パピとママ映画のblog

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ナイトメア・アリー★★★★

2022年06月19日 | アクション映画ーナ行

         

「シェイプ・オブ・ウォーター」でアカデミー賞の作品賞ほか4部門を受賞したギレルモ・デル・トロ監督が、ブラッドリー・クーパーはじめ豪華キャストを迎えて送り出すサスペンススリラー。過去にも映画化されたことのある、1946年に出版された名作ノワール小説「ナイトメア・アリー 悪夢小路」を原作に、野心にあふれ、ショービジネス界で成功した男が、思いがけないところから人生を狂わせていく様を描く。

あらすじ:ショービジネスでの成功を夢みる野心にあふれた青年スタンは、人間か獣か正体不明な生き物を出し物にする怪しげなカーニバルの一座とめぐり合う。そこで読心術の技を学んだスタンは、人をひきつける天性の才能とカリスマ性を武器に、トップの興行師となる。しかし、その先には思いがけない闇が待ち受けていた。スタン役を「アリー スター誕生」「アメリカン・スナイパー」などで4度のアカデミー賞ノミネートを誇るブラッドリー・クーパーが務め、2度のアカデミー賞受賞歴をもつケイト・ブランシェットほか、トニ・コレット、ウィレム・デフォー、ルーニー・マーラらが共演した。2022・第94回アカデミー賞では作品賞に加え撮影、美術、衣装デザインの計4部門にノミネート。

<感想>映画の時代が1939年。第一次世界大戦直後だということが重要ですね。というのは復員した男たちの多くが薬物中毒者が多かったということだろう。中毒者の中には、薬物のために生きた動物を食らう人間もいたそうです。それに、この見世物小屋はかなりキワドイ興行をしていたようだった。この小屋での出し物はかなりきわどい興行をしていて、多くの州で違法でしたが、小規模な一座ではそれでも見せていました。人目をはばかりながら、捕まるまで掛け続けていました。座長のウィレム・デフォーが体現したのは、このようないかがわしい見世物です。

ここでは逃亡中の犯罪者や、過去を捨てたい人たちも多くいます。だからこそ一致団結してここでは秘密を守られているのです。カーニバルのセットは、雨風にさらされる頑丈で大きなテントが張られ、吹き飛ばされないように杭を打っています。ショービジネス界の華やかな光と、甘美な闇心を狂わせる怪しくも華麗な迷宮が、観る者を究極のファンタジー・ロマンスの世界へと誘うのです。

主人公のショービジネスでの成功を夢見る、野心あふれる青年スタン(ブラッドリー・クーパー)が辿り着いたのは、人間か獣か招待不明な生き物を出し物にする、怪しげなカーニバルの一座。そこで読唇術の技を身につけたスタンは、人々を惹きつける才能と天性のカリスマ性を武器に、トップのショーマンとなるが、その先には想像もつかない闇が待ち受けていた。

しかし、スタンの人生を左右する謎めいた精神科医のリリス(ケイト・ブランシェット)が、スタンとモリーの読唇術ショーに現れて、彼らのトリックを破ろうとするが失敗する。だが、それでも尚スタンに近づき、彼の才能を買って儲け話を持ちかけるのです。彼のその後の人生が狂い始めるのだった。

スタンに一目惚れをしたモリー(ルーニー・マーラ)は、全身に強力な電気を流すショーを担当する。モリーは、客席で待機をしてスタンの読唇術をよみ、客から仕入れた素性などをスタンに教える役目。彼と駆け落ちをする。

カーニバルのマネージャーにはウィレム・デフォーが、それに常連さんのロン・パールマンが筋骨隆々の巨体をいかし「地球で一番強い男」のショーを担当する。それにお気にいりのダグ・ジョーンズ、トニ・コレット、デヴィット・ストラザーンなどオスカー常連の名優を始め、デル・トロ作品にはかかせないリチャード・ジェンキンス、メアリー・スティーンバージェン。

物語がスタンのブラッドリー・クーパーと、精神科医のケイト・ブランシェットと一緒に、金持ちの客を相手に客の心を読み解き、死んだ夫や子供をこの世に迎え入れるという、何ともイカサマ詐欺師のようなオチには、観ていてこれはマズイことになりそうだと分かってしまった。

結局は失敗に終わり、スタンの化けの皮が剝ぎ取られ危うく殺されところだった。最後には、始めと同じような姿に戻り、悔い改めることとなる。

 

 

デル・トロが創り上げた、世界で最も美しく最も魅惑的な悪夢の小路へと誘われ、そこで我々を待ち受けるのは、過去、未来にわたって唯一無二の映像体験、いやはや何時までも余韻に浸っていたい。現実の世界に引き戻されるまで。

 

 

 

 

 

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