そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

ほりゃやっぱり恐ろしい小沢一郎

2007-10-11 | EU

Ozawaichiro 小沢一郎が、国連が認める事業だからISAFに自衛隊を出兵しても、日本国憲法には全く抵触しないと言い放った。確かに、法的には小沢一郎の言うことにも一理あるように思える。それは、ISAFのような活動が、憲法ができた当時にはなかった概念の範疇に属することだからである。

憲法が想定していなかったことだから、全く問題ないと言うこと自体が「傲慢」そのものである。そのような場合は、憲法が理念としてどのように考えに基づいているか、というレベルで論議しなければならない。

憲法にちょっとした隙間を見つけたからと言って、ISAFに自衛隊を派遣できるなどとはしゃぐべきではない。日本国憲法は、実質的な戦闘部隊として、タリバンと交戦するISAFを容認するとはとても思えない。Poppies

ISAFは、実質NATO軍として、タリバン兵と戦闘を行っている。つまり戦闘部隊なのである。防衛大臣が、麻薬問題まで出してテロとの戦いを強調しているが、タリバン政権下ではケシの栽培は殆んど行われていなかった。

ISAFが活動する戦闘状況下では、農業など平和な産業は醸成されない。タリバンは極めて、純粋な宗教的理念を持っている。彼らの元では規律は保たれていたのである。フセイン政権下でも同じことが言える。ペシャワール会の中村哲氏も、軍事的な支援はくれぐれも行わないようにと発言している。

タリバンが権力者であった頃は、彼らはテロリストではなかったはずである。もちろん言論の自由や人権侵害など、数えきれない悪行を容認するものではないが、ISAFが彼らを単純にテロリストとして殺戮の対象にするのは問題である。少なくとも平和維持とは程遠い戦闘部隊となっている。

国連の行う事業は、常任理事国全員の賛成を得なければ活動できない。国連がいつも正しいとは限らないし、今回のミャンマー制裁のように正しいこともできないこともさえある。国連が、大国の利権の飛び交う場になっている。今回も、タリバンが狡猾な外交手法を用いてアフガニスタンを擁護する常任理事国を確保してば、様相は一変していたはずである。

小沢一郎の考え方は、正体不明の理念ばかりが前面に出され、国際支援の実態は詳細に検討すらされていない。日本国憲法は理念として、交戦そのものを禁じていることを想起してもらいたい。

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