妊娠直後の妻に悪性腫瘍が見つかった夫婦の育児と闘病生活をつづる実在のブログから生まれた「がんフーフー日記」を実写映画化。映画化に際し大胆な設定が加えられ、育児と仕事に孤軍奮闘するダンナの前に死んだはずのヨメが現れ、二人で共に歩んできた日々に思いをめぐらせ、少しずつ現実を受け入れていく過程を描く。夫婦役には、およそ10年ぶりの再共演となる佐々木蔵之介と永作博美。監督は『婚前特急』などの前田弘二、脚本を『永遠の0』などの林民夫が手掛ける。
<感想>ある夫婦の結婚、死別、ドタバタの423日間の実録闘病ブログの映画化です。主演は佐々木蔵之介&永作博美の顔合わせによる泣ける夫婦コメディになっています。実力派同士の掛け合いは、まるで夫婦漫才のようでした。
特に、死んだはずのヨメが幽霊となって現れ、シングルファーザーとなった夫、コウタと一緒に短い夫婦生活を振り返るという、ユニークな趣向となっている。愛する人と別れる辛さと、出会えたことの歓びがせめぎあう不思議な味わいのドラマに仕上がっているのだ。
大学時代に出会って、17年の間親友だった二人は、ユーコが福島の実家へ帰りお見合いをすると知り、コウタが急いで彼女にプロポーズをしようと福島行の夜行バスに飛び乗る。途中で、バスが大きく揺れて真っ暗になるシーンがある。もしや、ユーコではなくコウタのほうが事故で死んだのでは、なんて思ってしまった。
だが、二人は居酒屋で待ち合わせをして、即座に求婚するも、ユーコは待ってましたとばかりに喜ぶのだ。そして、入籍して、すぐに妊娠したことが分かるも、ヨメに大腸がん、悪性腫瘍が見つかるという危機に直面する。末期ガンであることが判明し、ですが無事男の子ペーを出産、抗がん剤の闘病生活に苦しみながらも、間もなくヨメはこの世を去る。その闘病生活の入院中に、ハンバーグが大好きなヨメは、大腸がんなのに美味しそうにハンバーグをパクつくのだ。本当に病人なのかと思うような、かぶりつきには元気があって宜しい。
ほどなくしてブログの書籍化の話が浮上し、子供を自分の実家の親に預けて、原稿執筆に現実逃避するダンナの前に、死んだはずのヨメが出現し……。
これは、夫コウタの前に現れているヨメの幽霊は、もしかして、コウタが現実逃避している彼が見ている妄想なのかも。いや、それよりも、ヨメが夫と息子のことを心配して、幽霊として現れあの世に成仏できないでいるからなのかもしれない。男手で赤ん坊を育てるだけでも超大変なのに、夫のコウタは収入も不安定で就労時間が不規則なフリーライター。
いつか自分の本を出すことを目指しているのだが、ヨメの闘病日記としてブログに書いているのを書籍化したいと出版社に持っていく。すぐにはOKも出るはずもなく、収入の道も夢も閉ざされて落ち込むコウタ。だから、死んだヨメは、心配で心配で、幽霊として出て来ては、コウタに叱咤激励の言葉を浴びせるのだ。生きていれば間違いなく、カカァ天下になっている。
それくらい、のらりくらりとしている夫を見ては、口の悪いヨメがミソクソにその小説の内容をけなすのだ。つまりは、内容が嘘ばっかり書いている原稿を見て、「そんなこと私は言ってないし」とか、「退院したヨメがペーを抱いて感激するシーン」とか、ヨメが実際に夫婦で言い合いしていることなんかは嘘で塗り固められているのだ。やっぱり、ヨメの演技で持っている作品のような、永作博美が上手いのだ。
ですが、夫にしてみれば、真実を書くよりも嘘で塗り固められている原稿の方が美化していて小説らしいと、それにヨメの汚い部分を書きたくなかったのかも。夫が頑張って手直しをして原稿を書き上げている姿を見ると、自然とヨメの幽霊は出てこなくなる。友達や両親の助けを得てのドタバタ奮闘記。
以前観た、落語家の夫に死なれて、ヨメが赤ん坊を抱えて苦労する「トワイライト\ささらさや」(14)でも、夫の大泉洋が妻のことを心配して、幽霊となって出てくる映画と似ているような気もします。
泣きどころという場面も少しはあったが、どちらかというと、夫婦の闘病奮闘記を描いたもので、赤ん坊を抱えてシングルファザーの夫は、これからどうするのだろう、なんて今後の事を心配してしまった。
2015年劇場鑑賞作品・・・112映画(アクション・アドベンチャー) ブログランキング
<感想>ある夫婦の結婚、死別、ドタバタの423日間の実録闘病ブログの映画化です。主演は佐々木蔵之介&永作博美の顔合わせによる泣ける夫婦コメディになっています。実力派同士の掛け合いは、まるで夫婦漫才のようでした。
特に、死んだはずのヨメが幽霊となって現れ、シングルファーザーとなった夫、コウタと一緒に短い夫婦生活を振り返るという、ユニークな趣向となっている。愛する人と別れる辛さと、出会えたことの歓びがせめぎあう不思議な味わいのドラマに仕上がっているのだ。
大学時代に出会って、17年の間親友だった二人は、ユーコが福島の実家へ帰りお見合いをすると知り、コウタが急いで彼女にプロポーズをしようと福島行の夜行バスに飛び乗る。途中で、バスが大きく揺れて真っ暗になるシーンがある。もしや、ユーコではなくコウタのほうが事故で死んだのでは、なんて思ってしまった。
だが、二人は居酒屋で待ち合わせをして、即座に求婚するも、ユーコは待ってましたとばかりに喜ぶのだ。そして、入籍して、すぐに妊娠したことが分かるも、ヨメに大腸がん、悪性腫瘍が見つかるという危機に直面する。末期ガンであることが判明し、ですが無事男の子ペーを出産、抗がん剤の闘病生活に苦しみながらも、間もなくヨメはこの世を去る。その闘病生活の入院中に、ハンバーグが大好きなヨメは、大腸がんなのに美味しそうにハンバーグをパクつくのだ。本当に病人なのかと思うような、かぶりつきには元気があって宜しい。
ほどなくしてブログの書籍化の話が浮上し、子供を自分の実家の親に預けて、原稿執筆に現実逃避するダンナの前に、死んだはずのヨメが出現し……。
これは、夫コウタの前に現れているヨメの幽霊は、もしかして、コウタが現実逃避している彼が見ている妄想なのかも。いや、それよりも、ヨメが夫と息子のことを心配して、幽霊として現れあの世に成仏できないでいるからなのかもしれない。男手で赤ん坊を育てるだけでも超大変なのに、夫のコウタは収入も不安定で就労時間が不規則なフリーライター。
いつか自分の本を出すことを目指しているのだが、ヨメの闘病日記としてブログに書いているのを書籍化したいと出版社に持っていく。すぐにはOKも出るはずもなく、収入の道も夢も閉ざされて落ち込むコウタ。だから、死んだヨメは、心配で心配で、幽霊として出て来ては、コウタに叱咤激励の言葉を浴びせるのだ。生きていれば間違いなく、カカァ天下になっている。
それくらい、のらりくらりとしている夫を見ては、口の悪いヨメがミソクソにその小説の内容をけなすのだ。つまりは、内容が嘘ばっかり書いている原稿を見て、「そんなこと私は言ってないし」とか、「退院したヨメがペーを抱いて感激するシーン」とか、ヨメが実際に夫婦で言い合いしていることなんかは嘘で塗り固められているのだ。やっぱり、ヨメの演技で持っている作品のような、永作博美が上手いのだ。
ですが、夫にしてみれば、真実を書くよりも嘘で塗り固められている原稿の方が美化していて小説らしいと、それにヨメの汚い部分を書きたくなかったのかも。夫が頑張って手直しをして原稿を書き上げている姿を見ると、自然とヨメの幽霊は出てこなくなる。友達や両親の助けを得てのドタバタ奮闘記。
以前観た、落語家の夫に死なれて、ヨメが赤ん坊を抱えて苦労する「トワイライト\ささらさや」(14)でも、夫の大泉洋が妻のことを心配して、幽霊となって出てくる映画と似ているような気もします。
泣きどころという場面も少しはあったが、どちらかというと、夫婦の闘病奮闘記を描いたもので、赤ん坊を抱えてシングルファザーの夫は、これからどうするのだろう、なんて今後の事を心配してしまった。
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