「ゆわさる別室 」の別室

日々BGMな音楽付き見聞録(現在たれぱんだとキイロイトリ暴走中)~sulphurous monkeys~

20150310

2015-03-10 | 矮小布団圧縮袋

○東京では天気が悪くてあまり野外で遊べなかったため、午後はお散歩で

 
 今回も文京区方面の弥生美術館では「生誕120年・小田富彌展」絶賛開催中です。
 丹下左膳のかっこいい挿絵の人は歌川国芳からの流れをくむ絵師だったのだ!貴重資料多数。

 お昼は本郷まで歩いて、再び近代化遺産を旅する:

   
 万定フルーツパーラー〔昭和3年(1928)頃〕。創業は大正3年(1914)といわれる。若干改増築も加わっているのかもしれないが、戦前からの建築物が多く残る本郷界隈で所謂「東京帝国大学」学生も先生も御用達な、歴史的な店の一つ。この辺は、昭和20年3月10日の東京大空襲でも焼けずに残った。貴重な建築物も昭和から平成へ生き残っていることになる。
 
 
 昭和モダンのインテリアの残る店内でカレーライスをいただくキイロイトリw。
 元々フルーツパーラーの古くからの「純喫茶」。昭和30年頃からカレーのメニューを始めたとのことで、レシピは当時のままらしく、じっくり玉ねぎと野菜をいためた黒カレー系のさらっとしたボークカレーである。うちの明治生まれのおばあちゃんも昔(ここまで黒くはないが)さらっとしたポークカレーを普通に作っていた(ライスカレーというべきか)。確かにこういう味は平成の今日び、今風ではなく、なかなか珍しい。「昭和」の味だ。ここに来たことのある多くの20世紀の文豪や研究者や学生たちも、このテーブルや椅子の席でこれを食したのではないか、と想像されるレシピと、漂う空気感。
 時間がゆっくり流れ、店内のFMラジオからさりげなく流れてくる気象情報と交通情報。
 
 東京に来ても、佐賀や熊本や唐津や日田の延長のごとく、歴史的な所ばっかりぶらぶら歩くw。これらは、最近の「なんちゃってレトロ」風なお子様向けの新しい平成のテーマパークなんかが、逆立ちしても絶対かなわない、本物の生きている「昭和」だなと思う。博物館より現役だ。
 弥生美術館と万定と、こうしてがっちり浸って「昭和脳」になってから、またもや昭和色濃ゆいインペリアルガーデンシアターに向かうのさw

  
 本日のBGM:
 ミス・マープル「書斎の死体・前編」(BBC)(AXNミステリー、3/10 20:00~)
 音楽:Ken Howard (「Agatha Christie's Miss Marple: Original Music from the BBC Television Series」)
 また1回目から再放送が始まった。レベルが高く結構怖く、よく練られたミステリーにしては、明るい管弦楽のテーマ曲で有名。やはりマープルさんの達観した賢い人柄によるのか。ジェレミー・ブレットのホームズに匹敵するような決定版的なジョアン・ヒクソンのミス・マープル。これも時代的には、登場の「火曜クラブ」が1927年に雑誌発表だから昭和戦前~戦後にかけての話ということになる。
 スラック警部のデヴィッド・ホロヴィッツ(悪役の場合も少なくないが、日本語吹替だと、顔の感じが似ている外山高士さんになる確率がわりと高い人・笑)が出てくると、「よく出る人だなあ」と思ってなんだかほっとする。(20150310)
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(帝国劇場前)(20150308)

2015-03-08 | SHOCK live1/2

○さて、今年も3月に有楽町に行ってきました。
 よく考えたら10月に博多座で半年前に見ているので、シーズンで一回行けりゃ御の字(行けなかった年もある)な自分的には、まだそんなに経ってなくて最近見たばっかりな気分ですらある(><)だが前回の記憶が残っていると比べていろいろ新展開に気づきやすいのかも。

 
 Endless SHCOK 15th Anniversaryってことで今回は
 キイロイトリ「ディスプレイ ガ ヤタラ ゴウカ デスナ」
 外の表の道路側から見ても既にこんなです(爆)なかなか賑々しく大変なことにw

 本日のBGM:New York New York / Liza Minnelli (映画「New York New York」)
 毎シーズンのパネルを見てて思い出す。こういうのがある年もあったっけw。 (20150308)
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20150307

2015-03-07 | 矮小布団圧縮袋

○買物に出た。川端商店街で、(写真:しんちゃんの日替定食でお昼をいただくキイロイトリと)

 
 きゃーw レルヒさんが歩いてる(><)

    
 やはり、でかいwwそしてバランスがwwwwww「ゆるきもかわ」てのは本当だったw
 このでかいのがゲレンデをスキーやスノボで優雅に滑降するのは圧巻だろう…
 何事か、と思ったらなんと佐渡のブリカツくんとともに「うまさぎっしり新潟」の観光物産キャンペーンで来たという(爆)二人(?)とも、ゆるキャラ着ぐるみの本物を見たのは初めてだw彼らが来ると人だかりができてしまう。
 佐賀や長崎や熊本や大分や山口など隣県にすぐ行ける福岡と違い、新潟市民は県内が広くて妙高に行くのも簡単ではない(長岡あたりまでは行くのだが…ましてや北陸新幹線の方面に関してははほとんど所縁がなかったりする)から、そう簡単にレルヒさんに会うこともないのだ(スキーにも行かないし)。去年のむすび丸に続き、遠く現地を離れた福岡で、案外本物を見ることができたりするw。
 イベントは明日まで、川端商店街でやってますと。地酒やコシヒカリやお菓子(サラダホープあるでw)などの即売もあり。テントで久しぶりに新潟市の人としゃべったな。

 本日のBGM:
 土曜プレミアム 天才探偵ミタライ~難解事件ファイル「傘を折る女」(CX系、TNC 3/7 21:00~)
 音楽:羽岡佳
 あくまでも「不可思議な事件」の謎解きが中心なのだろう(偶然が重なってそういう現場で発見された、ということをどうやって説明できるか、だろうと思うが、もし現実的にそれが起こるかというと、ちょっと33分探偵すれすれに荒唐無稽な気もする…)。それこそ今風にシャーロックとかガリレオとかのいろいろなネタが混ざっているようで、初回なためかキャラクターがまだ立ってないところもある。トリック解明に比重があるとして、逆に社会的な事件との関わりの部分が不自然な感じもあり(それはわりと土曜ワイドの方が毎週細かく作っててメリハリもあって見慣れてる感)、着地の部分はあまりカタルシスがなかった。それかもう少し探偵側視点人物に危機的なスリルとサスペンスの緊迫感が伴った方がいいのかもしれない(今回はミタライが普通に安楽椅子探偵で、あんまり危ない感じがしなかった)。作り方の密度としては土ワイのスペシャリストの方に軍配を上げるかも…と思う。笑うとこなのかどうなのか微妙なところもあったが、もしや光一先生が家政婦!?という疑問もw (20150307)
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20150306

2015-03-06 | 矮小布団圧縮袋

〇日田の街並みを見ながら建築物の周辺を走る(その2)
 雨降りな上に、元々映画を見に来たので(爆)はあるが、これほどの空間だから、通りがかりとは言え撮影せずにはおれない。町全体が江戸時代建築~近代化遺産で出来ているような豪勢さで、奈良町位の規模もある。この「別室」的には遊園地のテーマパークよりも明らかにテンションの上がる場所であることは言うまでもなく、天気のいい日が一日空いたら、また散歩に来たい。
 夕方で時間がなかったので中まで見学はできなかったけれども

 
 岩尾薬舗・日本丸館〔江戸時代~明治~昭和初期に増築、国登録有形文化財〕建て増しと修復で現在の姿に。安政2年創業の漢方薬のお店。三階建てで大きく一帯のランドマーク的な感じでもある。

  
 上町通り平野町付近のお店屋さん。元禄頃の建築とのこと。電柱とか増築部分はともかくとして、確かに江戸時代の本の挿絵とか洛中図なんかで見た長屋続きのお店の感じだ。映画村や江戸村みたいなセットじゃなくて生活空間として、まさか3次元でリアルに出現するとは。こんな感じの街並みが続くので気が抜けない。
 
 
 薫長酒造資料館〔大正頃〕の入口。和風の瓦屋根と洋風の窓が合体した風情ある建築で、中には元禄15年から大正時代までの酒蔵あり。これも今回は中の見学はできなかったが

 
 向かいのパン工房カフェKOGURAも薫長酒造の蔵の一つを改造したお店とのことで、見学がてら寄る人が結構いる。この中も蔵らしい壁の造りのしっとり落ち着いた空間だ。
 時間がないながらもせっかくなので大吟醸酒粕あんパンとコーヒーで少し休憩するキイロイトリとむすび丸「ほっとしますね♪」

 
 本日のBGM:
 名探偵ポワロ「葬儀を終えて」(AXNミステリー、3/6 20:00~)
 音楽:C. Gunning (「Agatha Christie's Poirot」)
 デスクで来客を迎え、しみじみと話が尽きず帰りが23時になってしまった。留守録分で見る。これ昔読んだことある知ってる話かもしれない(どれがどの話だったかアガサ・クリスティは脳内で混ざってしまって実はあまり区別がつかなかったりするww)犯人はわりと早くわかりやすかったが。見てたら、なんとマイケル・ファスベンダーさんが若い役で出ている(という点が世間では話題になってた回らしい)。ちょっとsensitiveなこんな感じなんだな。(20150306)
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20150305

2015-03-05 | 矮小布団圧縮袋

〇せっかく日田に来て自転車を借りているので、小雨の少し弱くなり始めた豆田町付近を走る、続きw

  
 よく九州の小京都の一つ、などと言われるように、天領時代の街並みを残す有名な「重要伝統的建造物保存地区」あたり。時しもひな祭りの季節であり、各所の歴史的お雛さま展示で悪天候ながらも観光客でそぞろににぎわっている。(左)は魚町あたりで、(右)の左が草野本家、右側の長屋が嘉永~天保頃の建築の店舗。
 キイロイトリ「シットリカン ハンパナイ」(※スマホのCMの浦島太郎風な台詞で・爆)

 
 本日のBGM:
 オックスフォードミステリー ルイス警部 シーズン8 #3「善悪の彼岸」(AXNミステリー、3/5 20:00~)
 音楽:Barrington Pheloung (「Lewis: Music From the Series 1 」)
 これが昨年のシーズン8のラストで英国放送分でも最新の回とか。マドックスさんあやうし!
 少しサイコ系な怖い話だとモースっぽいのを思い出す。でもメンバーの雰囲気がなんだかんだ言って皆いい感じになってきたので、シーズン9もありますね。期待。あと、シーズン4以降でまだ見てなかったエピソードの回を、再放送で押さえておきたい。ふとリアルタイム検索でツイートをざっと眺めてみたら、今やってるのが日本での初放送だってんで、わりと大勢の人が見てるんですねルイス警部w(20150305)
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20150301

2015-03-01 | 矮小布団圧縮袋

〇突然バスで移動中。高速バスの博多から天神に向かうあたりか。

  
 疲れがたまって寝てしまったが、杷木バスセンターあたりで目を覚ます。
 キイロイトリ「エライ フリカタデ ヤマガ カスンデ ミエマセン」
 そして日田駅前に到着。歩道のコンクリートが濡れている。
 それでも少し小雨になってきたかな?というところで、午後から夕方は止むらしいという天気予報を確認してきた。
 とりあえずバス往復とレンタサイクル一日分が一緒の「日田ぐるチャリきっぷ」というのを利用して、駅前で自転車を借りてダッシュで走る(駅から歩くとちょっとかかるので)。

   
 悪天候の中なぜ来たかというと、今日の目的地は日田リベルテ

 本日のBGM:
 Paris Match / Ibrahim Maalouf (「Yves Saint Laurent 」Soundtrack)
 ジャリル・レスペール監督の方の映画「イヴ・サンローラン」(2014、仏)は今月末にDVDが出るらしいのだが、順次劇場公開が日田に来てるというので見に来たのだ(またこれも去年福岡でも上映されたかもしれないけど公開中に見る時間がなかった例)。その1950年代末~62年頃のシーンと、そして後ろの方でも来るのが、サントラ担当のジャズトランぺッターのイブラヒム・マーロフの「パリス・マッチ」。あまりにもインパクトが強いので、つい脳内で鼻歌を歌いながら帰り道を自転車で走ってしまうほどだ。
 映画の方は哀しくも恋愛シーンも多い(現代フランス映画ですからこんなもんなのでしょう)、所謂「パートナーが愛した天才」一代記的な感じである。自分は何かしら群衆の中の「孤独な」映画に惹かれるのだろうか。さすがに公式監修とのことで美しく秀麗なデザインと色彩と衣裳とセットが奔流する画面。面白かったのが、1950年代末~1970年代末までのファッションと音楽と社会情勢と文化風俗が連動していって、モダンジャズとクラシック~エレキのビートっぽいロック~ファンク~またクラシックと、BGMも動いていくところ。自分の子どもの頃のなんとなく覚えている記憶では、昭和40~50年代に「若い20代の長髪の叔父さんや叔母さんたち」が来ていた服の感じなのだ(野口五郎とかも来ていた白いスーツのラインというか、ラッパズボンのようなアレ(←田舎者の表現)、と思っていたw)。
 (そうか、サファリ・ルックってこの人のだったのか!)と思うくらいファッションには疎いし、ピエール・ベルジェも今回知った自分であるが、ある先鋭的なオートクチュールであってもそれがプレタポルテとかレディメイドの服装文化を牽引してて、おかげで一般大衆がしまむらとか田舎の衣料品店で買うような輸入品の安い既製品に至るまで、(「なんちゃってモノ」も含めて)それっぽいモードがだんだん普及して、10年後には普通にみんながその形のものを着てたりする、という文化史的なメカニズムのようなものに、この映画を見ていて遅まきながら気づいた。
 ブランド品を直接手に入れて着たい、という人たちは「翻訳や要約じゃなくて、原書で原作の醍醐味を読みたい」読者とか、「生で美術工芸品を見て触れたい」研究愛好家みたいなものなのかもしれん。およそ自ら着る服装に関しては関心がなく、田舎の安売りなんちゃって風レディメイドしか着用しない自分にとってはパリコレなど、どこの世界の話か?というイメージだったが、こういうふうにファッションも美術や建築同様に社会の裾野まで影響を与えているとたどって考えれば、決して無縁ではなかったのである。女性のパンツスーツを考えたのもこの人だって考えるとあだやおろそかにはできん、いろんなところで影響は多大だ。また、モンドリアン・ルックの頃はビートルズだなと思ったり、この映画を見たおかげで「この音楽が流行っていた頃、こういう服装が流行ってたんだ」という視覚的なイメージが結びついて、勉強になった(爆)
 ディオールのところで働いていたりジャン・コクトーが来てたりした50年代末の頃はまだかちっとした格好だったのに、、ちゃんと70年代の頽廃的な気分の頃になると、カール・ラガーフェルドもサンローランもそういうそれもんの格好(ワシらから見れば、まさにロキシー・ミュージックのブライアン・フェリーとかも着てるやつとか、「刑事コロンボ」に出てくるアメリカ西海岸の金持ちセレブみたいな格好というのかww)になっているのである。そういやジェリー・ホールもYSLのモデルだったわけだし、まさしくこれか、と納得。
 それらの後半の展開と比べると、Paris Matchの方はアート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーか何かを軽くした感じで、前半の展開の方の青年期の瀟洒な美を象徴しているような音楽でもある。わりとPOPだから「おしゃれな曲」として単独で、CMか天気予報のBGMで使われそうな気もする(道路交通情報で使うと安全運転になりそう)

 
 自分は家に帰ってから、この曲をMP3で聴きながら部屋でコーヒーを飲んでいる。

 …どうも年明けから佐賀のシアターシエマ、熊本の電気館(Denkikan)と、地方都市の渋い「名画座」を探検している気分だ。(ちょいと単館上映系の映画を見に地方まで電車やバスで来て、ついでに遠出を楽しんでしまう、というのは、もしかするとなかま16あたりからぼちぼち始まっているのかもしれないけれども…)
 ここ日田リベルタもそうだが、あちこちで古い劇場をリノベーション?しつつ、中に地域コミュニティスペース的な広報を置いたり、手作り雑貨のショップやカフェコーナーを作ったりして、映画が始まるまでぼうっとくつろげる雑然とした空きスペースがあるところが、文化的なものを感じさせる。新潟シネウインドも図書室みたいなのを置いていたし。福岡の場合、中洲大洋がシネマカフェなどそういう場所の余裕の文化を残している感がある。KBCシネマは九州ではわりと早めに単館上映作品が回ってくる方だとは思うが、いかんせん狭くてこういう場所の余裕がない感じがする。(20150301)
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