パピとママ映画のblog

最新劇場公開映画の鑑賞のレビューを中心に、DVD、WOWOWの映画の感想などネタバレ有りで記録しています。

おとなの恋の測り方★★★

2017年07月03日 | アクション映画ーア行
『アーティスト』などのジャン・デュジャルダン主演のラブストーリー。優しくて知的でハンサムだが、身長が低い男性と出会った女性の恋の行方を追う。メガホンを取るのは、『プチ・ニコラ』『アステリックスの冒険 秘薬を守る戦い』などのローラン・ティラール。『ターニング・タイド 希望の海』などのヴィルジニー・エフィラが共演し、コミカルでハートウォーミングな物語が展開する。

あらすじ:浮気性な夫と離婚して3年が経過したものの、いまだ仕事上のパートナーである彼と衝突を繰り返す弁護士のディアーヌ(ヴィルジニー・エフィラ)。ある日、アレクサンドル(ジャン・デュジャルダン)から彼女がレストランに置き忘れた携帯電話を拾ったという連絡が入る。優しげな声と知的でユーモラスな話し方にディアーヌは、新たな恋を見つけられるかもしれないと期待を抱いて携帯電話を受け取りにいく。だが、アレクサンドルはハンサムだったが自分より身長が低く……。

<感想>「アーティスト」のジャン・デュジャルダンが身長が140cmに満たない男を演じ、逆身長差カップルの恋の行方をユーモラスに描くラブ・コメディ。
フランス女性も相手の男の身長って気になるんですね。やっぱり男って、見た目が一番で、その次が経済的に立派なことと、高学歴かな。それが、もし、チビでハゲでデブの会社社長で、大金持ちってことになれば別ものなのかなぁ。
といっても映画の主人公アレクサンドルは、身長が136センチで、ちょっと極端な設定なのだ。

男女の身長差が最大の見どころで、それが一目でわかる残酷さは映像メディアの腕の見せ所ってことになるのだが、男性のチビ、低身長が伝わってこないのだ。座っても足が床に付かない、椅子に隠れて体が見えないなどの、シチュエイションとしては撮っているが、具体的な身体性としては撮れていない。

演じているジャン・デュジャルダンの本当の身長が180以上なので、実寸を縮めるためにCGから遠近法から、あらゆる工夫がなされていても、自然に見えることがプラスに機能していないのだ。何故ならば、この場合、彼は絶対的に不自然に見えなければならないのだから。

物語は、ウィットの効いた会話メインのロマンチックコメディで、もっとも私の苦手とするタイプの映画なのだが、相手の女性のヴィルジニー・エフィラの地味な美人ぶりにも好感が持てる。離婚した夫と同じ会社で弁護士をしている設定から、未だに夫との距離が縮まってなく、始終妻の行動を監視しているヤキモチやきの男。

妻の今度の相手の男が、著名な建築家にしてジェントルマンで知性とユーモアと優しさに満ち、仕事の面でも成功している「器のデカい」人物なのだ。
そんなチビのアレクサンドルに改めて魅了され、2人の距離は急速に縮まっていく。しかしそんな2人に周囲は好奇の目を向け、ディアーヌもあと一歩が踏み出せずに揺れ始めるのだったが…。

チビで大金持ちときてる。それに、豪邸に住んでいて大きな犬を飼っていて、ご主人様が帰って来ると喜んで飛び掛かるのだ。ご主人様は、小さいから、犬はそれでも容赦しないから下敷きになって苦しそうです。

デートにしても洒落た店を予約して、ダンス・シーンが見どころのひとつで、 イキイキと踊る2人の姿に劣等感なんて吹き飛びます。彼の遊びはスカイダイビング。一緒に住んでいる息子は、身長が高くてハンサムで、父親とも仲がいいのだが、どうやら金の無心でいつもべったりしているみたい。何かというと、父親から金をせびる息子に、すぐに多めに金を渡す甘いパパなのだから。

ところが、ヒロインの母親が娘の相手を見て顔を曇らすのだ。自分は聾唖者のヒモ状態の夫と一緒に暮らしているのに。見た目はそれなりに身長もあるし、いい男だからだと言う母親。
ヒロインが「身長差が皆が心に持っている偏見のメタフォーだ」と言うが、そんな理屈はなくもがな、大いに笑える。最も世の中、高学歴、高収入、イケメンでない、禿げでチビでデブが絶対多数だと思うんだけど、どうするあなただったら。
2017年劇場鑑賞作品・・・149映画(アクション・アドベンチャー) ブログランキング/