山本飛鳥の“頑張れコリドラス!”

とりあえず、いろんなことにチャレンジしたいと思います。

「地球は死にかかっている」(手塚治)感想文

2016-08-17 23:09:02 | 日記
「ガラスの地球を救え ~21世紀の君たちへ~」というエッセイ集のなかの「地球は死にかかっている」を読みました。これは、今は亡き手塚治先生からのメッセージです。
 地球は、光と水と緑の大地に恵まれた奇跡の惑星です。そして、たくさんの生物の命をはぐくんできました。地球の年齢は46億年、しかし、そこに住む人間の歴史はたったの300万年だそうです。その人間は、自ら「万物の霊長」だなどと自賛して、欲望の赴くままに自然を破壊し、動物を殺戮してやりたい放題のことをしてきました。
その結果、今地球はどうなっているのか?
「自国の民を平気で弾圧している悪らつな権力者、政治家も、問われれば、涼しい顔で緑は大切だ、動物をたいせつにしよう、生命は大切にしよう”と言ってのける。そういっておいて、金儲けのためなら平気で毒物をたれ流して、殺人兵器をどんどん開発し製造していきます。」と手塚氏は書いています。
「でも、ぼくがもっと悲しく思うのは、権力者ばかりではなく、ぼくらのような普通の市民が案外こんな状態を支えてしまっているような気がするからなのです。
ぼくらは欲望のままに物質の豊かさを求めて、わき目もふらず突っ走ってきましたが、今がここらで立ちどまって周りを見渡す最後のチャンスではないかと思います。
これからの人間にとって、ほんとうに大切なもの、必要なものは何なのか、じっくり考えてみなければならないギリギリの地点にきてしまっています。」と文が続いています。
たしかに、私も最近は不気味な不安に襲われることがあります。二酸化炭素による温暖化、異常気象、天変地異が至るところで起きています。自然環境の破壊のみならず、人間は自分たちの利益を求め、欲望を満たすために、人間同士で争い戦闘を続け、テロが世界中で勃発しています。このような状況は、もはや決して遠い国や他人事ではなく、身近な個人レベルの不安となって日々のしかかってくるようになってしまいました。
手塚氏いわく「人類はまだ野蛮時代なのかもしれない」。
「たとえ月着陸を果たし、宇宙ステーション建造がどんなに進もうと、環境汚染や戦争をやめない限り“野蛮人”というほかないのではないしょうか。」
このままでは、人類はたった300万年で、地球を破壊してしまいかねません。地球を死の惑星にしないように、この野蛮な状況をなんとしても変えなくてはいけません。
手塚氏の思いと全く同感です。私たちは今、何をしたらよいのでしょう。
目先の欲望にとらわれず、真実を見つめ、正しい判断をしなくてはいけない。でもそれは、本当に難しいと思います。




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