毎週金曜日に首相官邸を取り巻く脱原発デモ。今年3月に300人程度で始まったが、その数は増すばかりである。脱原発に限定したデモであるが、人数の多さと多様な人たちの集まりが特徴である。
このデモを取り仕切る、「首都圏反原発連合」が、少々との面談が22日実現した。
脱原発側は、①大飯原発の再稼働の停止 ②すべての原発の再稼働停止 ③全原発の廃炉 ④原子力規制員会の委員長と委員の4名の撤回、を求めた。
野田首相は、原発再稼働などについては「安全性を確認し国民生活に影響のないよう総合的に判断する」と、木で鼻をくくったような回答(怪答?)をした。解りきったことではあったが、若い脱原発側に諦め感が出ないことを祈るばかりである。
原子力規制員会の委員については、「国会に判断を仰ぐ」とこれまた、自らが国会に提案する姿勢を示した。
ところでデモ側の言う「脱原発」と、野田たち政府側が言う「脱原発依存」は、どう違うのか?「脱」つまり脱出することであるが「原発依存」から抜けることであって、依存しない程度の原発は残すということになるのではないか。言葉の微妙な言い回しの中に、野田の思惑がある。
政府の求めたパブリックコメントは、80%以上が原発ゼロであったようである。国民の声を聴いたなら、実行するのが政治家の仕事である。
これだけ国民の声を聴いたのだから、政府の方針は脱原発以外にないはずである。それを何をいまさら、安全性を確認する必要があるというのだろう?