宝塚歌劇団の脚本・演出家の柴田侑宏先生が、7月19日にお亡くなりになりました。
享年87歳。
謹んでご冥福をお祈りいたします。
眼を患われて不自由なこともたくさんあって、自ら演出できなくて、もどかしい思いも強かったのでは?と想像します。
それでも毎年のように柴田作品が上演されていて、演じる生徒さんに合わせて先生自ら、少しずつ手直しされていたそうで、柴田先生の生徒さんへの愛情を感じますね。
「え?なぜ?」という一見唐突な幕切れ(『アルジェの男』や『霧のミラノ』等)も、柴田先生の美学だったのでしょうね。
さて、Wiki先生のお世話になって、柴田先生の作品を調べてみました。
私が実際の舞台で柴田作品を初めて観たのは『星影の人』だと思います。
場所は今はもう無くなった新宿コマ劇場。
(旧東京宝塚劇場は、年に6~7ヶ月しか宝塚の公演を行わず、年に一度、新宿コマ劇場で公演していた時期があったようです。)
爽やかで切なくて、当時、新撰組が大好きだったこともあって、お気に入りの作品となりました。
その後、10年くらい前に全国ツアーで観ましたが、全く古さを感じませんでした。
では、いちばん好きなのは?というと・・・とてもひとつには絞れないのですが、『大江山花伝』と『仮面のロマネスク』でしょうか?
大空祐飛さんの主演作なので、というのが一番の理由です。スミマセン💦💦
『大江山花伝』は、原作者の木原敏江先生の世界観が大好きで、それを柴田先生がみごとに舞台上で表現してくれました。
『仮面のロマネスク』は、原作とは時代設定が変えてあるのですが、大人のかけひきを駆使した会話劇でありながら、清々しささえ感じるラストを作り上げているのが本当に見事だと思いました。
柴田先生が精力的に新作を発表なさっていた '70年代後半~'80年代にかけては、私はそんなに宝塚歌劇を観ていません。
また、その頃は誰の作品かを意識することも、今よりもずっと少なかったです。
だから、どちらかというと2000年以降に初演・再演された作品で、私は柴田作品を意識して、親しんだのだと思います。
そのなかで『うたかたの恋』や『あかねさす紫の花』など何度も再演されている作品はもちろん好きですが、『花の業平』がとても好きです。
再演されませんねー。
今年、ライブビューイングで見た『黒い瞳』も良かったですね。
柴田先生の作品は、日本外国問わず、歴史を扱っているものが多いのですが、難しい理屈を並べ立てずに、主演者の平易なセリフで、知らず知らずにその作品の歴史感が伝わってきました。
それと登場人物もちょうど良い数だったと思います。
矢継ぎ早に新しいエピソードと登場人物が出てきて、ストーリーを理解するのが精一杯とか、ストーリーを追うのが面倒になって主演者の美しさを愛でるだけー、という作品がなかった気がします。
解りやすいストーリーなのだけれど、何らかの役を付けなくてはならない生徒さんにはちゃんと活躍の場を用意する、というのが柴田作品だったのではないでしょうか?
どうぞ安らかにお眠りください。
合掌
享年87歳。
謹んでご冥福をお祈りいたします。
眼を患われて不自由なこともたくさんあって、自ら演出できなくて、もどかしい思いも強かったのでは?と想像します。
それでも毎年のように柴田作品が上演されていて、演じる生徒さんに合わせて先生自ら、少しずつ手直しされていたそうで、柴田先生の生徒さんへの愛情を感じますね。
「え?なぜ?」という一見唐突な幕切れ(『アルジェの男』や『霧のミラノ』等)も、柴田先生の美学だったのでしょうね。
さて、Wiki先生のお世話になって、柴田先生の作品を調べてみました。
私が実際の舞台で柴田作品を初めて観たのは『星影の人』だと思います。
場所は今はもう無くなった新宿コマ劇場。
(旧東京宝塚劇場は、年に6~7ヶ月しか宝塚の公演を行わず、年に一度、新宿コマ劇場で公演していた時期があったようです。)
爽やかで切なくて、当時、新撰組が大好きだったこともあって、お気に入りの作品となりました。
その後、10年くらい前に全国ツアーで観ましたが、全く古さを感じませんでした。
では、いちばん好きなのは?というと・・・とてもひとつには絞れないのですが、『大江山花伝』と『仮面のロマネスク』でしょうか?
大空祐飛さんの主演作なので、というのが一番の理由です。スミマセン💦💦
『大江山花伝』は、原作者の木原敏江先生の世界観が大好きで、それを柴田先生がみごとに舞台上で表現してくれました。
『仮面のロマネスク』は、原作とは時代設定が変えてあるのですが、大人のかけひきを駆使した会話劇でありながら、清々しささえ感じるラストを作り上げているのが本当に見事だと思いました。
柴田先生が精力的に新作を発表なさっていた '70年代後半~'80年代にかけては、私はそんなに宝塚歌劇を観ていません。
また、その頃は誰の作品かを意識することも、今よりもずっと少なかったです。
だから、どちらかというと2000年以降に初演・再演された作品で、私は柴田作品を意識して、親しんだのだと思います。
そのなかで『うたかたの恋』や『あかねさす紫の花』など何度も再演されている作品はもちろん好きですが、『花の業平』がとても好きです。
再演されませんねー。
今年、ライブビューイングで見た『黒い瞳』も良かったですね。
柴田先生の作品は、日本外国問わず、歴史を扱っているものが多いのですが、難しい理屈を並べ立てずに、主演者の平易なセリフで、知らず知らずにその作品の歴史感が伝わってきました。
それと登場人物もちょうど良い数だったと思います。
矢継ぎ早に新しいエピソードと登場人物が出てきて、ストーリーを理解するのが精一杯とか、ストーリーを追うのが面倒になって主演者の美しさを愛でるだけー、という作品がなかった気がします。
解りやすいストーリーなのだけれど、何らかの役を付けなくてはならない生徒さんにはちゃんと活躍の場を用意する、というのが柴田作品だったのではないでしょうか?
どうぞ安らかにお眠りください。
合掌