4月の初めに入社して、その月末に給料が支給されるまでの生活費として5千円から1万円の間の金額を母親から渡された。 当時は俺の初任給を上回る金額のその金を母親がどうやって工面したか気にもしなかったが、 今にして思えば、親戚の人達に助けて貰って当面の1ヶ月間の生活費として用意してくれたのだと思う。
そして3ヶ月ほどの試用期間も過ぎて実家に帰った時のこと、母親に「今度お盆休みにでも帰って来る時に、東京のデパートの名前が入った紙に包まれたお菓子を幾つか買って来ておくれ」と言われた事があった。 東京に働きに行くにあたって世話になった人に御礼をしたいから」 そんな理由を話す母親に「嫌だ、買ってこないよ!」と断ってしまった記憶がある。 今にして思えば。 その事で母親は「親戚の人達に随分と肩身が狭い思いをしたんだろうな・・・」と思う。 あれから50年が過ぎた今も、自分が嫌になる想い出としていつまでも残っている。
そして3ヶ月ほどの試用期間も過ぎて実家に帰った時のこと、母親に「今度お盆休みにでも帰って来る時に、東京のデパートの名前が入った紙に包まれたお菓子を幾つか買って来ておくれ」と言われた事があった。 東京に働きに行くにあたって世話になった人に御礼をしたいから」 そんな理由を話す母親に「嫌だ、買ってこないよ!」と断ってしまった記憶がある。 今にして思えば。 その事で母親は「親戚の人達に随分と肩身が狭い思いをしたんだろうな・・・」と思う。 あれから50年が過ぎた今も、自分が嫌になる想い出としていつまでも残っている。