ぶらぶら人生

心の呟き

東京へ 5 (鎌倉 光則寺)

2009-07-12 | 旅日記
 お寺にも、色々な特色がある。
 観光客を拒否しているわけではないが、ひっそりとして訪れる人の少ない光則寺(日蓮宗のお寺)が、長谷寺からそう遠くない位置にあった。
 ゆるやかな坂を登って参拝する。
 入場券を売る受付もなく、参拝・入園に当たって、喜捨を投じる箱は設けてあった。100円を入れて、境内に入った。

 ここも花の寺である。
 特に海棠の古木が有名らしい。
 東西南北に伸びた枝は、支柱で保護されている。(写真①)
 周囲にはハンゲショウの白い花が風情を添えていた。(写真②)
 大賀ハスの、赤紫の蕾が、緑の濃い庭に、灯明のようであった。(写真③)

 草花の手入れに余念のない婦人の姿が木陰にあった。
 その人に、宮沢賢治詩碑の場所を尋ねた。
 すぐ傍にあるのに、碑面の文字が遠目には読めず、碑とは分かりにくかった。  「雨ニモ負ケズ」の詩が、刻まれていた。(写真④)
 ここになぜ? との思いがあったが、宮沢賢治が法華経の信者であったここと関連しているのだろう。

 やがて十数人の見学者がやってきた。土地に住む人たちの、寺社散策のグループであろうか。
 説明者が、輪の中にあって、お寺の由来など語っている様子であった。
 

 見学の後、長谷駅に引き返す。そして、三たび江ノ電に乗って鎌倉に戻り、JR横須賀線で東京に引き返したのだった。      


         ①

                  ②

         ③

                   ④
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

東京へ 4 (鎌倉 長谷寺)

2009-07-12 | 旅日記
 再び江ノ電に乗って、長谷駅に下車。
 長谷寺に詣でた。
 鎌倉には、数度訪れている。が、長谷寺は初めてであった。

 入場券に、<花と眺望の寺>と、印刷されている。
 <紫陽花の寺>としても有名らしい。(写真⑦は、辛うじて、美しさを留めていた紫陽花。)
 紫陽花の季節はすでに終わっているのに、観光客の多さは格別である。古寺であることや本尊の十一面観音菩薩像(長谷観音)の存在以外にも、人をひきつける魅力が、このお寺にはあるらしい。
 境内の花を眺めて、心に安らぎを覚える人が多ければ、それも十分な価値と言えるだろう。現実世界の浄土である。
 年月を重ねたタブの複雑な幹(写真④)を見るだけでも、長谷寺を訪れてよかったと思う。樹木の生きるプロセスの生み出す不思議な姿が、そこにはあった。
 花々は、季節を歌い、あるべき位置に収まっている。今咲き誇るのは、睡蓮、桔梗、槿、凌霄花(ノウゼンカズラ)など。
 

 <和み地蔵>の愛らしさに、歩みを止めた。(写真⑨)
 どんなに心が荒んでいても、このお地蔵様の前で、心の和まぬ人はいないのではあるまいか。
 傍のピンクの花は、<アメリカノウゼンカズラ>と記してあったように思う。

 お寺の敷地内には、比ヶ浜など、近景遠景をみはるかす丘(見晴台)がある。(写真⑩)
 まさに<眺望の寺>である。
 空気の澄んだ日の眺めはすばらしいことだろう。

 さらに、このお寺は文人との関わりも深く、高山樗牛の寓居跡の碑(写真⑪)や久米正雄の胸像(写真⑫)、さらに高浜虚子の句碑もあった。
長谷寺に限らず、鎌倉の地は、文人墨客に縁の深い街である。そうしたゆかりの場所を訪ねてみるのも楽しいだろう。
 いくら時間があっても足りない気がする。

 私も、住まう場所が選べるものなら、鎌倉辺り、第一候補に挙げたいところだ。しかし、それは夢。私は、石見の国を終焉の地とすることになるのだろう。


 写真①は、山門。 


         ①

                  ②

          ③

                   ④

          ⑤

                   ⑥

         ⑦

                    ⑧

          ⑨

                   ⑩

          ⑪

                   ⑫
              
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

東京へ 3 (鎌倉 鶴岡八幡宮)

2009-07-12 | 旅日記
 9日の朝は晴れていた。
 鎌倉に出かけることにした。
 気楽な旅の、気ままな旅…。
 東京駅から藤沢へ。そこで、江ノ電に乗り換え、沿線の風景を間近に眺め、江ノ島、七里ヶ浜、由比ヶ浜など、なじみの駅を経て鎌倉へ向かう。
 海上は少し波立ち、波に戯れるサーファーの姿もあった。

 まずは鶴岡八幡宮へ。
 駅前から段葛の桜並木を歩き、観光客の多い広い境内を抜け、60段の石段を登って本宮にお参りする。
 (写真①は、段葛入口の鳥居。 写真②は、大銀杏。)

 梅雨の季節にもかかわらず、鎌倉は観光客に溢れている。外国人の姿も多い。
 段葛の桜並木に花の咲くころ、一度訪ねてみたいが、同じ思いの人で、並木の道は、動きの取れない状況になるのかもしれない。

 桜並木に蝉が鳴いていた。今年初めて聞く声であった。

 お参りした後、蓮池の傍にあるレストランで休憩した。
 池の面を覆う、大きな深緑の葉の群がりのなかに、純白の蓮の花がポツリポツリと咲いていた。(写真③④)

 
         ①

                   ②

         ③

                   ④
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする