
アメリカのトランプ大統領とウクライナのゼレンスキー大統領は、ローマ教皇フランシスコの葬儀が始まる前に、バチカンの中心部で15分ほど会談した。ウクライナにクリミアを諦めろという停戦(?)提案を、ゼレンスキーが認められないと拒否したばかりである。
ホワイトハウスは「非常に生産的な協議」だったとしたが、内容は明らかにされていないが、今後協議を続けることで終わった。物別れで詰り合いの前回とは比較にならない好結果であるとはいえそうだ。
ゼレンスキーは、安全かつ無条件停戦の道を求めている。
それよりその直後、イギリスのスターマ首相とフランスのマクロン首相が加わった、いわば次世代の領袖に囲まれトランプは辟易とする姿が象徴的である。
トランプは自らが発した大統領令や政策が思うように受け入れられていない。浅薄な政治経験では、押すと押し返すだけでなく無数のベクトルが加わるのが外交といえる。トランプにはそうした複合的な力学の理解も対処も頭にない。
トランプにもう一つ致命的な欠陥がある。敗北も責任も彼は認めることがないのである。虚偽で逃げ切るか、悪者を見つかるのが彼の常套手段である。
ゼレンスキーとの会談後の、若い欧州の2首相が声を掛けたことである。何を話したかは不明であるが、明らかいトランプの表情は異ともと違う。トランプの変化と新たな動くがあればと期待したいものである。
