パピとママ映画のblog

最新劇場公開映画の鑑賞のレビューを中心に、DVD、WOWOWの映画の感想などネタバレ有りで記録しています。

神様はバリにいる ★★★

2015年03月26日 | アクション映画ーカ行
ハウツー本「出稼げば大富豪」をベースに、バリ島に暮らす日本人大富豪が独自の人生哲学で周囲の人々の人生を変えていくさまを描いた人情コメディー。『デトロイト・メタル・シティ』などの李闘士男監督がメガホンを取り、怪しい雰囲気漂う風貌でありながら周囲からの信望の厚い男を堤真一が怪演する。共演には『そして父になる』などの尾野真千子、『幕末高校生』などの玉木宏、初めて本格的な演技に挑戦するミュージシャンのナオト・インティライミらがそろう。
あらすじ:婚活ビジネスが失敗に終わり借金を抱えた祥子(尾野真千子)は、訪れたバリ島で日本人の金持ちであるアニキ(堤真一)と知り合う。何となく怪しい雰囲気を持つアニキだったが、現地の人々からは厚い信頼を寄せられていた。祥子は再起を図るためアニキのもとで金持ちになるための人生哲学を学ぼうとするが、あまりに型破りな教えに疑念を抱くようになり……。

<感想>人生は縁がすべて、と言うのは年を重ねるごとに痛感しているのだが、まさにこの縁の大切さをバリの大富豪に学ぶことで、成長していく崖っぷちのアラサー女子の物語は、元気の出るビジネス本、人生の指南書といった感じで中々もって面白かった。

ヒロインの尾野真千子扮する祥子のように、キャリア志向でなくとも、特に自称こじらせ女子の方には、一見の価値ありだと思います。しかし、800万円の借金を放り出して、バリ島まで逃亡してくるとは、何とも今時の自己ちゅうの女だ。

自己破産手続きをして、自分のこれからをやり直すためのバリ島旅行ならともかく、冒頭で岬から身を投げて自殺しようとしたところを助けてくれた眼科医の玉木宏が爽やかイケメンでかっこいい。ちょくちょくと出てくるが、バリ島に旅行にきたのに出会ったアニキを尊敬してボランティアで眼科医をしているのだ。筋肉美がムキムキで玉木さん見直しました。

とにもかくも、大富豪の堤真一演じるヤクザまがいのアニキのクレイジーさにには、前に観た「土竜の唄」のパピヨンというヤクザと似ている気がしました。破天荒で人が良くて、人並み以上に朝から晩まで働き、疲れたら白目をむいてドサっと失神するように昏睡するというのがアニキの流儀。

しかし、お金が有り余るほどあっても、その金を貧乏人たちに分け与えて、子供たちに無料の幼稚園を建築してあげるというのだ。ですが、国の建築認可が降りず工事は滞る一方で先に進まないのだ。地元の人の働き口を、自分のホテルや雑貨屋とかで働かせて賃金を払い、それでも中にはアニキを騙す人もいるのに、信じて疑わない人の良さ、今時珍しく天然ボケのキャラの男だ。
もっとも、堤さんと真千子ちゃんの凸凹コンビの相性は抜群で、話がたわいなく、キャラはいかがわしいものの、語り口で魅せているの。堤さんの演じるアニキの、どこか胡散臭く感じられる人物像も、もしかしたらこういう人間がいるのかもしれない、なんて思ったのですがね。まぁ、人生哲学がまさにこれで、うんうんと頷きながら見ていたけれど、企画の趣旨がね、どうでもいい喜劇の映画だなぁと。ウンチクを並べる有難い言葉も、むしろ、このコンビでもっと教訓ゼロ%の物語を作り上げて欲しかったですね。

日本から借金取りが追いかけてきたのかと思ったら、なんと祥子に一目惚れした男がストーカーまがいの男で、しつこいの何の祥子に付きまとうのだ。でも、アニキが仲裁に入ってその男もバリ島に居ついてしまう。結局はバリ島の女と結婚することになる。
それでも、バリ島は観光旅行に行ったことないので、寺院や海など綺麗な景色や尾野真千子がケバイ化粧で踊るバリ舞踊がよかったですよね。
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