三丁目の飛行機屋

飛行機マニアのオヤジが
撮影遠征記やマル秘コレクションの公開などをしていきます。

OV-1 モホーク 関連ですが

2021年06月24日 | 編隊コレクション
久しぶりに ど・マニアな 飛行機ネタを
編隊コレクションの紹介なので内容は重めです

以前、ファントムの T/O マニュアルを紹介したが
こいつもいつ頃手に入れたのか忘れてしまった
たぶん、1990年代の中ごろだったかな

1990年代の米国のサープラス・ショップには
色んな航空機のマニュアル(もちろん実物だが分厚い辞書のよう)が出回っていた
その中にあっても、射出座席のマニュアルは
当時では珍しいこともあり、つい手を出してまった
(まだFAXでの注文の時代でポチッじゃないですぜ)

  そのマニュアルは
 
  マーチンベーカー  Mk-J5D のもの
 マーチンベーカー社は英国の射出座席を製造する老舗メーカー
 多くの西側航空機に射出座席を提供している

 とは書いたが、 射出座席 って何? という方の為に
 一応 ウィキペディア へのリンク を貼っておきます

 前回の 編隊コレクション
 OV-1 モホーク の操縦桿を紹介したが

 (画像はネット上から拾ってきたものです)
 そのモホークのコックピットに
 並列に2座席 鎮座する射出座席が Mk-J5D
 (左画像の座席は、たぶん Mk-5D でJ5Dとはヘッドレスト部が若干違う)

ローデンあたりの 1/48 OV-1D モホーク を作っている方がいたら参考に
 この Mk-J5D 座席にはショルダーハーネスはあっても
 上の画像のようにラップベルトは座席にはついていないんだ
 搭乗員が装着するハーネスにその部分がついている
 白と青のコードのようなモノは、足のレッグガーターに取り付け
 脱出時にラダーペダルから足を強制的にシートに拘束し、切断事故を防ぐもの



 (以下の画像は全て Mk-J5D マニュアルより抜粋)

1990年代の米国のショップでは
ファントムの退役にともない
大量の射出座席もスクラップ化され
それが業者に出回り、バラバラなパーツとして
マニア向けにも販売されていた



もちろん完全な形での射出座席販売もあり
(ロケットチューブ内の火薬や
  パラシュート、サバイバルキットは抜かれていた)
F-4ファントムに装備されていた Mk.7 はもちろん
F-15 や F-14、A-4、A-6、A-7、B-52、F-102 等の
射出座席が販売されているのを
送られてきたカタログで確認したこともある
 (ネットが広がる直前? の話し)

それは、今では考えられないほどの
超低価格(マニアにとっては)で販売されていた
ファントムのMk7でも日本円で20万円ほど~
ただし、ネックは配送手段
米国内でも当然トラックでの貨物扱い
重量も相当なので、海外からの注文では二の足をふんでしまう





というわけで、マニュアル程度の購入が無難なところ~ と
自分で自分に言い訳しながらも

いつかファントムの座席の部品を買い集め
自前で射出座席を組み上げられたら~
その日の為に、今のうちにマニュアルで下調べ 
なんていう下心も若干あったけど・・・
(今なら絶対に無理だと言える、買わなくて良かったよ)







今でも、海外のサープラス・ショップでマニュアルは手に入るが
ほとんどはCDやDVDにコピーしたモノが多い

今回紹介した Mk-J5D のマニュアル
今では無料でネット上にPDFが転がっているとはなぁ
 ~なんて時代だよ(笑

コレクションの一つとして仕入れた今回の マニュアルだったが
気がついてみると~
 モホークの操縦桿
 モホーク専用のパイロットハーネスとサバイバルベスト(後日紹介するかも)
 そしてこの射出座席マニュアル

モホークが特別好きというわけではない
OV-10 ブロンコ のほうが好き)

狙って購入したわけでもなかったが
何故か自然と OV-1 モホーク関連が、手元に集まってきていた
後から考えると不思議な 縁? と思えたが

まさかこの射出座席マニュアルが
参考になる日がやってくるなんて、当時は考えもしなかった(爆
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モホーク って知ってますか?

2021年01月28日 | 編隊コレクション
編隊コレクションの紹介も
ブツが残り少なくなってきたので先が見えてきました

今回は操縦桿ですが、これもグリップとしては最後の紹介になります


  
  この操縦桿を装備する機種は、マニア以外にはマイナーだろう OV-1 モホーク

「モホーク(Mohawk)」と聞いても、米国の先住民名と知ってはいても
飛行機の名前としては浮かばない方が多いのでは

 OV-1 を自前の模型で紹介、こんなトンボみたいな姿の機体です



 模型はいつごろ作ったのか忘れたが 
 ハセガワの 1/72 OV-1B です
 このキット、一番目立つキャノピーは幾つモノ透明パーツを組み合わせ接着する難物で
 段差等をなくすのに苦労した記憶

OV-1 モホーク はアメリカ陸軍のターボ・エンジン双発 偵察機ですが
特徴的な容姿にマニアにはファンも多い機体
1996年には米軍からは退役したが
民間に払い下げられた機体はファンの手に渡り、今も米国内で飛んでいるようです

また半島の偵察用に1990年頃 配備された機体は
日本国内の米軍基地でも目撃、さらにオープンハウスなどで展示されたこともありました

 1991年の湾岸戦争から先日の14日で30周年だとか 
 この OV-1 も作戦に送られ、最前線の内側から
 側方偵察システム等を酷使し情報収集した影の立役者だったそう

 ベトナム戦争を皮切りに、東西冷戦、朝鮮半島で活躍した機体の最後の実戦任務になった湾岸戦争
 先のOV-1のリンク先には、その時のミッションの様子も書かれ
 戦争最終日? の2月28日に燃料不足の機を捨てイジェクト(緊急射出脱出)したという記述も
 
 その時のパイロット、バランディ准尉 は背中や顔を負傷したようだが
 1994年2月号の航空ファン誌には、退役間近いOV-1Dを操縦する元気な姿が載っていた



いつもに増して前座が長くなりましたが~

さて肝心の OV-1 の操縦桿
コックピットはサイドバイサイド(並列型)の2人乗り
左席がパイロット、右が偵察員席になります

操縦桿はパイロット席のみに装備され、スロットルが右側にあるので
たぶん左手でグリップを握ることがメインになるのだろう
コックピット画像を検索すると左向きにオフセットされた操縦桿が見える

戦闘機の操縦桿と比べると、ハット(上部の)ボタン等は少なく
目立つのは3個のボタンのみ

左側には 「STORES」と書かれた赤いボタン

 翼下のハードポイントに吊り下げたモノのスイッチになるのかな

真ん中の大き目のグレー色のボタンは上下のみに動き
 上に押し上げれば、通信用に
 下に押し下げれば、隣席とのコミュニケーション用マイクスイッチ

右側のグレー色のボタンは「PULUSE CAMERA」と書かれている



           操縦桿の左側面と、手前側(パイロット側)


           操縦桿の裏側(機首側)と右側面です

裏側にはトリガー風のボタンと、下部にも赤いボタンがある
トリガーは動くが引っかかりもなくスイッチとしては機能ナシの感じ
下部にある赤いボタンは、周囲に何も書かれてないが
OV-1D のマニュアルを見るとオートパイロットのリセット・スイッチのようだ


グリップのトップ右側に入っている文字は製造会社かな?


と思い「MASON(メイソン)」で検索したが出てこない・・・
それに「control grip」の文字を加えてみたら~ 出ました! Mason Controls

色んな航空機のグリップだけではなく、軍用車両や艦艇のグリップも製造している会社なんだ
以前に「編隊コレクション」で紹介した、米軍機等でメジャーな「B8グリップ」も製造したとあったが
自前のコレクションに3つある「B8」には「MASON]」の刻印は確認できなかった



最後に、左手でブツを握ってみました
生卵を握るように、そっと包み込むようにだぜ(笑
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最後のヘルメット紹介です

2020年08月25日 | 編隊コレクション
ブログのカテゴリー「編隊コレクション」の中で
今までに幾つか紹介してきたパイロットヘルメットですが

 これが最後のコレクションしているヘルメット

前回のヘルメット紹介が 2016年9月、朝鮮戦争時代の米海軍 H型を上げたので
同年代の米空軍型 P-4 を紹介してパイロットヘルメットの〆とします



朝鮮戦争から本格的に使われ始めた米軍のパイロットヘルメット
それまでの布製、皮製の飛行帽からハードシェルのヘルメットに変わった

幾つかの試行錯誤的な形態を経て
大戦から続くそれまでのゴーグルではなく、バイザーが固定装備されたヘルメットが P-4B
 (P-4A はバイザーはなく、ハードシェルにゴーグルだった)





共産圏のパイロットが、ベトナム戦争の途中までは皮製飛行帽を使っていたのを考えると
かなり早い時機にパイロットの標準装備となったようだ


 私のコレクションしている P-4B
 実はこのヘルメットがこの姿になるまでには
 かなりの手間と時間と、経費がかかりました

 最初にこの形のヘルメットを手に入れた時は
 ヘルメットのシェルとバイザーのみの中身カラッポ状態だった
 それにバイザーには大きな深い傷や多数の小キズが入っていた

 そこはプラモで鍛えた磨き術で(笑
 鉄ヤスリから耐水ペーパー、コンパウンドを酷使し
 見かけの傷はある程度消えたが、バイザー越しの景色は歪んでしまった


 何年か過ぎて、米国のショップからデッドストックだった
 新品のバイザーのみを仕入れることができた
 (サイズによってバイザーの曲線が違うので注意が必要だが)
 そのバイザー全体は、プラモの 旧レベル(グンゼ)の水色したマスキング液に似たもので
 コーティングされており、ゴツゴツ状態の表面だった

 プラモのマスキング液を剥がすドキドキ感と同じ感覚でコーティングを剥がせば
 綺麗な輝きが現れた時は笑顔になれたよ(爆
 (全ての画像にあるバイザーは、映り込みをボケ処理してます)


酸素マスクは MS22001 、当時の米空海軍の定番酸素マスク


 さらに何年かして、酸素マスクのリテンション金具や
 インナーのヘッドサスペンションを手に入れることができた
 (今では米国のショップでも、こういったパーツを見かけなくなってしまった)


 しかしイヤホーンにあたる「ヘッドセット部」や、その電装やコネクター部は欠落したままで
 仕方なく市販の安いヘッドフォンを分解して取り付け、雰囲気づくりをしていた

 
 その参考にしたのは下画像の
 1983年の 岐阜国際航空宇宙ショー で撮った
 三菱製のマーキング入り、空自の P-4 ヘルメットでした



バイザーノブは硬いゴム製? 、それを摘まんで降ろせば
レール下にある四角い穴にノブ下の突起部が入り固定される単純な構造

 真上からバイザーガイドレールを撮ってみました


上げるときはノブを手前に少し引っ張ればバネの力で上に跳ね上がる
ヘルメットを被りながら、この動作をすると
バイザーが上がった時にけっこう大きな音と振動、さらに衝撃も

上に上げたバイザーのストッパーには遊び巾があるので
首を前後に動かしたり、Gのかかり具合によってはカタカタ煩かったかも

 その為かわからないが、当時の写真を見ると
 バイザーを下げたPさんがほとんどだわ(笑


何年かして、電装周りはマトモだが、バイザーやヘッドサスペンションが欠落している
シェルのみの P-4 を、米国のショップでみつけた

そいつに今までのパーツを移植し、ペイントを終えてこの姿に落ち着いた


左の黄色い囲みの中が、酸素マスク等からのマイクコネクター部
皮製なのは時代だとは思うが、上手く整形できるものだ

右の囲みはマイクとヘッドセットのコードがまとめられ外部コネクターへ


 まぁ、サープラス ショップは大抵こうやって
 軍から廃棄の為に一部を故意に破壊されたりしているヘルメットを幾つか使い
 ひとつのヘルメットとして蘇らせ販売している

 でもご時勢か、綺麗に再生していた英国や米国ショップはいつのまにか閉店してしまった
 いまでも元気に営業してるのは欧米でも数軒のみになっている
 再生はご自分でどうぞ~ 的に、ガラクタみたいなヘルメットを販売している店もある



ヘッドセットは伸び縮みする薄いゴム?  布?でシェルに付けられている


この P-4 型は航空自衛隊でも創設時代から使われてきたヘルメット
国内でもライセンス生産され P-4J (Japan) の呼称で普及
酸素マスクのT型リテンションに合わせ、受け金具が付いたり
後にはバイザー部にカバーが付いた派生型までも登場する

自分がマニアとして歩み始めた頃は、こいつが現役のヘルメットだった
当時新鋭のファントムや マルヨンのPさんも P-4J を纏っていた
パイロットヘルメットと言ったら、一番最初に浮かぶのがこの P-4
そう、昔から憧れのヘルメットだった






そういえば7月末、自衛隊で不要になった装備品の一部を公的オークションにかけたけど
若い頃なら、ウィルス感染のリスクがあっても
「なんとしても出席したい! 絶対に手に入れたい!」と思ったろうが
今ではそんな ズク はないし原資もない(笑

しかし、あんな高値になるとは思わなかった
パイロットヘルメットのセットが 66万円とはな
30万円くらいにはなると予想してたが・・・

興味の無い方からみれば金額に腰を抜かしそうだが
工芸品や芸術品も興味が無ければただのモノ
今回は不要の廃棄品でも、マニアには饒舌品

次回はファントムの機首部(コックピット後ろまで)丸ごと、あたりも出したら売れるかも
欧米では結構出ているんだがな~ 買えないけど(笑

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今回も~ 編隊コレクションで

2020年05月15日 | 編隊コレクション
前回に続き、サバイバルラジオの紹介

今回は1980年代から使われ続けている海軍が開発したラジオ AN/PRO-90
米海軍が開発、防水性能も向上し米全軍で使用されているレスキュー機材
  


アンテナはフレキシブルになりサバイバルベストから取り出せば
元気にピン立ち(笑)する仕組み



アンテナを外すことも可能だが、コネクターは市販アンテナ等とはオスとメスが逆
米国ではコレが普通? なのかな


アンテナの先は更に三段伸ばすことができます
米軍のレスキューマニュアルに載ってたPRC-90のオペレーティング方法を見たことがあるが
アンテナの先をレスキュー機に向けない事と(このへんは無線に詳しい方ならご存知の事)
トーク例も載っていた



上画像(左)と下部(右) です

上部にはアンテナコネクタ部と、イヤホーン接点、モールス信号用ボタンが並ぶ

下部の大きめな丸いモノは、バッテリー収納部の蓋でネジ式に開閉
ぶら下がっているのは、イヤホーンケースが付いたストラップ



正面画像(左画像)と右側面(右画像)です


正面には上から、スピーカーと左下にボリュームスイッチ
その右にはチャンネル表示があり、側面のロータリースイッチで変更できる
チャンネルは 243.0MHZのT(ビーコン)とCW(モールス)/ バックアップ ボイス

ボイスの 282.8MHz だけは、真ん中の矢印ボタンを押しながら
ロータリースイッチを回さないと変更できない
戻すときはそのまま回る
一番下の TALK はマイク用のスピーカー部

右側面(右画像)は
右手でオペレートすることを考えたのか、右手の親指がくる位置にトークボタンが
その下には周波数チャンネルセレクターのロータリースイッチ




左側面(右画像)は~ なにもナシ

裏(左画像)にはインストラクションが貼られている





イヤホーンを取り付けた画像です
パイロットヘルメットを被ったままでも、メットのコミュニケーションと
接続できるコネクターが付属するイヤホーンも存在した


 
 このラジオのバッテリーは長持ちしたのですが
 放置プレーの果てに腐食してしまい
 取り出すのに難儀して、結局バッテリーを破壊しなければだった
 何層ものボタン型の電池を積層し高電圧を確保してある
 

 バッテリーの電圧は14.0V で、約2.5 inch の長さ
 新品の姿は、やはりネットから拾ったもの
 


パイロットのサバイバルベストにはこんな形で収納されている

画像は海軍の SV-2 サバイバルベスト

黄色の帯は、脱出時に絡まったりしたパラシュートの紐を切断するための
シュラウドカッター の取り出しストラップ
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ネタ枯れ時の助け舟は~ 

2020年04月20日 | 編隊コレクション
だいぶ久しぶりの「編隊コレクション」です

飛行機ネタが諸般の事情で少ないので、こんな時の為に残しておいたコレクション ネタを


今回は米軍のサバイバル・ラジオを紹介

レスキュー時のみに使われるよう特化した機材

先ず紹介するのは、ベトナム戦争の頃に使われていた AN/URC-64
 
1960年代中頃から1980年代のあたま辺りまで使用されていたもの



アンテナを伸ばすとスイッチが入る仕様になっている
一見、怪我等をしていても簡単に使える~ と思えるが
これが災いして、接触不良により使えない事もあり
予備としてもう一台を装備していたパイロットもあったとか


とはいっても決して小さくもなく嵩張るのだが
自分の命の助け舟となる装備、疎かにはできなかったのだろう


昔(1988年)の映画、BAT 21 という、ジーン・ハックマン主演の映画があった
内容は 1972年にベトナムで実際に起きた撃墜 救出劇の映画化
映画内でのサバイバル・ラジオは、1980年代以降に配備された AN/PRC-90 が登場する
実際には、この AN/URC-64 が救出劇の準主役だったハズで

 自分は初めてこの映画を見た時に
 「PRC-90」が登場したとたん、見る気を失って退散してしまった
 わずらわしいヤツでした・・・(笑



上部から見ていこう

アンテナ部とバッテリーテスト ボタン
ラジオは防水ということでスイッチ類はゴムラバーで覆われている
ただアンテナ部からは浸水しそうな雰囲気

 
 画像は上がラジオの上部
 下画像が 下部です
 
 下部左に黒く見えるモノはバッテリーの頭で
 ギザギザがあるのはバッテリー押さえ
 その右にイヤホーンの装着接点が目立つ

 バッテリーは腐食してしまったので廃棄してしまったが
 頭部のみ切り離して保存したもの
 
バッテーリー収納部のアップです

右の画像、収納部の底に2つの接点が見えるのがおわかりだろうか

 ちなみにバッテリーは13.5Vと中途半端な電圧で長さが約 4inch
 
 ネットで拾ったバッテリー画像、右端がラジオから飛び出てるロック部分



正面には3つのロータリースイッチが縦に並んでいる
一番上がボリューム

次が通信モード選択スイッチで
V のボイス、T はビーコン
CW はコード・ワード(モールス信号)

ビーコンは「ウィ~ン、ウィ~ン」と軽い音も鳴ってしまうようだ
このURC-64 にはガードが付けられており(黄色 丸囲み)
CWモードにはスイッチが回らないよう制限されている
これは訓練に使われた機材だった為、との記述を見た記憶もある

その下にはラジオの周波数が選べるロータリー・スイッチ
A(アルファ)  243.0Mhz
B(ブラボー) 247.3MHz
C (チヤーリー)248.2MHz
D (デルタ)  282.8MHz

使用する順序が決まっていて、Aの国際救難周波数から
コンタクトできたらすぐにDに切り替えAを空けて他の要救者へ

ただしAチャンネルへは、ロータリーチャンネル間に飛び出ている
REL(リロケーション)ボタンを押せば一発で戻ることができる
B、C は予備のチャンネル

ただデジタル無線機ではないので、周波数を合わせれば誰でも聞ける
(いまでも緊急周波数はデジタル化はしない)
ということは敵も同様ということで
ベトナム戦時中はラジオを拾った敵が、あるいは負傷した捕虜を脅して
無線を使用して救助隊をおびき寄せ攻撃~ も実際にあり
(米軍は一人のパイロットを救出する為に全軍が対応し、志気を高めている)

今のオレオレ詐欺対応と同じで、事前にパイロット等個人の
確認暗号(例えば好きな車とか)を決めていたそうだ

ラジオの表面にはインストラクションが貼られており
見ながら使用することも可能になっている
(緊急時のパニックによる物忘れ等に対応)


左側面には、左手で持つと ちょうど親指がくる位置にトークボタンがくる
右側面にも、インストが貼られている



裏面には動作確認テストのチェックリストが



自分のコレクションにはイヤホーンが欠落していたが
もう一つコレクションしている AN/PRC-90 に装備されているイヤホーンが接続可能

AN/PRC-90 については次の機会に紹介します
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