
岸田政府がア・リーグ最優秀選手(MVP)に選出された大谷翔平に、国民栄誉賞授与を打診したところ「まだ早いので今回は辞退させていただきたい」と、大谷らしい理由で辞退した。
国民栄誉賞は内閣総理大臣賞で、確たる基準はなく何でも構わないというものであるが、このところの総理大臣の質の低下に伴いあまりにも恣意的になり擦りている。政治利用が甚だしい。
たった一度のオリンピック金メダルで与えたり、読売のナベツネの意向に沿って長嶋と松井に与えるが、ペシャワール会の中村哲には与えない。長嶋と松井の授与はいかにも奇異である。両氏は巨人軍で私の好みであるが、長嶋より多くヒットを打ったり本塁打を打ったりしている選書は数多くいるし、松井に至っては国内の目覚ましい実績すらない。
千代の富士が受賞した時に大鵬は、「私の時にはなかったから」と発言しているが、熱も冷めた死没後に褒章されている。妙な話である。大鵬の何が褒章の対象になったのかわからない。
イチローが4度も断っているし福本豊は良く判らず断っている。作曲家の古関裕而 は没後打診を受けて、故人は断るだろうと没後の褒章に疑問を家族は呈している。明確な基準が相ためである。
安倍晋三は7人も表彰している。多くの国民は名前すら知らないだろう、井山裕太とい囲碁の人物も褒賞している。羽生(はぶ)も羽生(はにゅう)も人気取りとしか思えない、大きな問題に行き詰った時の目くらましに使われている。安倍晋三の頭の中には桜を見る会と同様、公私の区別などなく公費で政権をヨイショしてくれる人物を、公人として褒賞するのである。
王貞治の本塁打世界記録に始まったものであるが、基準問題より政治的な意味合いが強くなった制度であり、止めてもいいのでないか。