柚子ジャム作り始末記

2012-11-30 21:14:59 | タナカ君的日常
 10日前に柚子を手に入れた翌日に、収穫した柚子の実を半分使ってジャムを作ったのだけれど、 味に不満があった。 それは作っている最中から気になっていた。 というのは、ジャム作りにあたって果肉からの絞り汁を使うのだけれど、タップリした汁が出て来なかったのだ。 年老いて汁気の少なくなった果実そんな雰囲気の柚子だった。 とりあえずその事は忘れて ジャム作りのレシピに従って「黄色い表皮を水に浸漬すること1時間、 湯通ししてのアク抜き2・3回」そんな処理した皮の千切りは、極端に表現すると、全く柑橘類の風味が無くなり、ただの水を吸った果皮に成り果てた。 その結果、去年作った柚子ジャムとはまるで味わいの異なる物になってしまったのです。

 去年と今年で大きく異る違いと言えば柚子の品種です。 去年は姫柚子、今年使ったのは本柚子でした。

 柚子は未だ半分残って居ましたから、昨日残りの柚子で再度ジャム作りに挑戦しました。 柑橘類の風味を残すべく、湯通しも1回毎に味のチェックを入れました。 水に浸漬しただけで口に含んでみたら苦味はあまり強くありません。 だから、その後の湯通しは1回で打ち切りました。 それでも既に柑橘系の風味が随分と弱くなっていました。

 その後砂糖を加えて煮詰め、とりあえずジャムを完成させました。 しかし心の中には味に対する不満がくすぶったままでした。 とりあえずどうしようも無いので、瓶詰めにするために五日市街道沿いの100円ショップにガラス瓶を買いに出かけました。 その途中で去年の柚子ジャム作りに使ったのと同じ種類の姫柚子を並べた農家が有ったので、 一盛り購入して来ました。

 家に戻って直径が4cmほどと小振りな姫柚子から果汁を絞ると、 実のサイズの割りにはたっぷりとした果汁が採れました。 「これは期待が持てる!」 そう思うと手間の掛かる果皮の千切り作業にも熱が入りました。 そして湯通し作業をしてみると、こいつは確かに1度の湯通しでは渋みが口にのこりました。 その後も湯通しする毎に口に含んで味をチェックして、3度目の湯通しでアク抜き作業を終了しました。 そして、物足りない味だった本柚子で作ったジャムの鍋に姫柚子の果汁と果皮の千切りをぶち込み、砂糖も適量追加して煮詰めることしばし・・・ 上出来の味の柚子ジャムが完成しました。

 本柚子は果肉も厚く量が採れたり、果皮の下の白いフワフワした層と種を煮るとジャムの粘り気を出すペクチンも沢山採れて、そう言った面では良かったのですが、柚子の風味の効いたジャムを完成させるのには果汁たっぷりの姫柚子が役立ちました。 でも、本柚子でも収穫時期を間違えなければ果汁たっぷりの時期が有るのかもしれません。 ここらへんは来年の課題ですね。
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尊厳の芸術展@芸大

2012-11-29 10:39:05 | タナカ君的日常
 囲碁の対局の無い水曜日、 妻が「先日TVでやってた展覧会に行きませんか?」 と声を掛けてきた。 それはつい先日のNHKTV番組”日曜美術館”で、「GAMANの芸術 戦時下に刻まれた不屈の魂」として放映された展覧会で上野・東京芸術大学構内の展示室で行われている。

 展示されている作品の中には美術品と呼べるレベルに達した動物の彫像や硯の様な作品から、


 収容所での生活を快適に便利にするための道具と呼ぶべき金切りバサミや刃物、表札、椅子、


はては晴れの場で胸元を飾るブローチ、

娯楽のためにチェスのセット、 電気絶縁用の茶色く硬い絶縁ファイバーに白い紙を貼り付けて絵柄を描いて作った花札など、とにかく多彩な作品が並んでいた。


 これらの作品は第2次世界大戦時のアメリカ本土での日系人強制収容所で暮らした人々が作った物であるのだが、端切れの木材、 荒れ果てた収容所の地面を掘ると出てくる小さな貝殻、そんな物で「良くもこれほどの物を作り出せるものだ!」と感心して眺めてきた。 多分、アメリカなどに移住した人々は日本での生活に余裕は無く、喰うために移住した人々が大半で有ったのだろうけれど、 そんな人々でも鉄の端材を加熱鍛錬して刃物を作り、石や木を彫り、 絵画を描き、晴れ着の切れ端を使って人形を作り厳しい生活を乗り越えた。 ”日本人の能力”そんな表現は好みじゃないけれど、やはり意志と能力ある人々の存在を感じないわけにはいきません。

 上野・芸大での展示期間は12月9日まで、 今後、福島・仙台・沖縄・広島などでも展示が行われる予定とか。 それらの地域の皆さんも是非会場に足を運ぶことをおすすめします。


この写真の定食は展示室のある建物に併設された学食で昼飯に選んだおかずの皿です。 料金は710円でした。

 最後に、 展覧会の入場料は無料です。 気楽に出かけて見ませんか。
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最初の生活費

2012-11-27 21:01:37 | サラリーマン人生
 4月の初めに入社して、その月末に給料が支給されるまでの生活費として5千円から1万円の間の金額を母親から渡された。 当時は俺の初任給を上回る金額のその金を母親がどうやって工面したか気にもしなかったが、 今にして思えば、親戚の人達に助けて貰って当面の1ヶ月間の生活費として用意してくれたのだと思う。

 そして3ヶ月ほどの試用期間も過ぎて実家に帰った時のこと、母親に「今度お盆休みにでも帰って来る時に、東京のデパートの名前が入った紙に包まれたお菓子を幾つか買って来ておくれ」と言われた事があった。 東京に働きに行くにあたって世話になった人に御礼をしたいから」 そんな理由を話す母親に「嫌だ、買ってこないよ!」と断ってしまった記憶がある。  今にして思えば。 その事で母親は「親戚の人達に随分と肩身が狭い思いをしたんだろうな・・・」と思う。 あれから50年が過ぎた今も、自分が嫌になる想い出としていつまでも残っている。
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柿の贈り物

2012-11-26 07:54:00 | タナカ君的日常
 散歩コースの道路に面した民家の前に置かれた机、その上にはプラスチックのトレイが乗り、柿が沢山入っていた。 そして壁面にはパソコンで作ったらしい張り紙がされ


”柿の好きな方、
自由にお持ち帰りください”

 ”11月21日水曜日
  我が家で穫れた
  柿です      ”


 ...と表示され、 更に親切にも傍らにはビニール袋も吊るされていた。

 僕は勿論「ビニール袋に詰め放題」そんな感じで柿を1袋分、ありがたく頂戴して来ましたとも!
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iPhoneを拾った日

2012-11-25 11:14:04 | タナカ君的日常
 いつもの散歩コースの途中で iPhone が落ちていた。 ごちゃごちゃした模様の付いた保護ケースを被せてあったそれは、安物効果を発揮して他の通行人の目をひかないでいたのかもしれない。 1円玉だって百円玉だって目ざとく拾ってしまう僕は当然手を延ばして拾い上げました。 電源ボタンを押すとロックの掛かった画面が出てきました。

 拾った場所は国立市の公園が都道と接するあたり、 そこ管轄するのは立川警察か小金井警察かどっちかハッキリしなかったけど、とりあえず散歩から戻って、家の近くの交番に届けました。

 最近の交番は定年時期を過ぎて嘱託状態の野球帽みたいな形した帽子を被ったオジさんが詰めているのだが、 個人情報の塊である携帯電話の落し物には慣れていないらしく、 取り扱い規定を綴じた書類をめくったり、 電話で本署に問い合わせたり。 結構手間取っているので、 「ちょいと家に戻って、おしっこして来ますから」そう言って自宅に戻り、このブログを書いている。 さてそろそろ書類も完成したろうから受け取りに行ってくるか。
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車のスピードメータ精度

2012-11-24 10:34:23 | タナカ君的日常
 今年乗りはじめた車に、前の車で使って居た冬用タイヤを付けてみようと思った。 固定ネジの取り付け穴のピッチは同じ、 しかしタイヤの規格は完全に同じでは無く、見た目の大きさも若干異なっている。 タイヤを付け替えた場合に速度表示が大きくと異ると困る。 そう思って、現状のタイヤでの速度計の指示とタイヤを付け替えた場合のそれがどうなるか比較して見ようと思ったのだ。

 当然、そんな比較をする場合基準が無いと困る。 そこで、現状のタイヤで一定速度で走行した時のスピードメータの指示と、 登山で使っているGPSを車に載せ、それで計測した平均速度の読みを記録し比較してみた。

 するとハンドルの向こうの速度計の指示とGPSの平均速度の値に10%近い差がある事が判った。 パネルメータの指示が40kmとなる様に走行した時GPSの読みは35~36km/h、同様に50kmのそれは45km程度だった。 GPSの計測値が正しいとすれば、車のスピードメータは10%も高い速度表示となっていたのだ。

 この事は運転している場合、警察のスピード違反取り締まりには安全サイドに働くが、 燃費の数値に対しては燃費が良い数値を表示する側に働く可能性があると言えます。

 11月は丁度1年目の定期点検の時期にあったので、ディーラーで車の点検を頼む時にスピードメータの精度について話してみた。

 そして点検して貰った結果ですが、GPSで計測した平均時速の値が正確で、車の速度計の指示がやはり高速側にズレが出ているとの報告を貰った。 まあ、この誤差に関しては速度計の精度に関する規定内に収まっている様だし、 「そんな物か?!」と了解して置きます。

 とにかくこれで、スタッドレスタイヤに付け替え時に、この方法でGPSの読みと、車のメーターの読みを比較してみれば、キチンとしたデータが得られるなとおもいつつ、 タイヤの交換作業には未だ手付かずのままの日々が続いている。 
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ガイドブックを購入

2012-11-23 17:21:31 | タナカ君的日常
 アラスカのガイドブックを通販のAMAZONで購入した。 立川の本屋さんでも売っていたのだけれど、 値段が違いすぎる。 lonely planet社の英語版でUS$22.99の物が本屋さんでは2700円、かたやAMAZONでは写真の納品書で見えるように2069円だった。 UKの本屋さんが出品しているのなんか日本円の表示価格は1400円弱だという。 そっちは配送に時間が掛かりそうだったから申し込まなかったんだけど、 本の裏表紙に記載されている英国ポンド建ての定価は£15.99になっているのにどうして1400円で売りに出せるのかな? 
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アラスカ計画始動

2012-11-22 08:37:49 | 海外旅行
 来年の夏の後半にアラスカへドライブ旅行する計画が始動し、 第一回目の打ち合わせがあった。 メンバーは今のところ6人、いずれもアメリカ西部地域の国立公園巡りやカナダのロッキー山脈周辺の国立公園をめぐるドライブ旅行を共にした山仲間。 だから何も心配は無い・・・? かといえば、 ほとんどが僕より少し年配で常々の口癖で「これが最後の海外旅行かも知れないな・・・」と言いつつ打ち合わせを進める状態だ。 確かに半年以上先のレンタカー予約や航空券の予約など、それまでにお亡くなりになったらどうするのさ?! そんなあたりの考慮も必要な年齢と言えなくはない。 だから航空券の手配なんか金銭的な面も含めて各自が手配する、レンタカーの予約時にデポジット料金が必要なら、参加希望した全員から分担拠出してもらって不参加になっても返さない、 来年あたりからは、そんな割り切り方で計画を進めて行く必要もありそうです。

 さて僕の調査担当はモーターホーム(Top写真の中にいる車です)。 なにせマッキンリー山のあるデナリ国立公園周辺の夏場のハイシーズンは宿の宿泊料金も高い上に予約そのものも随分早くに埋まってしまうとの事だ。 それならトイレ、シャワー、ガスコンロ、ベッド等が装備されたキャンピングカーを使って見よう。 そんな方針が打ち合わせで決定されました。

 それで、いよいよWEBでの調査を開始しました。

☆ モーターホームの運転に必要な免許(日本の場合)は・・・

 ”自動車の車両総重量が8トン未満、且つ乗車定員が10人以下であれば普通免許で運転することができます。” そんな解説を載せた車業者のサイトに並んでいた22’クラスの車の仕様覧を見ると、総重量は3.5ton程度だった。 だから多分、アラスカのレンタル時も32’までならば日本の普通免許(中型8t)+ 国際免許で貸して貰えるんだと思う。

 問題は長さのある車を安全に運転出来るか? そっちの方が問題だな。


 モーターホームのサイズと室内配置
 
 全長はフィート(’)で表すのが一般的、レンタル料金的も、国立公園内部のキャンプサイトでも、 どんなサイズの車に対応出来る区画か明示され、利用料金も異なってます。

 居住空間の設備や配置ですが、車メーカが作った車台に、居住空間を作って載せる、そんな風に作られるらしい。 だからレンタカー業者によって室内の設備・配置などは若干異なるらしい。 予約画面に進むと大きさによる区分で料金が提示され、室内配置を示すFloor planや写真も見れて、それらを参考にして希望する車をを選ぶ、 そんな手順で借りる車を決定して行くことになるみたいですね。 


       

 例えばこれが、アンカレッジ市内のレンタカー業者のサイトに乗っていた22’サイズの昼間とベッドを展開した場合の配置図です。

他のメンバーも航空券の値段、デナリ周辺のハイキングコースの調査、 海岸に迫る氷河見物クルーズ、 アンカレッジでの宿そんな各種の調査を分担し、次回打ち合わせは1月21日と決定しました。
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柚子の実を入手

2012-11-20 09:10:03 | タナカ君的日常
 五日市街道に面した農家の敷地に実っている柚子を採らせてもらった。 ここら辺の農家は五日市街道に面した辺りに母屋を置き、南に結構な広さの土地を持ち、今でも農業を継続していたりする。 柚子を採らせてもらった農家も南側にある小学校まで200m程の縦長の敷地を持っている。 柚子の木は母屋や作業小屋のある一帯と畑地の境に植えられていた。 妻は友達とのウオーキングの帰り道に柚子の実を売っている農家のおじさんと話を付けて、「あなた達が自分で木から実を採るなら、安く譲ってあげる」そう言われて帰って来たのだそうだ。

 そんな訳でメモして来た農家に朝一番に電話を入れて、「これから行きますけど宜しいでしょうか?」と連絡いれて、作業ズボンや帽子を被って、出かけてきました。

 柚子の実は6mほどの高さにまで実をつけていました。 最初は長い棒の先に刃先の付いた高所の枝を地上で切れる剪定バサミを貸してくれたけれど、使ってみると一つの実を採るのに結構手間取るのに嫌気がさした。 そこで「脚立があるなら貸してもらいたい」、「剪定バサミも普通の奴を」そんなお願いをした。 最初は「脚立は危なかーねーかや?」と心配していたおじさんに、 こちらは「大丈夫ですから貸して下さい」と押し切って、脚立に登って柚子の実を収穫をして来ました。
(ちなみにバケツ1杯30個ほどを1000円で分けて貰いました)



 採らせてもらった柚子の実の量はプラスチックのバケツ2杯、数にして60個強。 帰りがけに妻のウオーキング仲間の家に立ち寄って、採取した半分は置いてきた。 彼女の所も、我が家もこれから柚子ジャム作りに取り掛かります。 去年作ったけど、美味しかったんですよ!! 
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目標に向かって消えた鈴田君

2012-11-19 10:34:39 | サラリーマン人生
 学校を卒業して社会人になる、その時僕には具体的な将来の夢なんて無かった。 いやそれどころか、高校の卒業間近にした時期、当時国語を担当していた教頭先生の雑談風な話の中で「君たちは社会の中堅となる、間違っても社長になろうなんて思わない方が良い!」 そんな「少年よ大志を抱け!」とは反対の言葉を贈られたものだ。 切れ長な細い眼、そして鼻の下にはチャップリン風のちょぼ髭を生やし、剣道の顧問をしていたその教頭先生の話は単に聞き流していた。(それなのに良く覚えているな > 自分)

 そして迎えた新入社員生活、 そこは同期入社した人達との付き合い開始の場ともなる。 そんな中、佐賀県の高校を出た鈴田君は「俺は2年間働いたらヨーロッパに行く」、「会社は辞める」と話していた。 それを聞いて随分ハッキリした目標というか意思を持った奴だなと思った。 引き続いて、「ヨーロッパへはウラジオストックからシベリア鉄道に乗って行く」そんな具体的な手段にまで言及するのだ。

 50年近く年月が過ぎても彼の出身地と名前を覚えていて、こんな風に書いたりするのは、それまで身近にいた友達と言えば「今度の週末、映画を見に行く」程度の言ってみれば一週間先の予定程度のものだった。 それに対して、2年も先の将来に向かって金を貯めて海外旅行に出る、こんな目標を持つ人間に出会ったのは彼が最初の人だったので強烈な印象となって50年後の今も記憶に刻み込まれた。

 ハッキリ2年後だったか覚えていないが鈴田くんは確かに会社から消えた。 当然ヨーロッパに渡ったのだと思うが、その時以降、同期入社した彼との接触は無くなり、今に至っている。 どうしているのかな?

その後、どんな人生を送っているのかな・・・
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