風邪が治ったようで治っていない。
昨日はそこで無理をしないで、
鶴ヶ峰駅から二俣川まで歩きました。
今回もオルフの「カルミナ・ブラーナ」について。
昨日歩く途中聴いたCDの演奏は、
ケーゲル指揮、ライプチヒ放送交響楽団のものだ。
ケーゲルは2回録音をしているが、
聴いたのは1960年録音の旧盤である。
録音は1960年にしては良く、
フルートなど木管楽器の演奏がいい。
「おお、運命の女神よ(O Fortuna)」では、
オスティナートで繰り返される、
リズムが様々な楽器に引き継がれていくのが、
よくわかり、軽快な演奏である。
新盤の1974年録音の方が録音の良さとともに
その部分さらに徹底されている感じはするが、
勢いとか躍動感というところでは旧盤の方がいい。
第1部の「初春に(PRIMO VERE)」は、
「春の愉しい面ざしが(Veris leta facies)」が、
おごそかで古代的な世界を表現しているようでいい、
それでいて訪れた春を賛美する中世の人々の気持ちが、
歌詞と音楽がうまく表現している。
高校時代にこの音楽を初めて聴いたのだが、
信州の冬も長く、雪の積もった風景の中、
早く春が来ないかと待ちわびる自分の気持ちは、
その春の到来を喜ぶヨーロッパ中世の人々の世界を
とても身近なものに感じさせてくれたのである。
そもそも発見された「カルミナ・ブラーナ」自体、
その詩全体に占める春にまつわる内容の詩は多い。
中世の人々にとって春という季節が、
大切な意味を持っていたということだろう。
「見よ、今や楽しい(Ecce gratum)」も、
厳しい冬からあこがれた春の到来を喜ぶ作品である。
オルフの音楽も、歯切れのいい音楽とともに、
春の到来を喜ぶ人々の姿を表現している。
「小間物屋さん、色紅を下さい
(Chramer gip die varwe mir)」は、
中高ドイツ語で書かれた作品だ。
「カルミナ・ブラーナ」の詩はたいてい、
ラテン語で書かれたものが多いのだが、
中には中高ドイツ語で書かれたものが多い。
高校時代、クレマンシックが中世楽器で再現した
「カルミナ・ブラーナ」のレコードが当時発売され、
それを買って、比較して聴いてみたことがあった。
オルフの音楽とはまったく違うのでおもしろかった。
ルネ・クレマンシックの独自の解釈ということもあり、
少しアラブ風な感じで異国的なこの曲は、
オルフの「カルミナ・ブラーナ」だけでなく、
そもそもの「カルミナ・ブラーナ」の世界へと
私を誘ってくれ、視野を広げてくれた。
また中高ドイツ語で書かれた二つの詩、
[おいで、おいで、私の友だち(Chume,chum,geselle min)」、
「たとえこの世界がみな(Were diu werlt alle min)」も
合唱と管弦楽の絡み合いがよく、かっこいいのである。
「カルミナ・ブラーナ」の世界はまだまだ深いのである。
昨日はそこで無理をしないで、
鶴ヶ峰駅から二俣川まで歩きました。
今回もオルフの「カルミナ・ブラーナ」について。
昨日歩く途中聴いたCDの演奏は、
ケーゲル指揮、ライプチヒ放送交響楽団のものだ。
ケーゲルは2回録音をしているが、
聴いたのは1960年録音の旧盤である。
録音は1960年にしては良く、
フルートなど木管楽器の演奏がいい。
「おお、運命の女神よ(O Fortuna)」では、
オスティナートで繰り返される、
リズムが様々な楽器に引き継がれていくのが、
よくわかり、軽快な演奏である。
新盤の1974年録音の方が録音の良さとともに
その部分さらに徹底されている感じはするが、
勢いとか躍動感というところでは旧盤の方がいい。
第1部の「初春に(PRIMO VERE)」は、
「春の愉しい面ざしが(Veris leta facies)」が、
おごそかで古代的な世界を表現しているようでいい、
それでいて訪れた春を賛美する中世の人々の気持ちが、
歌詞と音楽がうまく表現している。
高校時代にこの音楽を初めて聴いたのだが、
信州の冬も長く、雪の積もった風景の中、
早く春が来ないかと待ちわびる自分の気持ちは、
その春の到来を喜ぶヨーロッパ中世の人々の世界を
とても身近なものに感じさせてくれたのである。
そもそも発見された「カルミナ・ブラーナ」自体、
その詩全体に占める春にまつわる内容の詩は多い。
中世の人々にとって春という季節が、
大切な意味を持っていたということだろう。
「見よ、今や楽しい(Ecce gratum)」も、
厳しい冬からあこがれた春の到来を喜ぶ作品である。
オルフの音楽も、歯切れのいい音楽とともに、
春の到来を喜ぶ人々の姿を表現している。
「小間物屋さん、色紅を下さい
(Chramer gip die varwe mir)」は、
中高ドイツ語で書かれた作品だ。
「カルミナ・ブラーナ」の詩はたいてい、
ラテン語で書かれたものが多いのだが、
中には中高ドイツ語で書かれたものが多い。
高校時代、クレマンシックが中世楽器で再現した
「カルミナ・ブラーナ」のレコードが当時発売され、
それを買って、比較して聴いてみたことがあった。
オルフの音楽とはまったく違うのでおもしろかった。
ルネ・クレマンシックの独自の解釈ということもあり、
少しアラブ風な感じで異国的なこの曲は、
オルフの「カルミナ・ブラーナ」だけでなく、
そもそもの「カルミナ・ブラーナ」の世界へと
私を誘ってくれ、視野を広げてくれた。
また中高ドイツ語で書かれた二つの詩、
[おいで、おいで、私の友だち(Chume,chum,geselle min)」、
「たとえこの世界がみな(Were diu werlt alle min)」も
合唱と管弦楽の絡み合いがよく、かっこいいのである。
「カルミナ・ブラーナ」の世界はまだまだ深いのである。