ぶらぶら人生

心の呟き

『いま、なぜ魯迅か』 付録(朝陽と夕陽)

2020-02-21 | 身辺雑記
 昨日読み始めた本を読了した。

      佐高信著
  『いま、なぜ魯迅か』

  

 魯迅は好きな作家だと思っているのに、この本を読んで、何にも知っていないに等しいと感じた。佐高信さん(1945年生まれ)が、<いま、なぜ>魯迅を論じておこうと思われたのかについて、「おわりに」のページで、<残された時間もそう多くないのに、自分には主著と言えるようなものはあるのか、という疑問がわいて、少なからずうろたえた。>と記しておられる。題名の<いま、なぜ>には、いまこそどうしても魯迅を書いておかなくては、との思いが含まれているのだろう。

 同時に、『いま、なぜ魯迅か』は、佐高信さんにとって「わが思想史」であるとも書いておられる。 
 魯迅に関わった作家や思想家を振り返る旅であり、ご自分の思想遍歴をたどる旅でもあったと。
 魯迅を論ずる上で、この本に登場した著名人は、ニーチェ、夏目漱石、中野重治、伊丹万作、竹内好、久野収、むのたけじ、等である。
 これらの著名な人々と魯迅との関わりが、その生き方や思想を通して論じられている。
 説得力のある力作である。
 この本を読むことで、佐高信さんの力を借りながら、私自身も、思索の旅を愉しむことができた。

 一生懸命背伸びしながら、読書に励んだ時期もあったが、今は受容能力も落ちてきたような気がする。しかし、真摯に過去を生きてきた作家や思想家との出会いは、老いの身にも、嬉しいことであった。


 新型コロナウイルス感染症が少しずつ広がりをみせている。
 施設へ戻ってくると、たちまち朝夕の検温が始まった。
 朝はいいが、夕方は、37度1分、37度2分、37度と3日連続して、37度を越えて、いつもよりは少々高めである。
 別に気分が悪いわけではないけれど、無性に眠い。
 老いのせいかもしれないが、もう一つの原因は、服用する薬に関係するのかもしれない。
 昨年末から痒みを伴う湿疹が身体全体に広がる気配を見せている。そこで、2月の診察の折、先生に相談。その結果、塗り薬も効き目の強いものに変えてもらい、さらに、<ルパフィン10mg錠>も処方されて、夜、マイスリーと一緒に飲み始めた。
 体の痒みはかなりおさまってきたが、昼夜分かたず、無性に眠い。
 施設では、6時に起床しないと、7時半の朝食が届けられる前の準備が慌ただしくなる。せめて施設にいる間だけでもと心がけているテレビ体操もできなくなる。
 今朝は、目覚ましのベルを消して、7時前まで眠ってしまった。

 カーテンを開けると、山並みの上に美しい曙光!

 
 6時57分

 
 7時8分 権現山の左肩に昇る朝陽

 
 17時44分 落日も美しく

 
 18時22分 夕食を終えて
 河口の水面にも、あえかな残照
コメント
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