そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

菅首相は沖縄に何しに行ったのか

2010-12-19 | 政治と金

菅首相が沖縄に行った。普天間の県外移転を掲げて勝ったばかりの仲井真知事に、日米合意の実行を喋っている。答えは解っているはずである。これが「ベター」と言葉に表しては見たものの、全く中身のない言葉である。

自民党が根回しして作り上げた辺野古移転を、元々基地を喜んでいる県民などいるはずがなく鳩山の「県外移転」に、すっかりその気になってしまった。容認派も沖縄の地域振興を頭に置いてのことである。米軍施設の肩代わりとしての予算は4000億ほどあるが、その7割は基地で働く人たちの人件費である。沖縄の基地で働く人たちの給与は、一般県民より3割も高いと言われている。

つまり基地はお金をばら撒くことで、その地域に受け入れられているのである。あれほど諫早干拓に反対した人物である。公共事業が地域の在り方など考えないで存在することが解っていると思っていたが、かいかぶりであった。

同時に発表された防衛大綱も、自民党以上に憲法の在り方を無視するものである。冷戦時代の仮想敵国ソビエトを、南西方面つまり中国へと向けたのである。憲法の前文には「・・・いずれの国家も、自国のことのみに専念し他国を無視してはならないのであって・・・」とある。また9条では「・・・武力による威嚇または武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、これを永久に放棄する。」とある。

新防衛大綱は、動的防衛力を訴えて、戦力を大きく強化している。国家財政が破たん寸前にある。自衛隊を縮小するのが最も手っ取り早い方法である。この国は、民主党になってから国家間の話し合いを等閑にしてきた。今回の、北朝鮮の無謀な動きについても、当事者の米韓と一緒になるのではなく、少し距離の置いて話し合いの場所に北朝鮮を引き出すべく、交渉をするなどすれば緊張緩和にもなったはずである。

米韓日と合同訓練をする中で、北に対峙し中国を敵視し軍事力を強化する、いつから民主党はそんな政党になったのであろうか。マニフェストにはなかったが、防衛庁を省に格上げする時に賛成した頃から、その兆しはあったかもしれない。

コメント (5)
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