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三丁目の飛行機屋

飛行機マニアのオヤジが
撮影遠征記やマル秘コレクションの公開などをしていきます。

米海軍パイロット サバイバルキットの中身

2014年02月07日 | 編隊コレクション
私のブログの中で、案外訪問者が多い記事が「英軍 パイロット用サバイバルポーチの中身
検索キーワードは「サバイバルキット」他で訪問いただいているようです

そこで、コレクションの中から他のサバイバルキットも蔵出ししてみましょう


それは~ 米海軍の航空機搭乗員用、個人装備のサバイバルキット
日本語にすると難しいですが

 SRU-31/P AIRMAN'S INDIVIDUAL SURVIVAL KITS

緊急脱出等した乗員を、24時間生命維持できる為の短期間用サバイバルキットです



現在でも使われてるかはわかりませんが
私がコレクターだった80年代から90年代にも現役で使われていた
米海軍パイロットのサバイバルベストに装備されていたアイテム


マネキンがコスプレ?しているのは1980~90年代の米海軍パイロットのフル装備
その中にL型の懐中電灯を装着しているのが、SV-2 サバイバルベスト(右側アップ画像)

懐中電灯左側の、大き目のポケットに入っているのが、SRU-31/P サバイバル・キット


SRU-31/P サバイバル・キットは
MEDICAL(医療品)、GENERAL(サバイバル用品)の二つの梱包セットで 一つのSRU-31/P になる

防水仕様のパックですが、経年変化で蝋引きのような部分が剥がれて
見かけがかなり悪くなってしまいました

上記パックの中身はコレ

MEDICAL(医療品)、GENERAL(サバイバル用品)の2つが出てくる


パックの外観等は、今までも紹介されていたサイトもありましたが
せっかくだから、中身をチョットだけ細かく見てみましょうか


先ずは GENERAL(サバイバル用品)パックの中身から

二つ折りされたパックには、2つのポケットがあり

一つにはパックの内容物の説明書(Instruction Card, General)と
ベルクロ(マジックテープ)の丸型オスが入っている

ベルクロの裏は粘着式になっており、アチコチに貼り付ける事が可能


もう一つのポケットにはサバイバル用品がベルクロで落ちないよう付いてます



先ずは一番左の集まりから細かく見ていきましょう


ピンセットと安全ピンが5個入ったパック、次が外科用カミソリ(安全カミソリ)
そして メタルマッチ(火起こし用マッチ)
その右側の下はナイロン製の1quartの水筒
上は救助用ストロボライトの光を制御する為の赤と青のカバー

次の集まりは

上に見える四角いものは、シグナル・ミラー(SIGNALLING MIRROR)
航空機等に太陽反射光を狙って送ることが可能で、使用方法もミラー裏側に印刷してある
(艦載機パイロット等は個人装備でも、もう少し大き目のミラーを別に常備している)

その下の細長いものは、普通の Charms ドロップキャンディー
アメリカの菓子メーカー市販品と同じもの

丸い黒いシールはベルクロが付いてしまっただけ(笑)


最後の集まりは

上の左側が、ナイロン製の防虫ネットと手袋
オレンジ色の物は、航空機等に知らせる為のオレンジ色シート
裏側にはレスキューシグナル等の説明書きが印刷してある

その下は、文字の通りに コーヒードロップ(食べるコーヒー)

更にオレンジ色したシグナルシートの下には
ビニールに包まれた Chiclets のチューイングガム、普通の市販品が6粒

経年変化で中身のガムは割れてしまっているが
これの使用目的は内容物解説書によるとエネルギーだそうです
アメリカ人にはどんな時にも必需品なのかも(笑)

以上ですが、添付の内容物インストラクションに従うと
リストコンパス(腕時計型のコンパス磁石)と、Tinder(火口)が欠落しているようだ

リストコンパスは艦載機等の搭乗員は、別のポケットに同等の物を装備している
火口はメタルマッチの火を引火させるもの、英軍は生理用品のタンポンをほぐして使うようだが
米軍はさてどういうものを使うのだろう・・・

 
         ~スペースの関係で、MEDICAL(医療品)パックの紹介は次回に~

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パイロットヘルメット HGU-26/P の オマケ

2013年07月20日 | 編隊コレクション
同じダブルバイザーでもこちらはバイザーカバーの異なるタイプ

ヘルメットの型名称は・・・ 不明
 
バイザーの形は海軍のヘルメットAPH-6/Bのバイザーに似ているが
レールカバーはAPHのような曲線ではなくストレート形状

バイザーに接続されている長めの金属プレートを
先に付いたダイアル式ノブを使いバイザーグラスを上下するもの





このノブを廻し緩めて移動、ノブを閉めて固定
行為自体は至極単純

今回続けてこのヘルメットを出したのは
酸素マスクのリテンションも紹介するため

前回紹介したHGU-26/Pヘルメットの酸素マスク・リテンション画像が右側で
L型をしているのがわかるだろうか

左が今回のヘルに装着されているリテンションでT型になっている

この他に、単純な1本プレートのリテンションレバーのものも存在するが
どちらにしても酸素マスクは顔にピッタリと隙間なく装着し
機動時の G によるズレ等が生じないようにすることが肝心
気づかないうちに酸欠による意識障害、さらには墜落事故にもつながりかねない
ヘルメットの装備の中でも重要なモノとなっているようだ
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パイロットヘルメットの続きは   HGU-26/P

2013年07月18日 | 編隊コレクション
前回のつづきですが

 HGU-2/AP を、ダブルバイザータイプにしたヘルメットが HGU-26/P
 
  
 ダークとクリアーの2枚をカバー内に装備

 それぞれのバイザーは、このノッチ部を押しながら上げ下げすればよい
 

 シェル(帽体)には迷彩(ヨーロピアン)テープがオーバーラルに貼られている
 
 
  
 その姿は以前にも記事にしたが、一見すると「スイカ」のよう(笑)
 この迷彩色は、東西ドイツ国境が最後の緊張を続けていた
 1980年代を象徴するようなもの


バイザーを上げた状態のヘルメットは
バイザーカバーが上気味に付いている関係なのか、何となく間の抜けた姿


米空軍では、このHGU-26/Pを攻撃機や爆撃機のパイロットが主に使用
次世代の HGU-55/Pシリーズの登場まで広く使用され続けた
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米空軍パイロットヘルメット  HGU-2/AP

2013年07月15日 | 編隊コレクション
最近は色々な柵で撮影遠征も滞り
ヒコーキネタも枯れ気味で困っている

そんな時にはでてくる編隊コレクションはやはりコイツ
パイロット・ヘルメットの紹介は久しぶりの登場です


今回紹介のヘルメットはメジャーな米空軍の HGU-2/AP



シングル・バイザーの航空機用ヘルメットで
ベトナム戦争が激しさを増した 1970年頃から使用され
西側各国の空軍でも使われてきた定番的なヘルメット
当時の米空軍マニアにとっては、パイロット・ヘルメットっと言ったら
この HGU-2/AP で、垂涎の的だったアイテム



バイザーカバーは通常下面が直線だが
コレクション品はユーザーが削ったのか、ショップが・・・
カッコつけるように両目の上が削られている
案外上空を見上げる時に便利だったりして(笑)

ヘルメットに装着の酸素マスクは MBU-5/P
このヘルメットは自衛隊での官給での使用は無かったと思うが
酸素マスクのMBU-5/Pは自衛隊のみならず、西側で広く使われた

ヘルメットと酸素マスクは、このリテンションシステムで結合される

レバーのこの部分を移動させることでロックを解除できる



バイザーカバー後部は空気抜き用の切りカキがあり
射出脱出時の高圧空気によるヘルメット離脱や首の損傷等を防いでいる

ヘルメット内はシンプルで、これぞ官給品




ヘルメット横の紐は、内部のイヤーホーンを保持する為のもの
ドットボタンに紐をかけることによりヘッドセットが固定される


米軍のみならず、このヘルメットは航空機搭乗員に広く使用されたようだ
ブームマイクロホンをヘルメットに固定したタイプもあるが

こちらは酸素マスクのリテンションに装着できるもの



装着すれば戦闘機用のヘルメットが
プロペラ機等にも使える汎用ヘルに変身する
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クレイニョ (Cranial helmets)

2013年02月18日 | 編隊コレクション
今回のタイトル「クレイニョ」で意味がわかるのは米海軍マニアさん(笑)

米海軍の空母上や航空隊基地で地上整備員等が被っているヘルメットが「クレイニョ」
英語で表記すると
「Flight Deck crewmans helmet」又は「Cranial helmets」
その形態から、ミッキーマウスとも呼ばれているモノ


     

映画「TOP GUN」のオープニングでもクレイニョを被った要員の姿が映る
厚木基地でも、招待で入れたこの時にだけ
エプロンにその姿を目にすることができた


布地の帽子にプロテクターがクッション材を挟んでドットボタン止めされ
シンプルな防音ヘッドセットが装着されているヘルメット
防音ヘッドセットはジェットの轟音は遮断するが近寄っての会話は聞こえると言う


ヘルメットのプロテクター部は職種により色分けされており

黄色 航空機誘導
緑色 カタパルト及びアレスティングワイヤー担当
紫色 燃料補給
青色 エレベーターによる航空機の移動担当
茶色 監視要員
赤色 火器及び消火活動要員
白色 安全管理及び検査担当 着艦誘導

上記は空母甲板での職種分け、陸上基地では若干違うようだが詳細は不明

   ヘルメットの内側は
   
   
  タグには CLOTH HELMETS, FLIGHT DECK CREWMANS、IMPACT RESISTANT の文字
  SIZE 7 1/2 で日本サイズでは約60cm、日本人にはMサイズだがUSAだとXLだ

布地の帽子とプロテクターの間には大きな隙間等があり
これで頭部を守れるのかな? と過去には考えたこともあった

しかし、このヘルを手に入れてから
実際に被って、会社の屋根裏で作業をしたことがあったが
上手くプロテクターやヘッドセットが配置されているものだと
感心するほど柱等にぶつけても痛くなかったのには驚いた


     もう一つ持っている「クレイニョ」は緑色
     
     
     ヘルメットの背部には、こういった名板が付いている
     RTG-22B RADIO SET

 画像には航空機とのコミュニケーション用のヘッドセットを付けたが
     これは自分で装着してみたもので型番のモノではない

     RTG-22を調べた事もあったが・・・
     雑誌を見ながら、たぶんこの容のヘッドセットだろうな?
     と思ったものはあったが、未だに不明     
     



空母上のデッキクルーはこのヘルメットと一緒に
下のようなライフプリザーバー(救命胴衣)のベストを着用する
このベストも色分けされ、ヘルメットと合わせ目立つものだ

撮影の為にフラッシュを使用したのでリフレクトテープ部が反射してしまった

上の画像左側が正面だが、その左下に見えるポケットには
ライフプリザーパーを膨らませる為のCo2ボンベが装着されている

更にベストの右胸に付けられたポーチは、レスキューストロボが入っている  


このタイプのベストは、1970年頃から90年代頃まで使用されたようだ

Cranial(クレイニョ)の日本語訳は「頭蓋」とか「頭部」のこと
そこを守るヘルメットとは、当たり前の名前だがなんとも言えない響きをもつ名前だ
コメント (2)
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