日々遊行

天と地の間のどこかで美と感じたもの、記憶に残したいものを書いています

9月 長月

2010-09-02 | 日常

Nagatuki 
容赦ない暑さのまま9月になった。
旧暦の古称、長月は陽が沈むのが早く、夜が長くなる「夜長月」から由来する。

夜空が少しずつ静かになる季節に変わろうとしている。
そして残暑の色も、ゆっくりではあるが黄金色になってゆくのだろう。

この暑さが秋の気温になるのはいつなのか。
恵まれた四季の移ろいは、近頃人を待たせる。
それでも暦は確実にひとつの季節を見送り、かぎりなく繰り返されてきた
初秋の表情を見せようとしている。

水底の石さへ照らす日を受けて川の面さらす蜻蛉むれ飛ぶ  
                    石榑千亦(いしくれ ちまた)