パピとママ映画のblog

最新劇場公開映画の鑑賞のレビューを中心に、DVD、WOWOWの映画の感想などネタバレ有りで記録しています。

フォー・ブラザーズ/狼たちの誓い★★★

2016年07月20日 | DVD作品ーな行、は行
母親を殺された4人の兄弟が繰り広げるリベンジ・アクション・エンターテインメント。主演は『Planet of Apes 猿の惑星』のマーク・ウォルバーグ。
監督は『シャフト』『ワイルド・スピードX2』のジョン・シングルトンが、ド派手なガンアクションをスピーディに展開する。ユーモアも盛り込み、爽快な娯楽作に仕上がった全米ナンバーワンムービー。

<感想>いかにも本作は、人種の異なる養子の兄弟4人が陰謀によって殺された養母の復讐に立ち上がるというアクション映画です。ところでこの養母(フィオラ・フラナガンがいい味出してる)、多くの孤児を救った街の良心という設定だが、貸金庫にウッドストックの半券を大事に保管しているような元ヒッピー。つまり彼女は、あの時代の理想=博愛主義の具現者であり、4人の“兄弟”の親密さも、この理想のもとに築かれています。

マーク・ウォールバーグが主演していますが、彼も特別スターというわけでもないし、有名監督による作品というわけでもないです。ストーリーも特別面白いわけでもない。ミステリー仕立てにはなってはいますが、謎解きは話の進行役でしかなく、話は単純です。

義母を何者かに殺された4人の兄弟が、自ら真相究明に乗り出し、復讐に立ち上がるサスペンス・アクションです。主人公たちは決して善人ではない。法を無視して脅迫と暴力で証拠や証言を集め、警察に先駆けて自分たちだけで犯人に復讐しようとする。
でも、彼らなりのモラルがある。彼らなりの正義に基づいて、多少乱暴なやり方であることは承知の上で、母を殺した黒幕に復讐しようとする。彼らの敵は、ただただ暴力で人々を支配し、自分の言いなりにしようとする純粋な悪なのです。このあたりの対比が面白いと思います。頼りにならない警察より早く犯人を探し出し、自らの手で裁く。このあたりは、とにかく悪はぶち殺せという、アメリカ的なモノを感じます。

銃撃戦や雪道のカーチェイスは手に汗握る迫力でしたが、肝心の兄弟愛があんまり描かれていないような気がして 、一番納得がいかないのは兄弟を育ててくれたおばさんが、 自分の為に、敵討ちの為に人を殺す事をどう思うのか?・・・思ってくれるのは嬉しいでしょうが、人を殺す事を許すわけが無い。
フィオラ・フラナガンが、変な風にオバケチックな形で出てくるし、 優しいおばさんなら、「私の為に人殺しなんてしないで」って言うのが普通なんじゃないの。アクションシーンも、迫力あるもので、派手な動きこそないものの、銃撃戦はかなりのできで、それなりにリアルに見せてくれます。
この映画は、兄弟愛を期待して見たんですけど、どっちかっていうとギャング映画が前面に来てしまっているような気がする。 兄弟の愛が描かれるシーンも少ないですし、何より兄弟のジャックが 、大して見せ場も無く、オカマ呼ばわりされた挙句、ラストはあんな感じで終わってしまう・・・。 もうどうしようもないですね。マーク・ウォールバーグが光ってたので良かったけどね。

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