パピとママ映画のblog

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ヴィジット ★★.5

2015年12月04日 | アクション映画ーア行
『シックス・センス』などで知られるM・ナイト・シャマラン監督が手掛けたスリラー。三つの奇妙な約束事がある祖父母の家にやって来た姉弟が体験する恐怖を描く。『パラノーマル・アクティビティ』シリーズなどのジェイソン・ブラムと『マッド・ナース』などのマーク・ビエンストックが、本作の製作陣にも名を連ねている。約束が破られたら何が起こるのか、様子が変な祖父母や夜中に聞こえる音、襲ってくる女など、随所に伏線の張り巡らされた予測不能な展開に引き込まれる。
あらすじ:休暇を過ごすため田舎にある母方の祖父母の家を訪れた姉弟は、優しく穏やかな二人に歓迎されるが、三つの奇妙な約束を伝えられる。楽しい時間を過ごす、好きなものは遠慮なく食べる、そして夜9時半以降は部屋から出てはいけないという内容だった。しかし、夜に変な気配を察知し起きてしまった姉弟は、恐怖のあまり約束を破ってドアを開けてしまい……。

<感想>久しぶりのM・ナイト・シャマラン監督作品。今流行りのハンディカメラによる一人称視点の映像が恐怖を際立たせています。スリラー映画のいいところは低予算でも映像と音響の工夫により、シネフィルを虜にすることである。だから、「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」はその良い例として有名だったけれど、素人っぽい手持ちカメラのせいで、観ているうちに気持ちが悪くなってしまった。

つまりは、お伽噺の「ヘンゼルとグレーテル」にあるような、キッチンのオーブンの中を掃除しろと姉のベッカに強要して、ドアを閉める恐怖。これで、スイッチを入れられたら姉のベッカはマル焦げになって死んでしまう。それに、弟は極度の潔癖症だというが、地下室を覗きに行って、老人男女の死体を見つけ、紙おむつの○○こを見てしまい、潔癖症の弟は恐怖で身動きが出来なく固まってしまう。

庭の奥にある納屋には、爺さんが猟銃を持って座っているし、斧で薪割りして、古井戸にも何かあるのではと思ってしまうが、なんてことない弟がバケツで古井戸の中を調べると泥水ばかり。

それにしても怖くないというか、なんと中途半端なご都合主義というか、良かったのは深夜の異常な物音に怯える姉弟。弟が部屋の扉を開けた瞬間くらいかなぁ。それが、全裸の老婆が壁を掻き毟っている場面なのだ。

それと、縁の下が怪しいと睨んだ姉弟が、鬼ごっこのように縁の下で騒いでいたら、婆ぁが出て来てびっくり。この婆さんが結構、面白おかしくハンケツ状態を見せたり、夜中に徘徊して回り、せっかく姉弟がリビングにカメラを設置したのに、婆ぁに見つかってしまい“ドアップの婆ぁ”の顔に仰天する。

この婆ぁは、夜中に徘徊する特有の認知症老人で、それにしても普段の洋服といいネグリジェといい、センスがいい。昼間は、2人とも認知症や精神異常者特有のキレている状態ではなく、普通の老人なんですから。
そして、1週間もの間、見知らぬ祖父母の家へ旅行するというのも何だかなぁ。離婚した母親が、自分の男とのバカンスを満喫したいばかりに子供たちを20年近くも疎遠の両親の家へ遊びに行かせるのが変ですから。

子供たちは、スカイプの映像で母親が男と楽しんでいるのを見て、この男が次の父親になるのかと想像し、子供たちも最後まで両親の顔を見せないものだから、帰りしなにやっとこさ祖父母の顔を見せるのだ。

母親は画像を見て、見知らぬ老人が自分の実家にいる、これは大変と警察へ連絡し助けに馳せ参じる母親。間に合ったからいいもの、すでに両親は殺され地下室に死体遺棄、近所の女も来たのに殺されて木に吊るされていた。子供たちが殺されるのも時間の問題だったのだ。
鏡が怖い姉が、恐怖を克服して鏡を破り、婆ぁが這いつくばって床に四つん這いになって襲ってくる。「鬼ごっこかい」と言いながら、姉は鏡の破片で婆ぁをグサリと刺し殺す。
キッチンでは、爺さんと弟が揉みあうも、紙おむつの○○こを顔面にこすり付けられて硬直状態の弟。始めはラップでルンルン状態だったのに、そこへ姉が後ろから爺さんに飛びかかるも、やっぱり男だから力が強いのだ。冷蔵庫のドアで挟んで殺しちゃえ。外は雨、パトカーが来る。

根本的に姉弟の2カメで撮られたという設定であり、弟のカメラがご丁寧に下手に撮られているのだ。何とかして登場人物による撮影で、物語の説明を加えようとちゃんと編集し、整音するものだから効果が激減してしまっている。
まぁ、その点では、シャマラン監督のスタッフはハンディカメラによる撮影のバランスが程よくて、徐々に恐怖の世界に導いていくのだから。サイコアナリシスも彼の映画の特徴ですが、老人になっても女性の方が男性より見た瞬間に怖いことは確からしい。
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