学校帰り、適当に張りまくっていた奏介の≪ワーディング≫に反応してしまい、オーヴァードとばれてしまう明日碼。半ば拉致のような形で強引に支部に連れて行かれる。

支部では丁度到着したゆかりが現状について灯子から説明を受けているところであった。
戦力になりそうな人材連れて来たっす~、と明日碼を紹介する奏介と、訳が分からない明日碼。括里に顔を見るなり「…帰れ」と言われて更に訳が分からない。結局何故かゆかりがレネゲイドやオーヴァードについて説明する羽目に。
説明を受け何とか理解はしたものの、自分には関係無いので、と言って帰る明日碼。

夕刻、明日碼が商店街を歩いていると、ファーストフード店に先ほど会ったゴスロリ少女を見かける。声をかけかどうか躊躇っていると、括里も明日碼に気付いたらしくじっと見詰めてくる。その視線に耐えきれなくなった明日碼は入店し括里と同席するが、今度は周囲からの視線が嫌な感じに。さらに話題も無く沈黙。
いい加減空気が苦しくて帰ろうかな、と明日碼が思い始めた頃声をかけてきたのは奏介。早速色々と情報を集めてきたようだった。

その次の日。
登校時、明日碼は防波堤に腰掛けている千春を見かける。
声をかけて話すが、両親が亡くなってから千春が前にも増して距離を置きたがっているように感じた。
放課後、テストが終わったし、皆でパーっと打ち上げに行こう、と盛り上がるクラス全体。当然明日碼も誘われる。千春と話がしたいと思っていた明日碼は断ろうとしたが、結局断れず皆に付き合う事に。まぁ、千春も断りきれず参加する様なので折を見て2人になればいいか、と思う明日碼であったが、ボーリング、カラオケ、海辺で花火と盛り上がっているうちに気付けば千春は居ない。クラスの女子に尋ねてみると、用事があるからといって先に抜けたらしかった。

と、その時明日碼の携帯に着信が。見知らぬ番号に出てみると、奏介であった。
何で番号を知っているのかと問い質す明日碼を無視して、FHの残党の居場所が分かったから襲撃する、至急現場に行って欲しいと一方的に伝えられる。まだ協力するとも何も言っていないのに、と反論する明日碼であったが、千春も帰ってしまったし、街の危機だと言われて放っておくのも寝覚めが悪いので結局なし崩し的に向かう事に。

現場の廃ビルには既にゆかりと括里が到着している。
FHの残党の中に“赤色(クリムゾン)”と思しき人物が居ると言う奏介の情報に、やる気を出しているゆかり。括里の感情は読めない。戦った事など無い明日碼は及び腰だったが、奏介に「それつけてれば死ぬ事は無いっす~」と≪黒曜の鎧≫を付けられて無理やり行かされる。
3人が内部に侵入すると、奥から人の声が。
「ここは任せてリーダーは行って下さい」「すまねぇ、お前ら。死ぬんじゃないぞ」みたいな会話が聞こえてくる。そして戦闘に。敵は全員が布を巻いて顔を隠した、3人×2個のトループとキュマイラらしきオーヴァード。
しかし、明日碼の氷の花とゆかりの精密な射撃がトループを一掃し、キュマイラらしきオーヴァードは括里の手によって締め上げられてしまう。が、しかし完全獣化から≪突破≫を使用して逃げるオーヴァード。
その時、布の隙間から見えた顔が千春に似ている気がした明日碼。

翌日、千春は学校を休んだ。
しかし、学校帰り商店街で千春を見かける明日碼。声をかけ、公園で話すことに。
なぜ学校を休んだかという問いに風邪を引いたから、今病院に行ってきたところと答える千春。しかし明日碼はその腕に包帯が巻かれており、他にも体中に傷があるのに気付く。が結局何も言えず、千春は去る。去り際、彼女は「貴方に幸せはある?」「あるなら、それを大切にした方が良いよ、戻れなくなる前に」と言い残す。

一方病院。
意識不明だったエージェントの意識が回復したと言う報告を受けて事情聴取に向かったゆかり。そこで興味深い話を聞く。なんでも、襲撃の前、支部長の様子がおかしかったと言うのだ。いくら前線に立ちたがる支部長だったとはいえ、普通ならあんな無謀な位置には行かないし、なにより“赤色(クリムゾン)”が支部長を殺したというより、支部長が“赤色(クリムゾン)”に殺されにいったように見えた、と。

奏介からの連絡を受けたゆかり、明日碼は支部へ向かう。括里は既にいる。
幼馴染が関わっている可能性が高そうだと思う、自分も協力したい、とここへきてついに自ら申し出る明日碼に対し、いきなり首を絞める括里。
「……貴方は、殺せるの…? ……こんな風に、…そいつを…」
「…!! …でも、僕は、…殺す、殺すよ」
「………………そう」
答えた明日碼に括里は一瞬その絞める力を強くするも、明日碼の目を見て手を離す。

奏介の情報でやってきたのは工場横の倉庫街。
FHの残党はそのうちの一つに潜伏しているらしい。
この人数では下手に分散させた方が危険だと判断した一同は一緒に正面から突入。しかし、人の気配が無い。おかしいと思って奥に進むと、奥には幾人もの倒れている人影が。皆、既に絶命しているようである。よく見るとそれはこの前廃ビルで対峙した者達と同じ様な服装をした者達であった。と、背後に気配を感じ振り向くと、そこに居たのは千春。
「…どうして、UGNはこんなむごい事をするの? …どうしてあっちゃんが私の居場所を奪うの?」
「ちーちゃん、どういう事なんだ? 僕たちは何もしていない!」
思わず反論する明日碼だったが、続く千春の言葉は3人に衝撃を与えた。
「…だって、これはUGNがした事だって奏介が言ってた! ………だガ、モうイイ。…とりアえズ、オ前タちハ殺ス」
言葉の途中で急に人が変わったようになる千春。そして戦闘開始。
因みにここの衝動判定後の時点で、既に明日碼の侵食率が100%をはるかに越えて立派にジャームの仲間入りをしていたのは秘密です。

戦闘用人格に切り替わった千春は押さえ込んでいたサラマンダーの力が解放され、紅蓮に燃える獣に。
千春はダメージがでかい上に命中すれば【転倒】させ更に対象が消火するまでダメージを与え続ける攻撃をセカンドアクションと合わせて毎ターン2回行ってくる。加えて、戦闘用人格と≪完全獣化≫と≪陽炎≫と≪ブレインコントロール≫を合わせてダイス30個、クリティカル7の回避を行ってくる。

初撃で狙われた明日碼を庇って括里が倒れる。すぐさま≪リザレクト≫を行うも、着火ダメージで再び倒れる。精密なゆかりの射撃も高速で移動する千春を捕らえきれず、なかなか攻撃を当てる事が出来ず苦戦。しかし、ついに明日碼の放った電磁加速された氷の花弁が千春を捕らえ、倒す。

≪燃える魂≫で意識を取り戻した千春だったが、もう戦う力は残っていない。
「…結局、最初から私に居場所なんて無かったのかなぁ…」
「そんなことは…」
「…ねぇ、あっちゃん、殺して。…私が私であるうちに。…もう、抑えきれないよ…」
「…うん」

これは、ある北の街で起こった、不器用な2人のオーヴァードの悲しい物語。




その後。
結局、この事件はFHの工作員だった枕木奏介が、オーヴァードの相互扶助グループをFHだと思わせてUGNと戦わせ共倒れを狙ったものであり、研究所の存在自体枕木奏介の虚言だった事が判明。彼は≪アニマルテイマー≫≪ハンドリング≫≪ナーブジャック≫を用いてUGNの支部長と相互扶助グループのリーダーを操りつつ、どちらにも所属して情報を与えていたのである。枕木奏介は直ちに拘束されたが、彼は末端の人材らしくFHのセルまでは辿り着けなかった。

というお話でした。

因にPCに情報収集担当が居なかった所為で後手後手に回る結果になってしまっていましたね。PCが情報収集判定に成功していれば奏助についても情報は出るはずだったり、最終ボスが千春ではなく奏助になったりする事も想定していたんですが。

それと、本当は奏介に辿り着いてうんたらかんたらのところまでやりたかったんですが、時間切れで演出のみに。残念です。GMとして時間配分が甘かった事は大いに反省すべきことですね。皆さんも最後のほうあわただしくさせてしまって申し訳ありませんでした。

お疲れ様でした。

08年 春季TRPG会 第1回のお知らせ

2008年02月15日 09時00分00秒 | TRPG会の連絡・報告
春のTRPG会第1回の参加募集を行います。

日時 : 2月15日(金) 9:00~
場所 : 三宮 青少年会館


参加希望者はPL、GMのどちらでの参加を希望するか、GM希望の場合は何のシステムで行うかをコメントの方にお願いします。

告知が遅れてしまったので、今回の締め切りは2月11日(月)までとします。
が、もし万が一締め切りに遅れてしまった参加希望者がいれば、GMの方に直接申し出てみて下さい。

ご参加お待ちしております。

せっかくのイベントなので byゴンタ

2008年02月14日 03時00分15秒 | TRPG関連
バレンタインも近かったのでそんな感じのシナリオです。非常にぬるいシナリオでしたよ。

デモンパラサイト小坂シリーズ第144話
「狐狗狸の縁結びドキドキ☆大作戦!!」

日森篤(クレイモア・バルディッシュ/朱雀)
朱泉と留衣にフラグが立っているが、鈍感ゆえ気づかないちょっとアレな現人神。ナイスボートされても知らないよ。

朱泉牡丹(ブリガンダイン・ウォーコイト/GHETTA)
日森は好きなようだが余り表に出さない人。ピーピングしてる人とか、堂々と見てる人からするとそれがじれったくてたまらないようで…。

海間留衣(ブリガンダイン/安綱)
日森が好きなんだが、いまいち正ヒロインの座には就けない人。頑張っているんだけどね。今回はハズレを引いちゃいました。

犬次郎(バルディッシュ・クレイモア/急須屋)
どこぞの人外姉さんにロックオンされているお犬様。あの人は相手が人じゃなくても本気ですよ。

刃字忌(バルディッシュ・バルデッシュ/ミドリ)
かわいそうな猫。今回は本当にかわいそう。

近衛りる(カラドボルグ・バルディッシュ/K)
まさにツンデレ。どこぞの人外さんが何気に気にかけてますよ。その経験から何かを失う悲しみを共有します。

小坂某所の山の中。背の高い木のてっぺんに立つ人影。

狐狗狸「…あ~、甘酒おいし~な~。最近忙しかったからな~、釣二さんで遊んだり、釣二さんで遊んだり。あ~、あの赤ちゃんかわいかったな~。 ふう…、そろそろ千呪印様の所にも顔を出さないと怒られるかな?こうやって甘酒飲めるのもあの人のおかげだしね。ええと、今何日だっけ…?」

狐狗狸「…うわぉ。着信がいっぱい。千呪印様もマメだな~。 …あれ、そうかもうこんな時期なんだ。ん~、それじゃあ、もうちょっと楽しんでからお仕事お仕事~っと。」

深夜、いつものように夜の散歩をしている瑠璃。今日は犬次郎も一緒である。
この前のリオウの手下との戦闘がどうだったかとか、リオウってどんな奴なのかとか…

瑠璃「ケンちゃんさ…、リオウとの決着がついたら…小坂出て行っちゃうの?」
犬次郎「そうだな。だが、俺を呼ぶ声があれば現れるさ。」

そんなこんなで家に。瑠璃は犬次郎に家に上がっていかないかと言ってくる。
そんなところに突然一本の矢が飛んできて、瑠璃の胸を貫く…がすぐに矢は消え去り、服にも身体にも傷はない。瑠璃の体調にもなんら影響はない様であり、二人はいぶかしむ。そう、体調には影響はないのだが、瑠璃は矢に貫かれた一瞬ある気持ちが昂ぶるの感じた。
いい加減じれったいあの3人をどうにかしてやろうという世話焼きの心が…

次の日、朱泉・留衣・リルは瑠璃に呼び出される。
瑠璃「せっかくだし一緒にチョコレート作りましょ~♪」

所用で出かけているジョーさん、白石さんの代わりに犬次郎がセラフィムで留守番をしていると、そこに一人の女性がやってくる。
前田さん「お久しぶりです。ジョーさんいらっしゃいますか?」
あの超絶菓子職人前田さんである。最近はお菓子の入門本を出版して見事に発禁になったとか…。そこに運悪く来てしまう日森。
前田さんが登場して平和に終るわけもなく、阿鼻叫喚の地獄絵図がセラフィム内に繰り広げられる。そして、その最中前田さんの作ったチョコが行方不明に…。

数時間後、紅邸。
麗美「国中。このチョコ味見してもらえる? 大丈夫よ、この前とは違う本見て作ったから。」
…が、食べた国中は第五段階3回振り。その身体に潜んでいた共生生物が覚醒してしまい悪魔化してしまう。
麗美「じゅ、十五夜~~~!!」

ひとまず落ち着いて

どうやら国中の食べたチョコは刷り返られており、麗美の作ったものではなかったようである。そして、今日返すはずだった前田さんの禁書を探してみると、どこにもなく、置いていた場所には…“おいしかったよ、これでいけば大丈夫”と書かれた紙が。

文楽座家では朱泉、留衣、りるもやってきて、茜も交えて今からチョコ作りを始めようかというところ。まずは各人瑠璃の用意した(白石さんから借りたらしい)お菓子作りの本を選ぶことに。用意されたのは次の5つ。

「初めてのチョコレート作り」、「スイーツタイム」、「チョコレイト~その軌跡と奇跡~」、「チョコっとじゃすまない中国史~歴代王朝の破滅に見られるチョコレートの影~」、「お菓子の心」

朱泉はこの中の一つ「お菓子の心」から何か異質なものを感じ取る(感覚判定成功)
そう、誰が気づこう、この本の著者はあの前田さんなのである。
それぞれ前のほうから、茜、朱泉、りる、瑠璃、そして「お菓子の心」を留衣が選んでしまう。
和気藹々と始まるチョコ作り。りるが人の家のコンロをうっかり壊したり、瑠璃が中国の歴史から仙人になれるとい云われる(なれない場合は死)チョコを作り出したりしている中、着々とチョコのように見える何かを作り出す留衣。
そして、試食。試食人は瑠璃が逃がさないようにしていた刃字忌。茜、朱泉、りる、瑠璃と一部おかしなチョコもあったが味には問題なく進んでいくが、…ついに留衣のそれに。
何か異様な気配を察知した刃字忌は逃げようとするが、その足元には瑠璃の眷属カーミラが逃がさないよう控えている…。覚悟を決めた刃字忌はそれに喰らいつき…
さらに、全員で食べ合いっこしようと提案してくる留衣。その目は何だかグルングルンしている。青ざめる一同。
この事態を招いた責任を取らねばと全員の分のチョコを一気に食べつくす瑠璃。合掌…。

一方その頃、禁書を紛失したと言う麗美からの情報、消えた前田チョコ、そして瑠璃へ電話したときにわかった文楽座家に現れた禁書という一連の事件からことの重大さに戦慄した日森・犬次郎・派遣されてきた刃字忌はひとまずチョコの捜索を開始することに。
前田さんのチョコから発せられる強烈な異界の臭気を頼りに追跡していくと、辿り着いた場所は真田山。刃字忌はそこで木の上に狐狗狸がいることに気づく。
狐狗狸「ええ!?もう見つかっちゃったの~。 でももう少し待っててよ。」
と言って、持っていたチョコをばら撒く。狐狗狸を捕まえたいところだが、チョコを放置するのはもっと危険と判断、回収する。…が、その間に狐狗狸は逃げ出してしまうのでした。

一方、文楽座家ではそんな野郎共の苦労をよそに雑談中。瑠璃が酒を入れようとしたが全員から拒否されたり、逆に何やら木彫りの小物を作ってる瑠璃が誰に作ってるのかと追求されたり。朱泉と留衣に腹を割った話をさせようという瑠璃の策略で二人きりにさせられるが、会話が途切れてしまう。
ピーピング中のりる、茜は瑠璃の責任なんだから間に入って来いと言い、瑠璃は飲み物を持って乱入。彼女曰くただのソーダらしいよ(萃夢謹製:鬼の霍乱ソーダ割り)。まんまと飲まされたり、無理やり飲まされたりした(ダメ絶対)二人は瑠璃の瑠璃の「お前ら日森のことが好きなんだろ? うりうり。」という追求に口を割ることに。と言うか、公言していなかった朱泉が特に。

次の日、セラフィムに来た日森、犬次郎、刃字忌はジョーさんは前田さん宅に昨日狐狗狸がチョコの礼を言いに来たらしい事を知らせる。しかも、こちらへの手紙もあるらしい。そこには「そう離れたところにいないから探してみれば?」という内容が(要約:半径1km圏内にいるよ)
日森が【遠視】使ってみると確かにそう離れたところにはおらず、見覚えのある場所にいるようだ。さらにその場に行って、もう一度【遠視】を使ってみると、誘っているかのように別のわかりやすい場所に…。怪しく思いつつも追跡するのであった。

その数時間前、文楽座家に日森かららしい手紙が届いていた。朱泉と留衣を呼び出したものらしい。筆跡も日森のものの様に見えるのだが…(【幸運成功】による模倣)。怪しいので、りる・瑠璃もついていくことに。

そして、あるだだっ広い公園で日森たちと、朱泉・留衣たちは鉢合わせする。
お互いの話がかみ合わず混乱する中、突然無数の矢が降り注ぐ。

狐狗狸「さあさあ、いい加減本当の気持ちぶつけちゃおうよ♪」

狐狗狸が繰り出した攻撃は特殊な共生武装『キューピットさん(命名:狐狗狸)』による【ハートビートショット】というもの。その効果はその一撃を受けた者の任意の気持ちを増幅するというもの。好きな気持ちの増幅による縁結びから、憎しみの増幅による阿鼻叫喚の地獄絵図の形成までこなせる恐ろしい共生武装である。冒頭では瑠璃の世話焼きな心を増幅したのであんなことになったのであった(但し、精神の強いものには効果が薄いようなのでアレはきっかけに過ぎなかったようであるが…)

で、話は戻ってこの攻撃を喰らった皆さんは…

犬次郎が悲しみを増幅され、より悲しみを背負った顔に。
刃字忌は誰かさんへの恐怖心を増幅、保身を図り始める。
瑠璃は犬次郎に対する好意が増幅…で、実はすぐに効果が切れているのだがドサクサに紛れて犬次郎に抱きつく。
りるはデレ度を増幅するはずだったのだが…、ツンとデレは表裏一体。結局、ツンデレ度がましましたとさ。
留衣はもちろん日森への好意が増幅、日森に言い寄ります。
朱泉も日森への好意が増幅、早く狐狗狸を倒さねばという日森の願いをかなえる為狐狗狸に接敵。
日森は感覚を鋭敏に。これで鈍感でなくなるかと思われたが…もともとの値が低すぎたためやっと人並みに。

やるだけやってチョコも返して、逃走を図る狐狗狸だったがそうは問屋が卸さず、結局捕まることに。チョコの処分も兼ねて狐狗狸に前田チョコを食べさせるなかなかに外道な一同。ここで副作用5段階3回振りによって【拒絶】が発現。ついに狐狗狸の正体が現れる。
その姿は人の形をしているのだが、どことなく狐のような顔つきに、全身を覆う狼の毛皮、狸のような尻尾、アンバランスな体型といった醜悪ともいえる姿であった。そして、いつも様子から考えられないくらいに取り乱す狐狗狸。

狐狗狸「や、や、止めてッ!! …ぼ、僕ッ、…あた、あたしを…見なッ、見ないでぇ!! いやぁ…。」

りるは【知識:何かを失う悲しみ】による判定から(どんなだ)狐狗狸が過去に大事なものを失いこのような状態になっていると判断。
さらに、【知識:伝承】による判定で、りると瑠璃はその姿から狐狗狸が、真田山に伝わる伝承に登場する物の怪ではないかと感じる。
その物の怪とは狐と狸の混血である父親と、人狼と長命種の混血であり山神を祀る巫女であった母親から産まれたものである。しかし、その醜悪な見た目から親子共々追い立てられ両親は殺され、その物の怪は今も山に潜んでいるというものであった。
その気持ちを察し無言で背中を擦る瑠璃と、その卑屈な様子を叱咤するりる。

りる「狐狗狸なんて自嘲気味な名前なんか名乗っちゃって、何卑屈になってんのよ!! あんたを産んで愛してくれたお父さんとお母さんに失礼だと思わないの!?」
その後も続く適度にデレ分が見え隠れするりるの説教に調子を取り戻していく狐狗狸。
狐狗狸「…うん、ありがと。ごめんね、僕のためにそこまで言ってくれて♪」
りる「ッッ!? べ、別にあんたのために言ったわけじゃないんだから!!勘違いしないでよね!!」
はいはい、テンプレテンプレ。
それはさておき今回はいたずら程度であったことと、マイトであることもあるので開放することに。この後あるであろう告白タイムを名残惜しく思いながらも去っていく狐狗狸。

さて、日森への好意が加速中の留衣はあのチョコを持って日森に近づいていく。そのチョコがやばいことを知らない日森は何の警戒もせずにそれを口に放り込み…

犬次郎「星が…落ちたか…。」

一方、すっかり忘れ去られている当事者、前田さんの研究所(もう研究所とか工房でいいよね?)
そこに道をたずねに来る一人の女性。
貴里「すいません。ここに行くにはどうしたらいいんでしょうか?道に迷ってしまって…。」
前田「ええと、ここをこうこう進んだらいいですよ。 ところでよろしかったらこのチョコ味見してもらえないでしょうか? 味見してくれる人が今いなくて困ってたんですよ。」
貴里「…おいしいですね」(とくに副作用もなく)
前田「本当ですか!?嬉しいです。これ、もらっていってください!!」
貴里「ありがとうございます。皆にも分けてあげましょう。」隊長死亡フラグ

夜の文楽座家。瑠璃は瑪瑙に台所が大惨事になっていることの文句を流しつつ、犬次郎と一緒に自室に入っていく。

瑠璃「ケンちゃん、プレゼントがあるの。 ちょっと目を瞑っててくれない…?」

目を閉じる犬次郎、その耳に手作りのイヤリングを付ける瑠璃。

瑠璃「はい、できた。どう?これなら戦うときも邪魔にならないかなって思って…。」
犬次郎「む、そうだな。ありがとう。」
瑠璃「ケンちゃん…、これからも一緒にいてくれない…かな?」
犬次郎「………お前が呼べば来るさ。」
瑠璃「…うん、そうだよね。…あ、あの、これ。あたしもおそろいの付けてもいいかな?」
犬次郎「む、かまわんが。」
瑠璃「ありがと。最初は首輪とか考えたんだけどね。ケンちゃんにはそんなの似合わないと思ったから…」
犬次郎「そうだな、俺も首輪はあまり好きでは…、ッッ!?」

いつものように犬次郎を抱き枕にする瑠璃。その顔は幸せそうな、少し寂しそうな…

時間は遡り、セラフィムに報告した帰り道。
狐狗狸によって人並みの感覚を得た日森と、少し大胆になれた朱泉。

日森「それにして、今日の留衣さんはどこかおかしかったなぁ。」
朱泉「…好きな人の前だと、女の子は少しおかしくなっちゃうんですよ…。」
日森「…えっ。」
朱泉「………。」
日森「………あのさ。朱泉も瑠璃さんのところでチョコ作ってたんだよな?…あの……」

それを遮って

朱泉「私、朱泉牡丹は…、日森君のことが…好きです!!」
チョコを渡す朱泉。そして、ちょうど『キューピットさん』の効果が切れて…

「ポンッ」と全身から蒸気を噴出し走り去る朱泉。残された日森はポカンとした顔で手の中のチョコを見つめるのでした。

ぼちぼち忙しくなってまいりますが byGHETTA

2008年02月01日 21時51分43秒 | TRPG関連
デモンパラサイト小坂シリーズ第139話
『古の血族』

K都近くの森の中、鈍い音が響く。
腕の中でもがいていた者の頭を握りつぶした男は、ゆっくりと腕を下ろした。
一人立つ男の周りには、先程と同様に頭を砕かれた亡骸が幾多も転がっている。
男は其れらを見下ろし、そして空を見上げ、
「未だ、足らぬというのか……」


参加者です。

文楽座 瑠璃(ウォーコイト・ドラグーン/ゴンタ)
萃夢に連れられ何時の間にかK都に。そして何時の間にか事件に巻き込まれ。
文楽家では節分の鬼役は公平にくじ引きですよ。

日森 篤(クレイモア・バルディッシュ/朱雀)
ジョーさんから頼まれてK都に派遣される。
他の人らじゃ不安なんですよ。

猿渡 次郎(ヴォージェ・ドラグーン/ミドリ)
何かに呼ばれてふらふらと出て行ったら何時の間にかK都に。
如何したものかとうろついていると、いつもの面子を見つける。

鈴木 恵理(ブリガンダイン/mono)
いつものように警察としてのお仕事で、K都のほうに出張。
小坂警察九課の方がK都警察より頼りになるんですよ。

タマ(ショーテル・モリオン/K)
ジョーさんからの連絡でゴンに呼ばれて、K都へ出張。
でも、何時の間にか喫茶店の店員になっていたり。


恵理、一佐に呼ばれ、小坂のそこそこ強さのあるヴォージュの悪魔憑きが突然K都の方に行き、消息を絶っている事を告げた上で、K都の方への派遣を言い渡される。
かくしてパトカーにてK都へ。

次郎、居間でごろごろしていたら、脳に響く声。どうやら自分を呼んでいるらしい。
誰が呼んでいるんだ?次郎は家を出て声のするほうへと向かう。
かくして、次郎は徒歩にてK都に向かう。

ジョーさんから、今手の空いている者は居ないか、との連絡を受け、タマに連絡を取るゴン。
ゴンに頼まれ、仕方なくジョーさんの下を尋ねて、現在K都の方で何人かの悪魔憑きが行方不明になっている、という情報を聞いた後、K都に向かうタマ。
かくして、如何なる方法によってか、K都に向かうタマ。

何か聞こえる、誰かが呼んでいるような気がする、と言い出して外へと出て行った萃夢に付き添い、コタツから抜け出す瑠璃。
しかし、幾ら歩いてもたどり着かず、堪らず瑠璃が萃夢に、どの辺りまで行くつもりなのか、と尋ねたところ、分からない、とあっさりと答えられ
「旅に出ようか?」
……妙な事を言い出す瑠璃。
萃夢がK都の方から声が聞こえるを言うのを聞き、瑠璃は電車に乗る事を提案。
かくして二人は電車にてK都に向かう。
と、そんな時にジョーさんから電話が一本。K都の方で事件が起こっているらしいので、K都へ行き、さらに其方にタマが向かっているので、合流して欲しいと頼まれる。

最後に、タマと瑠璃の二人だけでは不安、何やら次郎君も何処かへ行ってしまって不安、なジョーさんから日森に連絡が。先に出発してしまった二人と合流し、サポートして欲しい、と頼まれる。
かくして、日森も電車にてK都に向かう。


K都の喫茶店にて待ち合わせた日森と瑠璃が合流し、何故か店員に化けているタマ、K都で迷っていたが、目ざとく日森を見つけた次郎、そしてその四人を遠くから見つけてしまった恵理が合流。

そんな時、小坂Dr.某(それがし)研究所にて
部屋にて待機中のバイライトとグリーンファントム。いつものようにグリーンファントムが取り留めの無い事をしゃべっていると、急にバイライトが椅子から腰を上げ、五月蠅い、と呟く。口を閉じるグリーンファントム。
そんなグリーンファントムの方を一瞥し、小さく舌打ちした後、何処かへと行こうとするバイライト。
グリーンファントム「えーっと……バイライトさん?何処へ行くんスか?」
バイライト「……黙らせてくる……」
グリーンファントム「はい!?くるって、何処へ!?」
出て行くバイライト。一人で行動させるにはあまりに不安、というか、危険なので訳も分からないままついてゆくグリーンファントム。

セラフィムK都支部に協力を仰ごうとするも、支部長の梅さんは交渉の達人、この件にはかなり強力な悪魔憑きが関与しているようなので、自分たちでは歯が立たず、情報ならば提供するが、人員の提供は出来ないと言われ、しかも情報ならば伏目稲荷に聞いた方が良いと言われ、結局何の収穫も得られず。

伏目稲荷で神官に化けている狐に、お守りを買ったりおみくじを引いたりしながら話を聞いたところ、そういえば最近確かにヴォージュを主として、肉弾型の者達が倒される事件が起きている、ということ、さらに、その被害者らは『負矢』の血筋の者達だということを知る。
負矢という一族の本家の場所を教えてもらい、向かう一同。

向かう途中にて、何者かが悪魔化する気配を察する。其方のほうに向かうも、着いた頃にはもう遅く、道の外れで何者かが命を絶たれ、倒れていた。
恵理、小坂とK都の警察に連絡し、事件の調査に参加。他の者達は負矢の屋敷に向かう。

屋敷こそ大きいが、それほど栄えてはいない模様の負矢家。当主に、被害者のリストを見せて話を聞いたところ、確かに被害者に負矢の分家の者が多い事を認める。
何か、思うことは無いか、と問われ、私には大悟という名前の兄がいたのだ、と話し始める当主。
負矢の家は、嘗て平安時代に父鬼と母鬼と呼ばれる二人の鬼がいて、子供らと暮していたが、或る日、天然痘の原因は鬼にある、と噂が立ち、人間が退治しに現れ、母鬼は討ち取られ、父鬼と幾らかの子供らは矢を幾本もその身に受けながらも命からがら逃げ出し、人里から遠く離れた河のほとりにて終に父鬼が倒れ、其処に子供らが居を構え、以来続く鬼の家系なのだという。しかし、幾代も重ねるうちに人の血が混ざり、今ではすっかり人間と同じものになってしまったとのこと。(因みに当主は悪魔憑きですらない)
大悟は突然、母鬼は退治されてなどいない、今も生きているのだ、と言い出し、前の当主とかなりもめたうえ、一族から追放されたのだという。
もしかしたら、兄がこの事件に何らかの関与をしている可能性がある、という当主の言葉を最後に、屋敷から辞する一同。

一方、先程の事件現場にて、恵理が現場検証に参加していたところ、向こうから現れる大型のトラックが一台。運転席に乗っているのは見た事も無い男性だが、助手席に乗っているのは、如何見てもバイライト。
通れないのか、と尋ねる男性に、ちょっと任意同行を求める恵理。それは困る、急ぎの荷物なんだ、と返す男性と交渉勝負になり、男性に言いくるめられ、トラックを逃してしまうが、ナンバープレートの番号を記録し、其れがR.O.Pのものである事を知る。

恵理と合流し、これから如何したものかと考えていると、再び何処からか呼ぶ声が聞こえると萃夢と次郎が言い出し、そちらに歩いていると、悪魔化の気配。
今度は間に合い、一人のヴォージュと出くわす。ヴォージュは問答無用で襲い掛かってき、応戦する一同。

最後に逃げようとしたヴォージュだが、結局捕らえられ、尋問するに、大悟と名乗り、復活した母鬼の為に悪魔憑きを狩り、その体ごと差し出して食わせていたのだという。(昼間の死骸は、PCらが駆けつけてくるまでの間に回収できなかったもの)
真田山の事件を参考にしたらしく、古文書に記されていた地中に埋められ休眠状態になっていた母鬼を掘り起こし、悪魔憑きの血やら何やらを捧げる事で呼び起こしたは良いが、甦った母鬼に理性は無く、さらに完全に復活する為にさらなる生贄を求めていたのだという。
未だ満足に動けない事を幸いと、己の一族のものを招集する力を持った母鬼を退治にむかう。

そして、道の途中にて、見覚えの有るR.O.Pのトラックを見つける一同。当然乗っているのはグリーンファントムとバイライト。
止まりなさいと言われても止まる事の無いトラック(当然だが)を追いかけているうちに、母鬼がいる辺りの近くに。急にトラックから下りたかとおもうと、トラックを抱えて走り出すバイライト。一同、車から降りて、その後を追いかける。

向かった先にいたのは、千と幾百もの年月を過ごし、未だ朽ちてはいないものの、その醜さを隠し切れない体を持った巨大な鬼が一人。
いきなりトラックに乗せられていた鉄塊を振りかざし、鬼に攻撃するバイライト。鬼も新しい餌が来たといわんばかりに暴れだし、一同、戦闘に。

瑠璃の《巨牙捕縛》によって動けず、無属性攻撃無効の次郎と殴りあわざるを得なくなった母鬼は、日森やらバイライトやらの高攻撃力に次第にエナジーを減らしてゆき、倒されてしまう。

戦闘が終わると、「帰る」と言い残し、右手にトラック、左手にグリーンファントムを抱えて去っていってしまうバイライト。一体何がしたかったのだろうか……?
一同も解散し、それぞれ家に帰るなり仕事に戻るなり。

最後に、文楽座家にて、今年の鬼は瑠璃だったそうで。

ねこねこファンディスク4

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