パピとママ映画のblog

最新劇場公開映画の鑑賞のレビューを中心に、DVD、WOWOWの映画の感想などネタバレ有りで記録しています。

悪夢ちゃん The夢ovie ★★★

2014年05月13日 | アクション映画ーア行
恩田陸の小説「夢違」を原案にテレビドラマ化されたSF学園ファンタジー「悪夢ちゃん」の続編。睡眠中に他人の潜在意識とリンクし、相手に降り掛かる不運を予知する能力を持つ少女と、彼女の予知夢を解読できる教師がさまざまな事件の解決に当たる姿を描く。ドラマ版に引き続き北川景子が教師を演じ、不思議な能力を持つ少女を木村真那月が好演。転校生をめぐる思いがけない展開や、新たな試練に目がくぎ付け。
あらすじ:ある日、彩未(北川景子)が担任する明恵小学校6年2組に完司(マリウス葉)という謎めいた少年が転校してくる。結衣子(木村真那月)は夢の中で恋に落ちた“少年夢王子”とうり二つの彼に胸をときめかる。やがて完司はクラスの中心人物となり、彼を慕う子どもたちの行動がある事件に発展する。

<感想>テレビドラマを少しだけしか見てない。でも、何となく物語の筋が読めて面白かったです。他人に降りかかる災厄を予知夢で見る少女“悪夢ちゃん”と、その夢を解読できる女教師が、周囲で起こる事件を解決していくドラマの劇場版ということですね。女教師に北川景子さん、志岐貴のGACKTさん、発明家の祖父万之介に小日向文世さんと、配役も好きな俳優さんばかりで鑑賞しました。

特に彩未先生の夢王子にGACKTさんというキャスティングはgooですよね。白馬の王子様ならぬペガサスに乗って現れるシーンには、お似合いのカップルですから。それに結衣子の母親が彩未先生らしいし、父親が志岐貴とは、これも良かった。

そして内容はというと、結衣子の学校に転校生渋井完司が現れて、結衣子の夢王子になっていること。いきなりカッターナイフで切り付けるとは。それにしても渋井完司役の、SexyZonenoマリウス葉くんは、ハーフのせいか美少年ですね。確かに結衣子が好きになるのは無理もないし、キスしてとせがむのも分かる気がした。
実はその少年が、クラスの生徒の井上あおいという少女で六角精児の娘が、父親がケーキ屋を倒産させて露天商でパンケーキを売っている。何とか成功させてあげたいと願っているのを、クラスメート全員が彼女の応援をして、店まで持てるようになり大繁盛をする。だが、そのことにヤキモチを焼いたのか、美少年完司がクリームの中に腐った牛乳を入れて、食中毒を起こしてしまう。パンケーキ屋に保健所が入って父親はまたもや窮地に陥り、自殺未遂事件を起こす。

夢の中で、そのパンケーキ屋の食材に鼠がウヨウヨといるところや、父親の六角精児さんが鼠になってしまうなんて場面もあります。彩未先生は、「ハーメルンの笛吹」の事を話して街を荒らしまわる鼠を笛を吹いて誘き出し、川まで鼠を連れだして退治する。
確かにそんなお伽噺はありますが、そういえば完治くんが草笛を吹いて生徒たちを操っていたことが、そういうことなのでは。でも、食べ物屋さんで食中毒は、営業停止とこれからの行く末が暗示られ気の毒です。
そして、その美少年完治の過去が暴かれるシーンでは、やはり予想していた通りだった。完治くんの母親もだらしがないですよ。いくら父親がいないといっても、乱暴な男を家に入れて、喧嘩が絶えないし、子供の前で母親に乱暴する男なんて早くに別れてしまえば良かったのに。親の身勝手で子供の心を傷つかせて、その男の背中をハサミで刺し殺してしまう。背中を刺しただけでは死なないと思うのですが、この映画では死んでしまう。

そこへ、お隣のトラック運転手の佐藤隆太が同情をして、男の死体を埋めてしまい、自分が完治の世話をするといい完治を連れて東京へと。その後、母親は完治の好きな野菜を送り届けて、食卓に並ぶ野菜炒めやサラダなど写真を撮り、母親に送っていたのですね。
子供にしてみれば、かなりショックなことなんですが、その時に一緒に警察へ連れて行き事情を話して、自分の罪を償うように教えるのが母親の役目なのではと思いました。完治くんは、そのことがショックで事件のことを記憶から遠のけてしまったのですね。だからなのか、両親がいる生徒にヤキモチだと思うのですが、そんな意地悪をする悪魔のような少年になってしまったのだと思います。

完治くんの故郷、伊豆下田の灯台で自殺を図ろうとする完治くんに、生徒たちが灯台のしたで見守って自殺をくい止めようとするシーンも良かった。このクラスの生徒たちは、教師の北川景子から結衣子の予知能力のことを知らされていて、何とか悔い止められないかと全面的に協力している本当にいい子たちなんですね。
映画の中では、悪魔のような顔をした鳥に乗った完治くんが度々出てきました。そのことを彩未先生は、“ハルピラフ“と言っていました。何だか内容が、自殺とか、DVとか殺人まで取り上げられて、恐ろしい物語になっているが、それは一応ファンタジーものとして成り立っているわけで、でも、おどろどろしい場面もあるから、子供が見るには考えさせられます。モモクロの歌がサポートしてくれているような、そんな気がしました。

「予知としての悪夢に負けず、未来は自分で変えられる」というメッセージに、それは自分次第だということ。何もしないでダラダラと毎日を過ごしていれば、予知夢じゃないけれど堕落した人間になるし、努力して頑張っている人には明るい未来が開けるっていうことなのね。
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