そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

AIJとオリンパスに見る凭れ合い

2012-03-10 | 政治と金

企業年金の元締めである、AIJが年金基金の約2000億円が消失していた。にわかに信じがたい事件である。が、一方でお前もかと思う。

しっかりとため込んでいた年金基金を、増やすために運用するのであるが、ここは天下り企業である。世間知らずの、元官僚たちがことごとく投資に失敗したのである。どうやら、バブルの真っ最中の事件であるようだ。

数年前に、海外の証券監視当局や年金専門誌から、資金運用に問題がると指摘されていたことが判った。これを監視するのは、証券取引等監視員会や金融庁である。ともに財務官僚の天下りの、元のお仲間である。監査に入ったのは、今年の1月である。

半年ほど前から、騒がれているオリンパス工業であるが、ここは架空企業をたくさん作って、赤字を隠していた。こんなことは、ちょっとした会社ならどこでもやっている。

ばれたのは、赤字の額が大きく隠していた間に持ち直せなかったことである。それと、白人の社長がおもいがけなく就任したからである。日本の会社は、同族会社が多く、なぁなぁで収める風習が、彼には通じなかったのである。

経済がインフレの間、成長を続けている時にはこうしたことは、成長で覆い隠すことができた。あるいは、同族間では何とかしのげたのである。

官僚同士も同じである。お互いに隠しあい、もたれ合って凌いできた。思考過程の異なる人たちが入ってきたり、低成長が彼らの思惑を壊したのである。

それは原発ムラも同じである、事故が起きるまでは、不都合なことは金をばら撒き、凭れ合って凌いできたのである。

それにしても、基金のほとんどを失って発覚した、AIJに依拠して言いた企業の年金はどうなるのであろうか?


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春誓い羅臼港