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人間失格 太宰治と3人の女たち★★★・5

2019年09月23日 | アクション映画ーナ行

妻子がいるにもかかわらず同時に2人も愛人をつくる破天荒な人生を送りながらも、すべてを作品に昇華させた天才・太宰治の晩年を「さくらん」「ヘルタースケルター」の蜷川実花監督が、太宰と彼を愛する3人の女性との関係を軸に極彩色の映像美で映画化。主演は「信長協奏曲」「銀魂」の小栗旬。3人の女性に宮沢りえ、沢尻エリカ、二階堂ふみ。

あらすじ:複数の女性と浮き名を流し、自殺未遂を繰り返す天才作家の太宰治。その破天荒で自堕落な私生活は文壇から疎まれる一方、ベストセラーを連発してスター作家となる。やがて身重の妻・美知子と2人の子どもがいながら、同時に2人の愛人、作家志望の静子と未亡人の富栄ともただれた関係を続けていく。それでも夫の才能を信じる美知子に叱咤され、自分にしか書けない小説に取りかかる太宰だったが…。

<感想>死ぬほどの恋。ヤバすぎる実話。太宰治は、華奢な体の繊細な文学青年風のイメージでしたので、小栗旬はキャスティングとしてぴったりという印象でした。太宰治を愛している、女性たちの目線で彼を描いているのですから、太宰治は、美形でかっこよくないと説得力がないわけです。監督が蜷川実花さんなのですから、ヴィジュアルにはこだわるでしょう。監督の求める太宰像にピタリとはまったのが小栗旬さんだったのですね。

それに父親も大好きだった俳優の藤原竜也をはじめとして、蜷川実花さんの大好きな美形の俳優である成田凌 、瀬戸康史、千葉雄大などなど、彼女の目に叶った俳優さんたち。

それに、女性陣もやはり監督の蜷川実花さんの目に叶った美しく演技力のある女優さん方、宮沢りえ、沢尻エリカ、二階堂ふみ等を集めているのも特徴ですね。太宰治の作品はどうしても暗くて難しいと考えがちですが、この映画の太宰治像は、明るさと豪快さがあった人なのではと思いました。

小説のネタになる女性との浮気は、小説家はみなさんが経験していることでもありますので。太宰治は金持ちの坊ちゃんだったようで、フランス文学を学んでいるせいもあり、ロマンチックな女性とのロマンスも小説の中にふんだんに描かれており、女性を口説く言葉には、優しいく女性をその気にさせる情熱もあったようですね。

しかし、家に変えれば糟糠の妻・美知子が家を切り盛りして、子供を育て、夫を立てて女房としては最高の奥様だったのではないでしょうか。女と遊び泊まって朝帰りをしても、ちゃんと家には帰って来るし、子供も可愛がるし、お金のことも家計が苦しければ自分が金の工面を何とかしなければと奔走する。そんな妻に甘える太宰治の姿が、やはりお坊ちゃん育ちだからではないかと。

遊び女の静子の日記を題材にした「斜陽」は、ベストセラーとなり社会現象を巻き起こすが、文壇からは内容を批判され、太宰は苦悩し自分にはまともな小説が書けないのかと悩み、“本当の傑作”を書きたいと苦悩する毎日。

そんなある日、未帰還の夫を待つ身の美容師・富栄と知り合った太宰治は、彼女との真っ直ぐな愛にも溺れていく。身体は結核に蝕まれ、酒と女に溺れる自堕落な生活を続ける太宰治を、妻の美知子は忍耐強く支え、やがて彼女の言葉が太宰を「人間失格」執筆へと駆り立てていく。

代表作「斜陽」のきっかけになったのは、1番目の女・静子は貴族の育ちで、彼女とも真剣に愛し、子供を産み、その子供の認知とともに、小説「斜陽」が、自分の日記を基にして書いたと思い、最後には自分の静子という名前を語尾に書くように説得する性格のきつい女である静子。

2番目の女性は富栄という女で、妻や静子にはない気持ちの優しい情熱的な女。一緒に死んで欲しいと言われて、太宰治は自分が結核でもう長くはないことを自覚していたのだろう。それに、文壇からも冷やかな目で見られ、あの後に有名な三島由紀夫に、強い言葉で自分の生き方を非難される。

最後にクレジットされるとおり、これは太宰治の実人生に想いを得たフィクションなのだが、最後の小説「人間失格」を最後の到達点に定めて、自分が今まで生きてきた人生を見つめて、もう命が長くはないと自覚して、最後の女である富栄と一緒に心中しようと決断したのだろう。

さすがにいつもながらの、蜷川実花監督の鮮やかな花、華、豪華絢爛に煌びやかに色彩豊かで彩られる映像に魅せられました。

 

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