股間の解放記

普通の社会人PEKOの、日々思うことをつづっていきます。

永い言い訳

2017年05月04日 01時07分56秒 | 映画評論ナ行
製作年:2016年
製作国:日本
日本公開:2016年10月14日
監督:西川美和
出演:本木雅弘,竹原ピストル,藤田健心,白鳥玉季,堀内敬子,池松壮亮,黒木華,深津絵里
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人気小説家の津村啓こと衣笠幸夫の妻で美容院を経営している夏子は、バスの事故によりこの世を去ってしまう。しかし夫婦には愛情はなく、幸夫は悲しむことができない。そんなある日、幸夫は夏子の親友で旅行中の事故で共に命を落としたゆきの夫・大宮陽一に会う。その後幸夫は、大宮の家に通い、幼い子供たちの面倒を見ることになる。
『ディア・ドクター』などの西川美和が、直木賞候補となった自らの小説を映画化。『おくりびと』などの本木雅弘を主演に迎え、交通事故で妻が他界したものの悲しみを表せない小説家が、同じ事故で命を落とした妻の親友の遺族と交流を深める様子を映す。共演は、『悪人』などの深津絵里とミュージシャン兼俳優の竹原ピストル。繊細で鋭い心理描写に定評のある西川監督によるストーリー展開に注目。

交通事故で妻を失った男と、同じ事故で命を落とした妻の親友の遺族との交流を描いた本作。大切な人を失うこと。受け入れなければならない現実と、受け入れたくない現実の狭間で悩む夫や子供たちと姿が何とも言えない切なさを感じました。幸夫の気持ち、陽一の気持ち、妻の気持ち、子供の気持ち、それぞれの気持ちに共感できるから、これがまた切ないのです。自己中な男・幸夫は他人を愛せないくせに、他人からは愛されたい思っている自分勝手な奴。そんな幸夫も少しだけ人間らしい感情が芽生えたように見えました。言い訳ばかりして生きてきた人間は、素直になれるスタートラインにやっと立てたのだろう。男の自分から見ると「あぁ、そういうのちょっと共感する…」と幸夫の気持ちも分からなくもないのね。男って単純で馬鹿だから(笑)本木雅弘の演技、そして西川監督の手腕が光った作品だと思います。

この作品の評価・・・・★★★★★★★☆☆☆(満点は★10)

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