そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

政権交代は起きていないのだ

2010-12-10 | 政治と金

Photoすっかり 毒気をなくした菅首相が、今年を一字で表すと「行」と書いて見せている。目に輝きがないのは、余程首相の座がおいしいのであろう。やさしい顔になった、菅直人の周辺で国会終了とともにいろんな動きが見られる。

先ず小沢一郎の証人喚問、あるいは政治倫理審査に招致であるが、党内の小沢派を抑え込みたい現政権の主流は、小沢派を好きなようにいびっている。自民党は民主党を揺さぶる格好の材料である。殆ど内容的に意味があると思えない、小沢招致である。いい加減な決着になるに決まっている。政局材料でしかない。

その一方では、菅直人が野党の前総裁である麻生太郎を、ブラジルへの政府特使に指名した。余程おかしな動きである。これに先立ち、菅直人は立ちあがらない政党の与謝野馨、そして森元首相と会談している。

その一方で谷垣自民党総裁は、読売のナベツネ(渡邊恒雄)に呼ばれ、大連合の時期と持ちかけている。先日、BSで石原慎太郎が大連合以外ないと、ぶち上げていた。また、小沢一郎と鳩山×2と桝添要一と会談している。反菅であることは間違いないが、中身と動きが確認できない。小沢と与謝野は囲碁の約束をしている。

これらの一連の動きは、国民を外野席に置いた数字合わせのゲーム、政界再編のにおいがする。単に何処とくっつけば有利になるかの模索である。政治理念を突き合わせているのではない。こうして考えると今の政局の本質が見えてくる。

実は政権交代など起きてはいないのである。自民党内の権力抗争の方がよっぽどはっきりしていて、国民にも見えたのである。派閥抗争が激しくなり首相が変わると、なんだか政権が変わった錯覚が、国民の中に起きたのである。典型的なのが、田中角栄が辞任した後、極小派閥から三木武夫を担ぎ出した時である。国民の多くは政府は大きく変わり、きれいになったと錯誤した。

少なくとも今の、自民党から民主党への政権交代はかつての、自民党内の疑似政権交代に比べるもなく大きな転換になると思っていた。鳩山ボッチャマは「平成維新」とも言った。しかし、多くの国民が民主党に失望しているのは、かつての自民党内の総裁交代劇と何ら変わらないからである。

政権奪取後の民主党を見る限り、政権交代と思えたのは幻だったことが解る。元々、鳩山も小沢も岡田も自民党出身者である。体質に変化があるわけではない。政権交代など起きてはいないのである。そう考えると解り易い。

コメント (2)
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