サッカールーの何でもござれ パート2

シドニー在住者のサッカーについてのざれごとです。

シドニー・フットボール・スタジアム

2019-03-21 21:09:32 | 日記
シドニーFCはホームとしてアリアンツ・スタジアム(冠が付かない場合はシドニー・フットボール・スタジアム)を使用している。ここは1988年にオープン、サッカーとラグビーの専用スタジアムでキャパは45000人程度。専用だから見やすくて都心部からも近く。こけら落としはオーストラリア五輪代表とブラジル五輪代表の試合で筆者は見に行ったことを覚えている。


オーストラリアの箱物は連邦政府ではなく州政府の所有、運営であることが多く、このスタジアムも同様である。2018年10月にこのスタジアムは閉鎖され建て替え工事が始まった。完成してから30年、建て替えの時期ということなのだがさほど傷んでおらず、まだまだ大丈夫そうに見えた。ぶっ壊して最初から作り替える費用が約600億円程度。新スタジアムのキャパは前と同じくらいの計画だから、ずいぶん高いという印象である。


さて州政府は州議会の多数党が政府を形成する。だいたい4年ごとに州議会選挙があり、ニューサウスウェールズ州議会の次の選挙が今週の土曜日である。与党の自由党と野党の労働党が接戦でひょっとしたら政権交代があるかも知れない。オーストラリアは連邦政府でも各州の州政府でも与野党の政権交代が2-3期ごとに起こる。10年以上の長期政権もたまにあるが、それでもそのうちに政権が交代する。


今回の州議会選挙の争点のひとつが上述のスタジアム建設問題である。建設予算は600億円だがある調査機関が精査したところ実際はその倍以上の1400億円以上かかることがリークされて、どうしてそんなに差がでるのかと野党が州政府を攻撃する材料となっていて、既存のスタジアムの取り壊し工事はかなり進んでいるのに、工事を即刻中断して選挙結果を待てという野党の選挙CMがテレビでバンバン流れている。


野党の主張は新しいスタジアムなんかに金を使うのであれば、病院や学校に金を回せということである。実にまっとうな主張だと思うが、フットボールスタジアムの新設という点ではこの主張には賛成できない。せっかく新スタジアムにするんだからそれでいいんじゃないか、それにもう取り壊しが始まっているのである。


しかし新スタジアムの建設に1400億円以上かかるのはいくらなんでも高いようにも思えるが。それをどう審判するかが土曜日の選挙である。