サッカールーの何でもござれ パート2

シドニー在住者のサッカーについてのざれごとです。

鳥栖は無謀な挑戦をしたのか

2020-04-27 12:52:07 | 日記

鳥栖が破産しそうである。しそうというよりもすでに破産しているのかも知れない。コロナ不況のご時世にスポンサーになるような企業が出てくるとは思えないし、返済の見通しがない融資を銀行がしてくれるとは思えない。コロナが始まる前から赤字体質だったわけだから、経営が破綻した責任は鳥栖の社長にある。

 

破産の原因はトーレスなどのコストのかかる補強、大手スポンサーの撤退の2つだろう。スポンサーは相手の都合もあるからいわば水物である。仕方ないといえば仕方がない。問題は補強の仕方である。巨額の年俸のかかるトーレスの獲得はJリーグ全体にとっても夢のある補強だったと思う。ギャンブルだからやめた方がいいという声はあまり聞かなかったし、鳥栖のスポンサーも納得したはず。採算の合う勝負だったはずで、バクチではなかったと思う。

 

トーレスが日本に来たことで、Jリーグが海外からも注目されたし今季はオーストラリアではOptus sportsでもネット配信している。放映権料がいくらかは知らないけれど、イニエスタとトーレスがいたからこそだろう。

 

トーレス効果で鳥栖が躍進して優勝もしくはそれに近い成績を残せればよかった。Jリーグ分配金もたくさんもらえたし、スポンサー収入も増えただろう。すべてが上手く循環したはずだ。しかしトーレス効果は出なかった。これが最大の敗因である。トーレスは巨額の年俸の割にあまりにもコスパが悪かった。

 

鳥栖の補強戦略が身の丈に合わない無謀な挑戦だったのか否か。クラブが破産してしまえば元も子もない。それは誰でも分かる。しかし夢も追いたい。Jリーグにビッグネームを迎えたいという心境は痛いほど分かる。鳥栖の社長は無謀な挑戦をした無能な経営者というレッテルを張られるのかも知れないが、そこまで責めるのは酷というものである。