山本飛鳥の“頑張れコリドラス!”

とりあえず、いろんなことにチャレンジしたいと思います。
と思っていたけど、もうそんな年齢じゃなくなってきた。

マカロニグラタンの思い出

2015-09-13 11:15:05 | 日記
私が、マカロニグラタンを生まれて初めて食べたのは、小学校の6年生くらいの頃だと思う。

ある日、友人が町の洋食店でとてもおいしい「グラタン」というものを食べてきたという話題になった。それは、今まで食べたこともないような、ものすごくおいしいものなのだそうだ。そして、今度そこへ子供だけで食べに行こうという話だった。
値段は当時の金額で500円である。かなり高い。そしてバスに乗って街中まで行かなくてはならないのだった。

当時はファミレスなどというものは存在していなくて、外食といえば量販店の上の階にあるレストランで食べるくらいなものだった。そういうところにあるのは、カレー・ラーメン・お子様ランチ・○○定食などという雑多な食べ物である。ラーメンは250円くらいだったと思う。

友人の言うような店には入ったこともないし、子供だけで行って500円とはあまりにも高い。当時、モスバーガーができたばかりで、ハンバーガーが150円くらいだったと思う。

私は、びっくりして、そんな高いものは食べにはいけないよ、と断った。
それでその話は終わったものと思っていた。

ところが、それから後日になって、いつも一緒に遊んでいる4人の仲間の中の3人が、そのグラタンを食べに行ったことを知った。3人は「本当においしかったね~」と話していた。
結局、私が行けないと断ったので、3人で行ってきたそうだ。私はショックだった。もし3人で行くことに決めたのだったら、行く前に言ってくれればよかったのに、と思った。

そうしたら、友人たちは、「じゃあ今度は飛鳥ちゃんも一緒に行こうよ、本当においしいんだよ」という話になった。

私は、家に帰り、事の顛末を話した。母の金銭感覚では、大人でさえそんな贅沢なものは食べないはずだった。しかし、自分の娘だけが友達と一緒に行動できないとなっては許さないわけにはいかなかったのだろう。
そして、たぶん1か月後くらいに、今度は4人で食べに行った。

生まれて初めてみたグラタンは、とても小さなものだった。耐熱皿でまだグツグツと沸騰している熱い料理が、板の上に乗って出てきた。端のほうから少しずつ口に運ぶ。バターの味が濃厚だ。とても小さいが、ゆっくりと大切に食べ、その密度の濃さとおいしさで満足した。また食べに来ようという話になった。

思うに、あの時に食べたグラタンが1番おいしかった。そして、あれは確かに本格的なグラタンだった。

今現在、そこらへんのイタリアン料理やファミレスで食べるグラタンは、たいしておいしくないし、安っぽいものである。質の悪いホワイトソースの中にマカロニが入っているだけなのだ。私はホワイトソースとマカロニは大好きなので、どんなグラタンでもおいしいとは思うが、最初に食べたグラタン以上のものはない。
それともそれは初体験ということで、印象が強かったのかと思ったが、それにしても、あれは本当に小さかったのだ。深さも浅い。いまどきのグラタン皿は大きいではないか。

チーズの上にはパン粉が載りバターが載りそれが溶けて、いい具合に焦げ目がついていたと思う。

自宅では、インスタントのハウスのグラタンなんかで料理をするけど、チーズとパン粉とバターは子供のころの記憶をもとに真似をしている。

所詮インスタントなので、それほどおいしくはないが、自分でホワイトソースを作るよりはおいしい。だいたい、私が自分で味付けしたものはインスタンよりまずい。

生まれて初めてグラタンを食べた店は、今はもうないらしい。
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