パピとママ映画のblog

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アメリカン・アニマルズ★★★

2019年07月13日 | アクション映画ーア行

退屈な日常を送るごく普通の大学生4人が、刺激を求めて実行した実在の強盗事件を完全映画化した異色の実録犯罪ドラマ。刺激がほしいというだけの安易な理由と、犯罪映画を参考に練り上げた杜撰な強盗計画の顛末を、すでに刑期を終え出所した本人たちのインタビューを織り交ぜた異色のスタイルで描き出していく。主演は「X-MEN:アポカリプス」のエヴァン・ピーターズと「聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア」のバリー・キオガン、共演にブレイク・ジェナー、ジャレッド・アブラハムソン。監督はドキュメンタリー畑出身で本作が長編劇映画デビューとなるバート・レイトン。

あらすじ:大学生のウォーレンとスペンサーは、中流階級の家庭に生まれたごく普通の大学生。何不自由ない生活を送りながらも、平凡な日常に苛立ちと焦りを募らせていた。そんな時2人が目を付けたのが、大学図書館に所蔵されているジェームズ・オーデュボンの画集『アメリカの鳥類』という、10億円以上の価値がある貴重な本。それを盗み出せれば、人生が特別なものになるに違いないと思い立った彼らは、協力者として秀才のエリックと青年実業家のチャズをリクルートすると、さっそく綿密な計画を練り始めるのだったが…。

<感想>普通の大学生が起こした普通じゃない強盗事件。芸術と犯罪の抜き差しならぬ関係とは、「犯罪は芸術を模倣する」芸術と犯罪がのっぴきならない関係にあることは、間違いあるまい。最初に登場する画家志望の大学生スペンサーは、人生を変える体験をしたいと熱望していた。「絵が上手いだけではダメだ。芸術家には悲劇が必要だ。ゴッホは自殺し、モネは失明した」。そんな彼に、メフィストフェレスの如く現れた大学生のウォーレンが、大学の図書館に保管されている時価12億円の画集を強奪することを持ち掛ける。

ジョン・ジェームズ・オーデュポンの「アメリカの鳥類」初版だが、鍵付きのガラスのショーケースの中に陳列されており、そばには中年の女性司書が張り付いているのだ。

盗み出すのは至難の業だったが、ウォーレンの頭には決行しかなかった。スペンサーは躊躇するも、「画家であり犯罪者」になれるチャンスを簡単に捨てる決心がつかないのだ。結局は、あと2人の大学生を集め、4人で犯罪を決行するのだが、犯罪に関しては全くの素人だし、そもそも裕福な家庭のお坊ちゃんでしかない連中だから、大それたことを成功させるだけの根性がないのだ。

1人が「レザボア・ドッグス」を真似てコードネームを付けようとすると、もう1人が、「あれはタランティーノの駄作だ」と呟くのが面白い。犯罪が進行してもベースは限りなく青春ドジ物語であり、全員7年の刑を食らってジ・エンドということになってしまう。

こんなチャチな犯罪を映画にしたところで、面白くなるわけがないのだが、すべては実話というところに目を付けた監督がいた。ドキュメンタリー映画で頭角を現し、本作が劇映画デビュー作となるバート・レイトンである。

大学の図書館に2人が侵入して、「アメリカの鳥類」の傍にいるデブのおばさんをスタンガンでシビラせて、縛り上げ、その後に鍵で開けるどころかガラスを割って、「アメリカの鳥類」の本を敷物に包み、それから奥の扉から逃走の予定だったのが、間違ってエレベーターで1階に行き、慌てて地下へ行くも、倉庫のようで出口が分からないのだあ。慌てて2人はまた1階へ行き、図書室なのでみんなが本を読んでいるところから2人は逃走する。

しかし、「アメリカの鳥類」の本が大きくて重くて、とても持ち運べないので諦めるのだ。モタモタしているうちに、2人は警備員に捕まってしまう。

その前に、わざわざ、オランダまで行き、図書館から盗んだ貴重な蔵書を売る売人と出会うのだが、どうも怪しい人物なのだ。

実刑を終えた本物の4人を画面に登場させ、犯罪の初めから結末までを証言させる。冒頭のテロップで、「これは実話に基づいたものではなく、実話そのもの」だと、念を押すのだが、さりとてドキュメンタリー映画ではなく、4人に扮した若手俳優が再現ドラマを演じるのだから、会話などは当然のごとくフィクションだろう。しかし、そう思われては映画の意図が揺らいでしまうから、しきりに本人や関係者を登場させて、ドキュメンタリーのリアル感を崩さない。

それにしてもだ、面白くない犯罪を面白くないままに描きながら、映画としては面白いものに仕上げていく。という意図と自信は中々のものである。

まず目を見張るのは、画集に描かれた等身大の鳥たちを犯罪の象徴のように捉えた映像や、FBIが踏み込んで来るシーンの幻想的な色彩と照明など、カラフルなフィルム・ノワールと形容したくなるほどスリリングであります。

「犯罪は芸術を模倣する」とはこのことか、「芸術も犯罪も簡単に模倣されるほど、ヤワなものではない」ことも確かであり、最後にテロップで語られる彼らの現在の生活や今後の目標ににも愕然とさせられる! 

スタイリッシュな映像と音楽で練り上げたクライム&青春映画だが、この映画の何を信じて何を信じないかは、観客それぞれが判断するしかなさそうですね。

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