パピとママ映画のblog

最新劇場公開映画の鑑賞のレビューを中心に、DVD、WOWOWの映画の感想などネタバレ有りで記録しています。

PHASE7 フェーズ7 ★・5

2016年08月04日 | DVD作品ーな行、は行
2011年アルゼンチン作品。ウイルス感染の恐怖に狂った人々が殺し合うサバイバルパニックアクション。生存率0%のウィルス!感染の恐怖で狂い殺し合う人々!人類を滅ぼすのはどちらかー?
原題は「PHASE 7」脚本・監督:ニコラス・ゴールドバルト
出演:ダニエル・エンドレール、ジャスミン・スチュアート、イエイヨー・グリジ、フェデリコ・ルッピ、カルロス・ベルメホ、アビアン・バインシュテイン
あらすじ:妊娠7か月の妻と新しいマンションに引っ越してきたココは、まだこれから繰り広げられる惨劇を知る由もなかった。始まりは当局によるマンションの封鎖。原因不明のウィルスが蔓延しているというのだ。その封鎖されたマンションで、精神が追い詰められた住人たちが殺し合いを始めることに―。
そして気がつくと、マンションの中だけでなく、全世界がウィルスに侵されていたのだ!ココは、そして人類は生き延びることができるのか―!?

<感想>劇場未公開作品。本国アルゼンチンで大ヒットを記録し、各国の映画祭でも絶賛だったというのだが、これはB級レベルの感染パニック映画だ。「フェーズ7という同じタイトルでフランス版もあるらしいが、それとも別ものです。何しろ緊迫感がまるでなく、ブラックコメディ部類に入ると思う。DVDのジャケットだけ見ると、いかにもウイルスによるパンデミックなパニック映画だと想像してしまった。
ちなみに「フェーズ6」の続編かと思ったのですが、なんら関係ありませんから。
テレビだけの情報で、WHOの最高危機管理レベル“フェーズ6”を超える緊急事態が勃発と言われてもね、自分達が住んでいるマンションの中だけで展開するお話だとは、低予算のB級映画。
初めにスーパーに買い物に行く主人公夫婦が、たくさんの買いだめをする。まぁ、奥さんのピピが妊娠7カ月だから、1週間分くらい備蓄するのは当たり前でしょう。そこへ後ろにぞろぞろと、大勢の客が買い物に押し掛ける映像が入ってくる。
そしてテレビでのニュース、マンションの住民が外へ集まり政府機関の人が来てこのマンションから出ないように説明される。どうやらこのマンションの住人の中に感染者がいると言うのだ。水も電気もライフラインは大丈夫なのだが、何かあったら救急電話をしてと言いながら、奥さんがいくら掛けても録音の声ばかり。
それからが面白い、とにかく奥さんはのんびりムードで、夫のココは隣の住人のホラシオが防護服にガスマスクを着こんで、ココにも赤い同じ防護服と拳銃を渡す。どうやらマンションの中にいる住人に感染している危険人物がいるらしいのだ。この姿は滑稽だし、アパートの中で住民同士が銃撃戦なんて有り得ないでしょう。
自分たちの階に誰かが来ないようにと、廊下に感電するようにワナの針金を仕掛ける。その針金に引っ掛かるのがおバカなココなのだから、感電死はしないが痺れて動けなくなる様に笑いが込み上げる。それも2度もだよ。
それでも、感染していると思われるサヌット爺さんの部屋へ行くと、この爺さん射撃が上手くてショットガン片手に猛攻撃してくる。ここでかなりの住人が射殺される。その死体を駐車場に一カ所に集めて置いてあるのも、恐怖というよりスプラッタの人形みたいだ。
外へ出る防護服の二人が目にしたのは、荒廃とした街の様子で、車で襲うギャングらしい黒服の男たちがアパートの中へ入り込む。すかさず後を追い殺してしまう。
射撃の名人のサヌット爺さんも自分を守るためだと思うが、ショットガン片手に防護服を着ているホラシオを撃つし、ココも狙われてあわやと言う時に、中国人が助けてくれる。ホラシオの部屋には、幼い娘がいて食糧の備蓄がたくさんあり、それに銃器も完璧に揃っており、いつでもこのような事態にそなえていたわけ。
この作品は、感染者がゾンビのようになって襲ってくるわけでもなく、展開としてはアパート内でドタバタとコンビで喜劇を演じているのが笑える。だが、ラストはいかにも今風な落ちで、外の世界は生きている人間が少ないようで、ホラシオが言っていたが、コルトバへ行けばまだ感染者がいないというのだ。
駐車場から車を出し、ホラシオの娘と中国人家族に妊娠しているピピを乗せてコルトバへと向かう。ガソリン持つのかな?、みんな逃げおうせるのか分からないが、パニック状態なのに笑えるし、とにかく緊迫感もなく、最後は絶望的ではない終わり方で良かった。
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