サッカールーの何でもござれ パート2

シドニー在住者のサッカーについてのざれごとです。

Post Graduate Visa

2020-04-25 17:02:32 | 日記

オーストラリアの大学でスキルがあると認められたデイグリーを取得した外国人学生は、卒業後に2~4年間だけだが、就労ビザがもらえる。就ける職種は自分のデイグリーと関連した業種に限定される。会計事務所、ホテルマネージャー、技術系の仕事などだ。文学部で歴史を勉強しましたという人は対象外である。どこの国でも文学部など出ても就職はできない。この就労ビザ保持者をPost Graduate Visa Holderという。

 

現在連邦政府が把握しているこのビザ保持者は9万人である。多分半分以上が中国人である。2月以降のコロナ不況でただでさえ失業者が増え、この元学生さん達も失業する人が多い。ここで大きな問題が起きている。オーストラリアの国籍、永住権を持っている人は外国人であっても、失業手当などのコロナ不況用の各種手当をもらえる。つまり期間限定の就労ビザしかもたない元学生さんは一切の手当がもらえない。

 

失業して生活に困窮していて、しかもコロナ不況手当ももらえない人が急増してしまっているわけだ。この元学生さんを救済しようとタスマニア州が公的に手当を出すことになった。タスマニア州に対象者が何人いるのかは知らないが、一番小さい州であるタスマニア州からこのような政策がでてきたことは驚きである。

 

オーストラリアの大学に留学する外国人でオーストラリアの大学は成り立っている。オーストラリア人への学費が年間50万円くらいとすると外国人学生には2倍から3倍を吹っ掛けている。これは暴利である。外国人だから特別授業があるわけでもなく、それで3倍も吹っ掛けるとのはひどい。

 

このためオーストラリアの大学での外国人留学生からの収入はなんとメタル、鉄鉱石などの第1次産業に続いて第3位である。立派な輸出産業なのだ。だからこのお得意様たちを邪険に扱えないのである。

 

この元学生さん達のようにスキルのあるQualificationをもつ人はまだいいとして、大学などに留学中の外国人はさらに悲惨だろう。彼らのアルバイト先は主に飲食業か観光業である。これらの業種は完全に死んでしまっているので、留学生がつけるアルバイトなどほぼゼロである。