ぶらぶら人生

心の呟き

12月9日(日)の新聞より (写真 考える人と銀杏)

2007-12-09 | 身辺雑記

 ※ 朝日歌壇より
 <偽装偽証偽善偽名に偽造あり偽偽、偽偽、偽偽と軋む日常>
             (横須賀市 中川栄治 馬場あき子選 6番目)
 <【リストラ】と【リストカット】が仲良しの顔して並ぶ新語の辞書に>
             (横須賀市 中川栄治 永田和宏選 5番目)
 
 二首とも、現実の社会現象を捉えていて面白い。書き写す段階で、たまたま私の選んだ歌の作者が、同一人物だと知って驚いた。こんなことは珍しい。
 この歌人の関心の目は、社会に向けられることが多いのだろう。

 ※ 補助線より
     船場吉兆  を読み解く
       老舗の信用と「茶の心」    編集委員 多賀谷克彦
  日本料理店「吉兆」の創業者、故湯木貞一氏(1901~97)の言葉が引用されている。その言葉から。
 <「料理屋とできものは大きいなったらつぶれる」
   「料理屋と屏風は広げすぎたら倒れる」
   「質素から出た仕事じゃないといけません。華美に流れるともう上に花が無く
   なります」>

 比喩の的確な、味のある言葉が並んでいる。
 形を受け継ぐことはできても、創業者の「茶の心」まで引く継ぐことは難しいことだったようだ。
 経営というのは、素人が考えるほど、なまやさしいことではないのだろうけれど…。


 (添付写真は、上野、国立西洋美術館の庭の、<考える人と銀杏>。)

コメント
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