管理社会となった近未来で男女の違法となる恋愛を描いたSFラヴ・ストーリー。監督は「イン・ディス・ワールド」のマイケル・ウィンターボトム。脚本は「24アワー・パーティ・ピープル」のフランク・コトレル・ボイス。出演は「モーヴァン」「イン・アメリカ 三つの小さな願いごと」のサマンサ・モートン、「ミスティック・リバー」「ショーシャンクの空に」のティム・ロビンス、「ぼくの国、パパの国」のオム・プリ、「恋ごころ」のジャンヌ・バリバールほか。
あらすじ:環境破壊の進む近未来。徹底した管理社会となった世界は、様々な安全が保証される都市部と、果てしない砂漠が続く無法地帯を厳格に区別している。上海で、パペルと呼ばれる滞在許可証を審査・発行するスフィンクス社に勤めるマリア・ゴンザレス(サマンサ・モートン)は、26回目の誕生日を迎えようとしていた。
その頃、シアトルから違法パペルの調査員ウィリアム・ゲルド(ティム・ロビンス)がやってくる。彼はその犯人がマリアだと知るが、彼女に心惹かれたため、マリアをかばって管理者に虚偽の報告をする。
その夜、ウィリアムと食事に出かけたマリアは、動物学者デミアン(デイヴィッド・ファーム)に違法パペルを手渡す現場を彼にわざと目撃させる。マリアは法を犯してまで都市を飛び出し、自分の道を歩もうとする人々に共感して違法パペルを進呈してきたのだ。ウィリアムにとってそれは驚きであり、その日の早朝、彼はマリアと肉体関係を持つ。
そしてシアトルの家庭に戻ったばかりのウィリアムに、再び上海行きの命令が下される。スフィンクス社から再び違法パペルが発行されたのだ。デミアンは滞在先のインドで病死。マリアは市外にあるクリニックに移送され、法規46の違反により、記憶をすべて消されていた。
ウィリアムは衝撃と混乱のあまり、逃げ出そうと空港に向かう。しかしパペルの期限が切れていたため、出国拒否。ウィリアムはマリアに違法パペルの偽造を頼み、2人は外の世界へと旅立つ。再び愛し合う2人だったが、交通事故を起こし、ウィリアムはマリアとの記憶を消されて家族のもとに帰される。一方、マリアはそのまま無法地帯に追放されるのだった。(作品資料より)
<感想>だいぶ前に借りて来たもので、SFもの大好きでレンタルしてきたのはいいけれど、見てつまらなかったというラブストリーでした。人間の行動範囲が制約されている近未来都市を、現在の上海に見立てているも素敵な景観です。都市間の通行はバベルと呼ばれるパスポートを持つ人間にしか許されない。こう見て見ると「ガタカ」のような内容と似ている気もする。近未来都市の上海での、マリアとウィリアムとの刹那的で永遠の恋を描いた、マイケル・ウィンターボトム監督初挑戦のSFラブストーリーである。
記憶を消されても、再び惹かれ合ってしまう男と女の姿が描かれ、映画はマリアの独白に始まり、独白に終わる。そうこの映画全編がマリアの消されたはずの愛の記憶だったと気付いた瞬間に切なさが込み上げてきます。
互いが何者であるか知りながら運命的な恋に落ちる二人。しかしそれは極秘条例「CODE46」に反する行為であり、マリアはウィリアムの記憶を消されてしまう。
マリアという名前も象徴的ですね。お二人のどっぷりと浸かった愛の世界が、映像で艶めかしく映し出され、個人の自由も制限されている世界で、恋愛も、出産も適合か不適合なのかが求められるのに、この二人には何か惹き合う力が存在しているのでしょう。それは同じ遺伝子を持っているということで、SF的な要素も取り入れて良かったのですが、やはりラストが自分を忘れてしまったであろう男を、思い続ける彼女の想いが切ないですよね。
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あらすじ:環境破壊の進む近未来。徹底した管理社会となった世界は、様々な安全が保証される都市部と、果てしない砂漠が続く無法地帯を厳格に区別している。上海で、パペルと呼ばれる滞在許可証を審査・発行するスフィンクス社に勤めるマリア・ゴンザレス(サマンサ・モートン)は、26回目の誕生日を迎えようとしていた。
その頃、シアトルから違法パペルの調査員ウィリアム・ゲルド(ティム・ロビンス)がやってくる。彼はその犯人がマリアだと知るが、彼女に心惹かれたため、マリアをかばって管理者に虚偽の報告をする。
その夜、ウィリアムと食事に出かけたマリアは、動物学者デミアン(デイヴィッド・ファーム)に違法パペルを手渡す現場を彼にわざと目撃させる。マリアは法を犯してまで都市を飛び出し、自分の道を歩もうとする人々に共感して違法パペルを進呈してきたのだ。ウィリアムにとってそれは驚きであり、その日の早朝、彼はマリアと肉体関係を持つ。
そしてシアトルの家庭に戻ったばかりのウィリアムに、再び上海行きの命令が下される。スフィンクス社から再び違法パペルが発行されたのだ。デミアンは滞在先のインドで病死。マリアは市外にあるクリニックに移送され、法規46の違反により、記憶をすべて消されていた。
ウィリアムは衝撃と混乱のあまり、逃げ出そうと空港に向かう。しかしパペルの期限が切れていたため、出国拒否。ウィリアムはマリアに違法パペルの偽造を頼み、2人は外の世界へと旅立つ。再び愛し合う2人だったが、交通事故を起こし、ウィリアムはマリアとの記憶を消されて家族のもとに帰される。一方、マリアはそのまま無法地帯に追放されるのだった。(作品資料より)
<感想>だいぶ前に借りて来たもので、SFもの大好きでレンタルしてきたのはいいけれど、見てつまらなかったというラブストリーでした。人間の行動範囲が制約されている近未来都市を、現在の上海に見立てているも素敵な景観です。都市間の通行はバベルと呼ばれるパスポートを持つ人間にしか許されない。こう見て見ると「ガタカ」のような内容と似ている気もする。近未来都市の上海での、マリアとウィリアムとの刹那的で永遠の恋を描いた、マイケル・ウィンターボトム監督初挑戦のSFラブストーリーである。
記憶を消されても、再び惹かれ合ってしまう男と女の姿が描かれ、映画はマリアの独白に始まり、独白に終わる。そうこの映画全編がマリアの消されたはずの愛の記憶だったと気付いた瞬間に切なさが込み上げてきます。
互いが何者であるか知りながら運命的な恋に落ちる二人。しかしそれは極秘条例「CODE46」に反する行為であり、マリアはウィリアムの記憶を消されてしまう。
マリアという名前も象徴的ですね。お二人のどっぷりと浸かった愛の世界が、映像で艶めかしく映し出され、個人の自由も制限されている世界で、恋愛も、出産も適合か不適合なのかが求められるのに、この二人には何か惹き合う力が存在しているのでしょう。それは同じ遺伝子を持っているということで、SF的な要素も取り入れて良かったのですが、やはりラストが自分を忘れてしまったであろう男を、思い続ける彼女の想いが切ないですよね。
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